Con Gas, Sin Hielo

細々と続ける最果てのブログへようこそ。

(新規)「フォールガイ」

2024年12月31日 21時13分06秒 | 映画(2024)
24時間、体張ってます。


同じD.リーチ監督が作った「ブレットトレイン」が意外とおもしろかったこともあり、上映が終了する前に映画館へ足を運んだ。

ハリウッドの大スター、トム・ライダーのスタントマンとして活躍していたコルト・シーバース。彼は、映画監督を目指して撮影現場の裏方で働くジュディと恋仲であった。しかしある日、スタントの現場で事故が発生し、コルトは高所からの落下で大けがを負ってしまう。

身体だけでなく心にも傷を負ったコルトはジュディの前から姿を消し、1年半の月日が流れる。レストランの駐車係として働く彼のもとに、かつて馴染みだった映画プロデューサーから突然連絡が入る。

「ぜひトムのスタントを引き受けてほしい。ジュディの監督デビュー作品を失敗させたくない」

ジュディのためと喜び勇んで現場に赴いたコルトであったが、ジュディは突然姿を消したコルトを許してはおらず、それ以上に現場ではトム・ライダーが失踪するというとんでもない事態が発生していて、コルトは大ごとになる前に事態を収拾する役割を背負う羽目になる。

コルトを演じるのはR.ゴズリング。いまいちばん脂が乗っているといってもいいかもしれない彼が演じると、スタント役にも拘らずオーラが出っぱなしというのはご愛嬌。

そのコルトであるが、昼は現場で爆発で吹っ飛ばされたり、炎で火だるまになったり。撮影が終わると、今度はトム・ライダーの行方を捜してクルマを飛ばして駆けずり回るという忙しさ。まあおもしろいんだけど、観ている側にもう少し息抜きの時間を与えてくれないと、途中で振り落とされてしまいそうになる。

ジュディ役はE.ブラント。彼女もここ最近絶好調で、さっそうと現場を仕切る監督の姿や、コルトとの恋の駆け引きの場面などを観ると、華を感じられる堂々の主演女優という感じだった。

分かりやすいストーリーとアクション、主演の俳優陣たちの魅力で引っ張っていこうという、まさに娯楽映画の王道のつくりで、安心して観ていられるのだけれど、こちらもわがままなもので、そこにプラスアルファがないと、楽しいけど諸手を挙げてってほどではないよねとなってしまう。

そのプラスアルファに当たるのが、おそらくスタントの裏側やアクションシーンの作り方を見せるところであり、そこは興味深いのだが、撮影技術が進歩するスピードは速く、命の危険を伴うスタントシーンは話題作り以外ではやらなくなるのだろうなと思った。

(75点)※9月3日21時15分投稿
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「インサイドヘッド2」

2024年08月18日 13時10分21秒 | 映画(2024)
老人には「アキラメ」が現れるのかな。


最近景気の良い話が聞かれなかったディズニーが夏の興行で急速に息を吹き返しているらしい。

ひとつは「デッドプール&ウルヴァリン」。アメコミヒーロー疲れからの挽回どころか、既にR指定作品として史上最高の成績を射程距離に捉える大ヒットとなっている。

そしてもうひとつが本作。前作が2015年に公開されてから9年ぶりの続篇となるが、こちらも世界興行収入で「アナと雪の女王2」を超え、実写映画を含めても歴代トップ10に入る特大ヒットを記録しているのだ。

前作の「インサイドヘッド」。観た記憶はあるけど、あまり印象に残ってないなと思っていたところ、オリンピックの最中に拘らずフジテレビが地上波放映をしてくれたので鑑賞する機会に恵まれた。

あー、あったような気がする、JOY(ヨロコビ)ってウザいよなーと感想を持ちつつ過去の投稿を読み返すと、感覚は変わっておらずこんな感じ(→「インサイドヘッド」 - Con Gas, Sin Hielo)。映画の内容以外にも減点要素があって印象はかなり良くなかったようだ。

そんな悪い印象は幸い忘れてしまったので、ある程度フラットな意識に戻って臨むことができた今回の鑑賞。ひとことめの感想は・・・

「JOYってやっぱりウザいよね」

前作では、楽しい感情で満たすことが主人公ライリーにとっての幸せという思いから、SADNESS(カナシミ)たちの関わりを極力排除する行動に出たJOY。結果として、喜怒哀楽すべての感情を豊かに持つことが重要と気付いたのだが、今回はライリーが思春期を迎えて、ANXIETY(シンパイ)などの新しい感情が登場し、再びライリーの脳内に大騒動が巻き起こるという設定である。

まず、新しい感情のキャラに無理があるということは言わねばなるまい。ANXIETYのほかは、ENVY(イイナー)、EMBARRASSMENT(ハズカシ)、ENNUI(ダリィ)、NOSTALGIA(ナツカシ)。これらを感情と言い出したらキリがなくなる気がするが、脳内にも多様性の流れが押し寄せているということで片付けておこう。

次に、彼らが加わった10の感情キャラがすべての人の脳内にもいるという設定。これは前作で出てきたライリーの両親の脳内の描写と矛盾するのであるが、これについては、取って付けたように、母親の脳内司令塔の控室(?)からANXIETYが登場することで、前回はたまたま映らなかっただけという処理で乗り切る。

まあこの辺りは小さい話といえば小さい。要は作品の内容がどうであるかが最大の関心事になるのだが、果たして歴代TOP10にふさわしい素晴らしい出来映えだったのかと問われると、これが困ったことに疑問符が付いてしまうものであった。

思春期に突然現れた感情に振り回される、というのはよく分かる。ライリーの場合、他の感情を差し置いてANXIETYが暴走してしくじりを犯してしまうことになるのだが、少し考えるとキャラの立ち位置が変わっただけで、前作と話自体は似通ったものなのでは?

着想はおもしろいし、話も悪くないけど、歴史に残るほどではないという点で、前作の映画本体以外の減点を省いた評価とほぼ近い。

ちなみにJOYが相変わらずウザいと言ったのは、相変わらず自分の感覚で記憶の取捨選択をして、負の感情を思い起こさせる思い出を遠くのゴミ捨て場のようなところへ投棄していたことから来たものである。

今回の大成功で更なる続篇が作られるのは必至だろう。さすがにもう新しいキャラは増やせないと思うが、どういう設定を持って来るのかには興味がある。

(70点)
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作品インデックス(あ~こ)

2024年07月28日 01時27分21秒 | 映画インデックス
○過去(2009年以前)の記録

2009年以前(あ~こ)
2009年以前(さ~と)
2009年以前(な~ほ)
2009年以前(ま~わ)

○当ページ内

<あ行>
「アーガイル」
「アーティスト」
「RRR」
「アイアムアヒーロー」
「愛、アムール」
「アイアンスカイ」
「アイアンマン2」
「アイアンマン3」
「愛がなんだ」
「哀愁しんでれら」
「アイ、トーニャ 史上最大のスキャンダル」
「アイフィールプリティ! 人生最高のハプニング」
「青くて痛くて脆い」
「アオハライド」
「アクアマン」
「アクアマン/失われた王国」
「悪人」
「悪の教典」
「悪の法則」
「アザーガイズ 俺たち踊るハイパー刑事!」
「アス」
「あと1センチの恋」
「アバウトライフ 幸せの選択肢」
「アナと雪の女王」
「ANNIE/アニー」
「あの日見た花の名前を僕たちはまだ知らない」
「アバウトタイム~愛おしい時間について」
「アバター」
「アフターサン」
「アベンジャーズ」
「アベンジャーズ/エイジオブウルトロン」
「アベンジャーズ/インフィニティウォー」
「アベンジャーズ/エンドゲーム」
「アメイジングスパイダーマン2」
「雨の日は会えない、晴れた日は君を想う」
「アメリカンスナイパー」
「アメリカンハッスル」
「怪しい彼女」
「アラジン」
「アリー/スター誕生」
「アリスインワンダーランド」
「アリスのままで」
「哀れなるものたち」
「アンコール!!」
「暗殺教室」
「暗殺教室 卒業編」
「アンストッパブル」
「アントマン」
「アントマン&ワスプ」
「アントマン&ワスプ:クアントマニア」
「アンフレンデッド」
「イースターラビットのキャンディ工場」
「イエスタデイ」
「怒り」
「生きる LIVING」
「イコライザー」
「1917 命をかけた伝令」
「1秒先の彼」
「一枚のめぐり逢い」
「IT/イット"それ"が見えたら、終わり。」
「IT THE END/"それ"が見えたら、終わり。」
「イットフォローズ」
「伊藤くん A to E」
「イニシエーションラブ」
「イニシェリン島の精霊」
「犬ヶ島」
「いぬやしき」
「いのちの停車場」
「イミテーションゲーム エニグマと天才数学者の秘密」
「インクレディブルファミリー」
「インサイド」
「インサイドヘッド」
「インシディアス」
「インセプション」
「インターステラー」
「インディジョーンズと運命のダイヤル」
「イントゥザウッズ」
「イントゥザスカイ 気球で未来を変えたふたり」
「ウィッシュ」
「ウィンストンチャーチル/ヒトラーから世界を救った男」
「ウーマンインブラック 亡霊の館」
「ヴェノム」
「ヴェノム:レットゼアビーカーネイジ」
「ウォームボディーズ」
「ウォールフラワー」
「嘘を愛する女」
「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」
「宇宙人ポール」
「ウディアレンの夢と犯罪」
「海街diary」
「裏切りのサーカス」
「ウルヴァリン:SAMURAI」
「映画と恋とウディアレン」
「映画ハートキャッチプリキュア!花の都でファッションショー・・・ですか!?」
「映画プリキュアオールスターズDX2 希望の光レインボージュエルを守れ!」
「映画プリキュアオールスターズDX3 未来にとどけ!世界をつなぐ虹色の花」
「英国王のスピーチ」
「エイプリルフールズ」
「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」
「エージェントウルトラ」
「エクスペンダブルズ」
「エクリプス/トワイライトサーガ」
「SP 野望篇」
「SP 革命篇」
「エクスマキナ」
「エターナルズ」
「X エックス」
「X-MEN:ファーストジェネレーション」
「X-MEN:フューチャー&パスト」
「X-MEN:アポカリプス」
「X-MEN:ダークフェニックス」
「エブリシングエブリウェアオールアットワンス」
「エリジウム」
「エル ELLE」
「エルヴィス」
「遠距離恋愛 彼女の決断」
「おおかみこどもの雨と雪」
「オールド」
「オールユーニードイズキル」
「奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール」
「オズ はじまりの戦い」
「オットーという男」

「オデッセイ」
「男はつらいよ お帰り 寅さん」
「おとなのけんか」
「おとなの恋は、まわり道」
「オブリビオン」
「オリエント急行殺人事件」
「俺物語!!」
「オンザハイウエイ その夜、86分」
「女と男の観覧車」

<か行>
「ガーディアンズオブギャラクシー」
「ガーディアンズオブギャラクシー:リミックス」
「ガーディアンズオブギャラクシー:VOLUME3」
「怪盗グルーの月泥棒」
「怪盗グルーのミニオン危機一発」
「怪盗グルーのミニオン大脱走」
「怪盗グルーのミニオン超変身」
「海難1890」
「怪物」
「帰ってきたヒトラー」
「かがみの孤城」
「鍵泥棒のメソッド」
「崖っぷちの男」
「かごの中の瞳」
「カフェソサエティ」
「神さまの言うとおり」
「紙の月」
「カメラを止めるな!」
「カラスの親指」
「カラフル」
「カリフォルニアダウン」
「華麗なるギャツビー」
「渇き。」
「関心領域」
「完全なる報復」
「カンフーヨガ」
「キス&キル」
「寄生獣」
「寄生獣 完結編」
「北のカナリアたち」
「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」
「キックアス」
「キックアス ジャスティスフォーエバー」
「きっと、星のせいじゃない」
「ギフテッド」
「きみがくれた未来」
「君たちはどう生きるか」
「君に届け」
「君の名は。」
「君の名前で僕を呼んで」
「君への誓い」
「逆転のトライアングル」
「キャタピラー」
「キャピタリズム~マネーは踊る」
「キャビン」
「キャプテンフィリップス」
「キャプテンマーベル」
「キャロル」
「CURED キュアード」
「教授のおかしな妄想殺人」
「桐島、部活やめるってよ」
「麒麟の翼 劇場版・新参者」
「キングスマン」
「キングスマン:ゴールデンサークル」
「キングスマン:ファーストエージェント」
「グッドナース」
「グッモーエビアン!」
「海月姫」
「グラスホッパー」
「グランドイリュージョン」
「クリード チャンプを継ぐ男」
「グリーンブック」
「グリンチ」
「来る」
「クレイジーハート」
「クレイジーリッチ」
「グレイテストショーマン」
「クレヨンしんちゃん 超時空!嵐を呼ぶオラの花嫁」
「クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ 黄金のスパイ大作戦」
「クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ!オラと宇宙のプリンセス」
「クレヨンしんちゃん バカうまっ!B級グルメサバイバル!!」
「クレヨンしんちゃん ガチンコ!逆襲のロボとーちゃん」
「クレヨンしんちゃん オラの引越し物語 サボテン大襲撃」
「クレヨンしんちゃん 爆睡!ユメミーワールド大突撃」
「クレヨンしんちゃん 襲来!!宇宙人シリリ」
「クレヨンしんちゃん 爆盛!カンフーボーイズ~拉麺大乱~」
「クレヨンしんちゃん 新婚旅行ハリケーン~失われたひろし~」
「クレヨンしんちゃん 激突!ラクガキングダムとほぼ四人の勇者」
「クレヨンしんちゃん 謎メキ!花の天カス学園」
「クレヨンしんちゃん もののけニンジャ珍風伝」
「しん次元! クレヨンしんちゃん THE MOVIE 超能力大決戦 〜とべとべ手巻き寿司〜」
「クロニクル」
「クワイエットプレイス」
「クワイエットプレイス:DAY1」
「GAMER」
「劇場版 SPEC~天~」
「劇場版 乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…」
「劇場版3D あたしンち 情熱のちょー超能力♪母大暴走!」
「劇場版ポケットモンスターダイヤモンド&パール 幻影の覇者ゾロアーク」
「劇場版ポケットモンスターベストウィッシュ ビクティニと白き英雄レシラム」
「劇場版ポケットモンスターベストウィッシュ キュレムVS聖剣士ケルディオ」
「劇場版 魔法少女まどか☆マギカ(前編、後編)」
「ゲットアウト」
「ゲティ家の身代金」
「検察側の罪人」
「恋するプリテンダー」
「恋するベーカリー」
「恋とニュースのつくり方」
「恋のロンドン狂騒曲」
「交換ウソ日記」
「高慢と偏見とゾンビ」
「ゴーストインザシェル」
「ゴーストバスターズ/アフターライフ」
「ゴーストバスターズ/フローズンサマー」
「コーダ あいのうた」
「コードネームU.N.C.L.E.」
「ゴールデンスランバー」
「ゴーンガール」
「告白」
「告白 コンフェッション」
「GODZILLA」
「GODZILLA 怪獣惑星」
「ゴジラ-1.0」
「この世界の片隅に」
「(500)日のサマー」
「コララインとボタンの魔女3D」
「こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話」
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作品インデックス(さ~と)

2024年07月28日 01時09分11秒 | 映画インデックス
<さ行>
「search/サーチ」
「最強のふたり」
「最後の決闘裁判」
「最後の忠臣蔵」
「サイドエフェクト」
「西遊記 はじまりのはじまり」
「サイレントヒル:リベレーション」
「ザウォーカー」
「ザウォーク」
「ザウォッチャーズ」
「さかなのこ」
「ザギフト」
「ザクリエイター/創造者」
「ザサークル」
「ザスイッチ」
「ザスーパーマリオブラザーズムービー」
「サスペリア」
「ザタウン」
「サバイバルファミリー」
「砂漠でサーモンフィッシング」
「ザファイター」
「サプライズ」
「ザフラッシュ」
「ザホエール」
「ザマミー/呪われた砂漠の王女」
「ザメニュー」
「すすめの戸締まり」
「猿の惑星:創世記」
「サンセバスチャンへ、ようこそ」
「30年後の同窓会」
「しあわせの隠れ場所」
「シェイプオブウォーター」
「ジェニファーズボディ」
「ジェミニマン」
「シビルウォー/キャプテンアメリカ」
「ジャージーボーイズ」
「シャーロックホームズ」
「シャーロックホームズ シャドウゲーム」
「シャザム!」
「シャザム!~神々の怒り~」
「ジャスティスリーグ」
「シャッターアイランド」
「ジャンゴ 繋がれざる者」
「シャンチー テンリングスの伝説」
「十三人の刺客」
「シュガーマン 奇跡に愛された男」
「シュガーラッシュ」
「シュガーラッシュ:オンライン」
「ジュマンジ/ウェルカムトゥジャングル」
「ジュラシックワールド」
「ジュラシックワールド/炎の王国」
「シュレックフォーエバー」
「少年は残酷な弓を射る」
「女王陛下のお気に入り」
「ジョーカー」
「ジョジョラビット」
「ジョンウィック:コンセクエンス」
「白ゆき姫殺人事件」
「死霊館」
「死霊館 エンフィールド事件」
「死霊のはらわた」
「白いリボン」
「シン・ウルトラマン」
「新感染 ファイナルエクスプレス」
「SING」
「SING/シング:ネクストステージ」
「シングストリート 未来へのうた」
「シングルマン」
「進撃の巨人 ATTACK ON TITAN」
「シン・ゴジラ」
「人生に詰んだ元アイドルは、赤の他人のおっさんと住む選択をした。」
「人生の特等席」
「人生万歳!」
「シンプルフェイバー」
「スイスアーミーマン」
「スウィート17モンスター」
「ズートピア」
「スーパー!」
「スカイスクレイパー」
「好きっていいなよ。」
「スコットピルグリムVS邪悪な元カレ軍団」
「すすめの戸締まり」
「スターウォーズ フォースの覚醒」
「スターウォーズ/最後のジェダイ」
「スターウォーズ/スカイウォーカーの夜明け」
「ストーリーオブマイライフ/わたしの若草物語」
「スノーデン」
「スパイアニマル Gフォース」
「スパイダーマン:ホームカミング」
「スパイダーマン:ファーフロムホーム」
「スパイダーマン:ノーウエイホーム」
「スパイダーマン:スパイダーバース」
「スパイダーマン:アクロスザスパイダーバース」
「スプライス」
「スプリット」
「スポットライト 世紀のスクープ」
「スマーフ」
「スマーフ2 アイドル救出大作戦!」
「スマホを落としただけなのに」
「300 帝国の進撃」
「スリービルボード」
「世界にひとつのプレイブック」
「セッション」
「セル」
「ゼログラビティ」
「ゼロダークサーティ」
「ゼロの未来」
「先生の白い嘘」
「ソー ラブ&サンダー」
「ソーシャルネットワーク」
「ソーセージパーティー」
「ソウルサーファー」
「そこのみにて光輝く」
「そして、バトンは渡された」
「ソロモンの偽証 前篇・事件」
「ソロモンの偽証 後篇・裁判」
「ゾンビ処刑人」
「ゾンビランド」
「ゾンビランド:ダブルタップ」

<た行>
「ダークナイトライジング」
「ターミネーター:新起動/ジェニシス」
「ダーリンは外国人」
「第9地区」
「大統領の執事の涙」
「タイピスト!」
「太平洋の奇跡 フォックスと呼ばれた男」
「TIME/タイム」
「鷹の爪GO 美しきエリエール消臭プラス」
「鷹の爪8~吉田くんのXファイル」
「抱きたいカンケイ」
「007 スカイフォール」
「007 スペクター」
「007/ノータイムトゥダイ」
「ダラスバイヤーズクラブ」
「タリーと私の秘密の時間」
「ダンケルク」
「チェイス!」
「チェブラーシカ/くまのがっこう」
「チケットトゥパラダイス」
「中学生円山」
「超高速!参勤交代」
「ちょっと今から仕事やめてくる」
「沈黙-サイレンス-」
「月に囚われた男」
「綱引いちゃった!」
「TSUNAMI -ツナミ-」
「ツレがうつになりまして。」
「ディアエヴァンハンセン」
「ディクテーター 身元不明でニューヨーク」
「テイクディスワルツ」
「てぃだかんかん~海とサンゴと小さな奇跡」
「テイラー・スウィフト: THE ERAS TOUR」
「テッド」
「テッド2」
「デッドドントダイ」
「デッドプール」
「デッドプール2」
「デッドプール&ウルヴァリン」
「TENET テネット」
「テルマエロマエ」
「天気の子」
「10 クローバーフィールドレーン」
「デンジャラスラン」
「天間荘の三姉妹」
「トイストーリー3」
「トイストーリー4」
「東京島」
「TOKYO TRIBE」
「塔の上のラプンツェル」
「透明人間」
「トータルリコール」
「ドクターストレンジ」
「ドクターストレンジ/マルチバースオブマッドネス」
「ドクタースリープ」
「Dr.パルナサスの鏡」
「図書館戦争」
「トップガン マーヴェリック」
「殿、利息でござる!」
「ドミノ」
「ドライヴ」
「ドライブマイカー」
「ドラフトデイ」
「トランス」
「ドリーム」
「ドリームハウス」
「トロン:レガシー」
「トワイライトサーガ/ブレイキングドーンPart1」
「トワイライトサーガ/ブレイキングドーンPart2」
「翔んで埼玉」
「翔んで埼玉~琵琶湖より愛をこめて~」
「ドントウォーリーダーリン」
「ドントブリーズ」
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作品インデックス(な~わ)

2024年07月28日 00時59分15秒 | 映画インデックス
<な行>
「ナイト&デイ」
「ナイトクローラー」
「ナイブズアウト 名探偵と刃の館の秘密」
「9<ナイン> 9番目の奇妙な人形」
「七つの会議」
「2分の1の魔法」
「ニューイヤーズイブ」
「NY心霊捜査官」
「ネクストゴールウィンズ」
「脳内ポイズンベリー」
「NOPE/ノープ」
「ノック 終末の訪問者」
「のぼうの城」
「ノルウェイの森」

<は行>
「her 世界でひとつの彼女」
「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」
「ハートロッカー」
「ハーフデイズ」
「バーフバリ 王の凱旋」
「Pearl パール」
「バーレスク」
「はい、泳げません」
「はいからさんが通る 前編 ~紅緒、花の17歳」
「はいからさんが通る 後編 ~花の東京大ロマン」
「バイス」
「ハイブリッド刑事」
「バウンティハンター」
「博士と彼女のセオリー」
「バクマン。」
「運び屋」
「パシフィックリム」
「パストライブス/再会」
「8年越しの花嫁 奇跡の実話」
「パッセンジャー」
「バットマンVSスーパーマン ジャスティスの誕生」
「パッドマン 5億人の女性を救った男」
「ハッピーデスデイ」
「ハッピーデスデイ2U」
「パディントン2」
「ハドソン川の奇跡」
「バトルシップ」
「パラサイト 半地下の家族」
「パラレルワールドラブストーリー」
「パレード」
「バレンタインデー」
「ハンガーゲーム」
「阪急電車 片道15分の奇跡」
「ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い」
「ハングオーバー!! 史上最悪の二日酔い、国境を越える」
「ハングオーバー!!! 最後の反省会」
「半世界」
「PK」
「東のエデン劇場版Ⅰ The King of Eden」
「東のエデン劇場版Ⅱ Paradise Lost」
「ピクセル」
「美女と野獣」
「美女と野獣(2017)」
「ビッグシック ぼくたちの大いなる目ざめ」
「ヒックとドラゴン」
「羊の木」
「ピッチパーフェクト」
「ピッチパーフェクト2」
「ピッチパーフェクト ラストステージ」
「ビフォアミッドナイト」
「秘密結社鷹の爪The Movie 3~http://鷹の爪.jpは永遠に」
「ヒメアノ~ル」
「127時間」
「百花」
「ヒューゴの不思議な発明」
「ビューティフルボーイ」
「ピラニア3D」
「ビリギャル」
「ひるなかの流星」
「ヒロイン失格」
「ファーザー」
「ファインディングドリー」
「ファミリーツリー」
「ファンタスティックビーストと魔法使いの旅」
「ファンタスティックビーストと黒い魔法使いの誕生」
「フィフティシェイズオブグレイ」
「50/50 フィフティフィフティ」
「フィリップ、きみを愛してる!」
「プーと大人になった僕」
「フェイブルマンズ」
「フェーズ6」
「フェラーリ」
「フォーカス」
「フォックスキャッチャー」
「武士の家計簿」
「ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン」
「フライトゲーム」
「ブライトバーン/恐怖の拡散者」
「ブラックアダム」
「ブラック&ホワイト」
「ブラックウィドウ」
「ブラッククランズマン」
「ブラックスワン」
「ブラックパンサー」
「ブラックパンサー/ワカンダフォーエバー」
「フラットライナーズ」
「フランケンウィニー」
「フリーガイ」
「プリズナーズ」
「ブリッジオブスパイ」
「プリデスティネーション」
「プリンセスと魔法のキス」
「プリンセストヨトミ」
「ブルー 初めての空へ」
「ブルージャスミン」
「ブレードランナー2049」
「プレシャス」
「ブレットトレイン」
「friends もののけ島のナキ」
「プロミシングヤングウーマン」
「プロメテウス」
「ヘイトフルエイト」
「ベイマックス」
「ベストキッド」
「ヘルプ 心がつなぐストーリー」
「ヘレディタリー/継承」
「ペンタゴンペーパーズ 最高機密文書」
「変な家」
「ホイットニー~オールウェイズラヴユー~」
「ボーはおそれている」
「僕が結婚を決めたワケ」
「ぼくのエリ 200歳の少女」
「僕のワンダフルライフ」
「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」
「星屑の町」
「星の子」
「ボスベイビー」
「母性」
「ホットロード」
「ボブマーリー ONE LOVE」
「ボヘミアンラプソディ」

<ま行>
「マーベルズ」
「マイインターン」
「マイエレメント」
「マイティソー バトルロイヤル」
「マイブラザー」
「マイレージ、マイライフ」
「マジックインムーンライト」
「マジックツリーハウス」
「マダムウェブ」
「マチェーテ」
「マチェーテキルズ」
「まともじゃないのは君も一緒」
「マネーショート 華麗なる大逆転」
「魔法少女まどか★マギカ[新編]叛逆の物語」
「護られなかった者たちへ」
「マリーアントワネットに別れをつげて」
「マリッジストーリー」
「マリリン 7日間の恋」
「マンオブスティール」
「マンチェスターバイザシー」
「万引き家族」
「M3GAN/ミーガン」
「ミスターガラス」
「Mr.ノーバディ」
「水は海に向かって流れる」
「ミッション:インポッシブル ゴーストプロトコル」
「ミッション:インポッシブル ローグネイション」
「ミッション:インポッシブル フォールアウト」
「ミッション:インポッシブル/デッドレコニングPART ONE」
「ミッション:8ミニッツ」
「ミッドウェイ」
「ミッドサマー」
「ミッドナイトインパリ」
「ミニオンズ」
「MIRACLE デビクロくんの恋と魔法」
「ムーンライズキングダム」
「ムーンライト」
「胸騒ぎ」
「メイズランナー」
「名探偵ピカチュウ」
「メッセージ」
「メリダとおそろしの森」
「MEN 同じ顔の男たち」
「メンインブラック3」
「メンインブラック インターナショナル」
「もうひとりのシェイクスピア」
「モービウス」
「モテキ」
「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」
「モンスター上司」
「MONSTERZ」
「モンスターズユニバーシティ」

<や行>
「ヤング≒アダルト」
「ユダヤ人を救った動物園~アントニーナが愛した命」
「夢売るふたり」

<ら行>
「ライアーゲーム The Final Stage」
「LION/ライオン 25年目のただいま」
「ライト/オフ」
「LIFE!」
「ラストクリスマス」
「ラストソルジャー」
「ラストナイトインソーホー」
「ラストレター」
「落下の解剖学」
「ラブアゲイン」
「ラブ&ドラッグ」
「ラブリーボーン」
「LAMBラム」
「ラ ラ ランド」
「ランペイジ 巨獣大乱闘」
「リアルスティール」
「リチャードジュエル」
「リトルランボーズ」
「[リミット]」
「リミットレス」
「リメンバーミー」
「LUCY/ルーシー」
「LOOPER/ルーパー」
「ルーム」
「レイニーデイインニューヨーク」
「レヴェナント 蘇えりし者」
「レディプレイヤー1」
「レポゼッションメン」
「レ・ミゼラブル」
「RAW~少女のめざめ~」
「LOGAN/ローガン」
「ローグワン/スターウォーズストーリー」
「ROMA/ローマ」
「ローマでアモーレ」
「ローラーガールズダイアリー」
「6才のボクが、大人になるまで」
「ロケットマン」
「ロストバケーション」
「ロックオブエイジズ」
「ロボット」
「ロマンス」
「ロラックスおじさんの秘密の種」

<わ行>
「ワールドウォーZ」
「わたしに会うまでの1600キロ」
「私の男」
「嗤う分身」
「ワンスアポンアタイムインハリウッド」
「ワンダー 君は太陽」
「ワンダーウーマン」
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「デッドプール&ウルヴァリン」

2024年07月27日 22時58分14秒 | 映画(2024)
彼はマーベルを救えるか?


日本テレビの夏の恒例(?)企画である24時間テレビのテーマが今年から「愛は地球を救うのか?」となるそうだ。わざわざ「?」を付けるのは危機感の表れなのか?

危機感といえば、MCUの現状は相当に厳しい。最近では「マダムウェブ」の大失敗が大きく取り上げられ、主演のD.ジョンソン自身が散々にこき下ろしていたのが印象的であったが、他の作品も、主な理由はほかにあるとはいえ、作戦の練り直しとばかりに公開延期が相次いでいる。

そんな中で救世主に名乗りを上げる強力タッグの作品がやって来た。

デッドプールとウルヴァリンといえば、「ウルヴァリン:X-MEN ZERO」での絡みもあるなど存在する世界は近いが、おしゃべり無責任ヒーローと鋼の身体を持つ孤独な男。そんな正反対とも言えるビッグネームの二人が本格的に組んだらどういう化学反応を起こすのか。これはまさにマーベルを救える存在と言えるだろう。

冒頭、デッドプールことウェイドが一人、「LOGAN/ローガン」の最後に映ったローガンの墓(十字架をXに見えるよう斜めに立てかけてある)の前で、掘り返したローガンの亡骸(アダマンチウムの骨だけ!)を使って、謎の追っ手を相手に"Bye Bye Bye"に乗せて'NSYNCのダンスを完コピしながら大量殺戮。これは上がる。

あれほど荘厳で美しい大団円を飾った「LOGAN/ローガン」のウルヴァリンを、とことん不適切に茶化してみせる一方で、彼を復活させる愚かなマネはしない。そこでウルヴァリンを登場させるために持ち出されるのが毎度おなじみマルチバースなのだが、さすがのデッドプールはマルチバースに対しても容赦なく自虐的な斬り込みを見せてくれる。

結局ウェイドの相棒となるウルヴァリンは、自他ともにすべての世界の中で「最低」と認めるウルヴァリンとなった。自分の不甲斐なさのせいで仲間を死なせてしまった自責の念でアルコールに溺れる日々を送る彼は、「誰かの役に立ちたかった」ウェイドと重なるものがあった。

行動を共にし、ときどきお互いの不死身の体で全力でケンカしながら、少しずつ距離が縮まっていく二人。TVAだの、物語の仕掛けとなる部分はいまひとつ分かりにくいところがあったが、その代わりにアクションは、轟音シアターで観たことも手伝って派手で分かりやすく楽しめた。

また、劇中にはアベンジャーズとX-MENの話や、事前に耳にしなかった新キャラクターも多く登場して、いよいよ二つの世界の融合が始まることを予感させるものであった。ちなみにC.エヴァンスの登場時は彼とは気づかなかった。だからウェイドが「アッセンブルって言うぞ」と言ってたんだな。

そうした感じで、ネタがてんこ盛りの中で気付かなかった点もかなりある気がするが、全篇に流れる音楽とともに、先日の「怪盗グルー」同様肩の力を抜いて楽しむことのできる作品だった。

エンドロール後のおまけ映像は未来への伏線と思ったら肩透かし。恒例の「〇〇は帰ってくる」もなかったけど、ローガンは7年経って戻ってきたのだから、そのうちまた会えるような気がする。

(85点)
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「怪盗グルーのミニオン超変身」

2024年07月27日 22時22分27秒 | 映画(2024)
誰もが世界を征服したがってるんだ。


怪盗グルーのシリーズとしては7年ぶりと結構時間が空いたが、もうミニオンはすっかり人気キャラクターとして安定した地位に就いたのでブランクはまったく関係ない。登場人物の関係なんかも、観てから「あー、そういえばそうだったっけ」と思い出すくらいでほとんど問題ない。

今回は、高校時代にクラスメートでライバルでもあったマキシムという人物が登場。グルーに恨みを持つ彼がいろいろと騒動を起こす。

こんな設定、以前にもなかったっけ?と思ったけど、どうやら初めての様子。あったとしても問題はないのだけど。

マキシムの積年の恨みというのが、高校の文化祭か何かの出し物で、彼が歌おうとしたCulture Clubの"Karma Chameleon"をグルーに先に歌われてしまったというもの(!)。前作(「怪盗グルーのミニオン大脱走」)に続いての80年代押しですよ。グルーたちはぼくと同世代なんだな。

今回のタイトルにもなったミニオンの「超変身」は、迫り来る危機に対抗するために反悪党同盟がミニオンたちの改造を試みた結果誕生した、まさに「超」の付く能力を手に入れた「メガ」ミニオンたちが見どころとなっている。

空を飛んだり、X-MENのサイクロップスのように目から光線を出したり、体が伸び縮みしたり・・・。普通でもハチャメチャな彼らが能力を手にすることによって暴れ具合が更に増すので、設定としては文句ない。能力のお試しに街に出れば、さっそくミニオンの本領を発揮し散々な結果に。

どんな展開になっても安心して楽しみながら観ていられるのは、このシリーズの強みである。マキシムの恨みの次元が低過ぎることも手伝って、結局グルーとそれなりに仲良くやっちゃう最後の場面もほっこりしていて良い。

妻ルーシーとの間に生まれたベビーも、表情をくるくるさせて大活躍。興行成績も「インサイドヘッド2」に負けず劣らず競り合っているらしいし、グルー一家は当分安泰が続きそうである。

(80点)
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「先生の白い嘘」

2024年07月22日 21時11分08秒 | 映画(2024)
心の傷のかさぶたを剥がしてえぐる。


最近ドラマやCMの露出が急増している奈緒の主演作。先日、「告白 コンフェッション」を観たときに、セリフもない役だったけど笑顔が強く印象に残って、また大画面で観てみたいなと思っていた。

本作を観ようと思った直接の動機はそれなのだが、なんだか公開直前になって想定外の炎上騒ぎが起こってしまった。

三木康一郎監督がインタビュー取材の中で、奈緒が希望していたインティマシーコーディネイター(心のケアをする専門家)の起用を拒否していたことを明かしたのだ。

本作は性暴力を正面から扱った作品であり、三木監督曰く、何人もの女優に断られた末に主演を受けたのが奈緒だったと言う。しかし、勇気と覚悟を持って仕事を引き受けた彼女の願いを監督は、間に人を入れたくないという理由で拒否したのである。

この監督のやり方と、それを得意げにインタビューで語る態度に批判が殺到し、映画公開初日の舞台挨拶は、謝罪から始まる異例の事態となってしまった。

中には「こんな監督が作った作品を観るべきではない」という声まで上がったが、それでは奈緒をはじめ作品に全力を注いだ人に余計な被害を与えてしまう。もやもや感が拭えないままではあるが、まずは作品を観ないと始まらないという思いで映画館へ足を運んだ。

高校教師の美鈴は、親友の美奈子の交際相手である早藤からレイプされた過去を持っている。早藤と美奈子は婚約するが、その裏で早藤は美鈴にちょっかいを出し続け、美鈴もどこか早藤に惹かれる部分があるのか、体の関係を断つことができずにいた。

そんな中、美鈴のクラス内で、生徒が人妻とラブホテルへ行ったという疑惑が持ち上がる。その生徒・新妻と1対1で面談する中で、美鈴は思わず表に出さなかった本音をぶつけてしまう。ともに性的なトラウマを抱える美鈴と新妻。小さな共感はやがて好意へと姿を変えていく。

奈緒はとても整った顔立ちをしているが、大きな瞳に吸い込まれそうという感じではないので、実はメイク、表情、演技でオーラをぼやかすことができる。初体験が心の傷となった美鈴の、失望と諦めに支配された痛々しい姿をよく体現していた。

しかし美鈴は、新妻との出会いによって少しずつ変わりはじめる。早藤に対しても、なしくずし的に引きずられるのではなく、毅然とした態度で自分の主張を伝え、そして・・・。

不幸な出来事で心に傷を負ってしまった人たちがいる一方で、そのきっかけを作る人物、本作で言えば早藤のような人間にも、それはそれで幼いころに種が蒔かれたのだろうと想像する。

負の連鎖を止めるには何が必要か。小さな出会いで逆回転が始まるのか。笑顔こそないけど少しだけ希望の光が差し込むラストシーンに少しだけ救われた。

(70点)
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「フェラーリ」

2024年07月07日 18時21分23秒 | 映画(2024)
命を削った日々のその先に。


子供のころのスーパーカーブーム、80年代後半からのF1ブームは経験しているが、それほどのめり込んだわけではないので、この映画で描かれた話は初めて知ることばかりであった。

エンツォフェラーリは1947年に妻のラウラと共同でフェラーリ社を設立した。レーシングドライバーの経歴を持つ彼は、性能の優れたスポーツカーを生産し、有名レースでの優勝を重ねることで会社の地位を高めることに成功した。

しかし、過剰なまでのモータースポーツへの投資は会社経営を圧迫していく。更に1956年には、ラウラとの間にできた息子のディーノが病死し、エンツォの愛人騒動と相まって夫婦仲は最悪になり、そのことは重大な企業判断をする際の足かせにもなっていた。

名匠M.マン監督がメガホンを取った本作は、そんなエンツォにとって激動の1年となった1957年に焦点を絞って描く。

冒頭、朝のまどろみの中で目覚めるエンツォ。横で寝ている女性を起こさないように彼はそっと家を出て行く。彼が向かった先にいたのは、妻のラウラ。そう、柔らかなぬくもりで包み込んでいた冒頭の女性は、いわゆる愛人のリナ・ラルディだったのだ。

息子のディーノの死因は病気だから、決してエンツォに全責任があるわけではない。しかし、ラウラの行き場のない怒りは、仕事に傾倒し過ぎたり、外に愛人を作ったり、父親としての責務を果たしたとは言えない彼に行き着く。

エンツォの評価は実母からも低く、「フェラーリ家を継ぐべきだったのは長兄(既に死去)だ。エンツォではない」と言う始末。居心地が悪くなった彼は、ますます仕事と愛人へと遠ざかっていく悪循環に陥っていた。

フェラーリ社を立て直すためには、もっとレースに勝たなければならない。彼は契約ドライバーに命を懸けた究極のパフォーマンスを要求する。

現代より技術力で劣り、安全面の意識も高くなかった時代。レースに参加する者は常に死と隣り合わせの日々を送っていたのだと想像する。実際に劇中には事故のシーンが登場し、レース前にドライバーがパートナー宛てに覚悟の手紙を書いている描写もある。

なぜそこまでして・・・と思うが、エンツォの凄みによってそんな言葉は口をつく前に消し飛ばされる。現代社会なら間違いなく社会的制裁を受けるであろう男は、そのカリスマ性で歴史を作ってきた人物でもあった。

主演のA.ドライバーは特に最近演技派としての評価が高いが、一度見たら忘れない大きな作りの顔と、実際に大きい体格(身長189cmとなっている)に精巧な老けメイクを施すことで、このエンツォという男の迫力を大画面で押し出すことに成功している。

そして負けず劣らずの迫力を見せるのはラウラ役のP.クルスで、可憐なラテン系のイメージとは程遠い、常に青白い炎を湛えて夫と相対する情念の女性を演じている。

理想とかけ離れてしまった現実の悲しみに浸ることもできずに、ただただ命を削り続けることしかできない彼らを切なく思う。似た立場に立ったとして、同じような生き方はできないし、選ぼうとも思わない。

ただ人生には正解はない。一生懸命に生きた人たちの人生は尊重されるべきものであり、そうすることで生まれた輝かしい歴史があることには敬意を払わずにはいられない。

一切の緩みや休息のない中で繰り広げられる演技合戦に、旧式のレーシングカーによる公道レースの迫力のある映像が加わり、大画面で観るべき屈指の作品となっている。

それにしても、あんなことが「ミッレミリア」で起きていたなんて・・・。あの場面は、長い映画鑑賞生活の中でも結構トラウマになりそうです。

(85点)
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「クワイエットプレイス:DAY1」

2024年06月30日 11時46分49秒 | 映画(2024)
無理ゲーの際を攻める。


2018年の公開時は、低予算のサプライズヒットだった「クワイエットプレイス」。続篇が作られるなど相当な稼ぎがあったのだろう。今回は、大都会ニューヨークを舞台に特殊撮影満載の大作として映画館に帰ってきた。

第1作の時点で既に世界が崩壊していたところ、そのきっかけとなった最初の日々、クリーチャーが地球へ襲来してきた時期を描く前日譚的な作品となっている。

最近よく見る前日譚、作られる割りには、その後の出来事が分かってしまっているだけに盛り上がらないことがよくある。しかし本作に関しては、パニックの規模が前作を遥かに上回るものとなることが容易に想像でき、ある意味まったく違う作品として期待が膨らんだ。

冒頭、ニューヨークの雑踏の音量が90デシベルであるという字幕が出る。何百万人が常に動き続ける街で音を出さないことがどれだけの無理ゲーであるか、この時点で映画のイントロとしては成功である。

さて、第1作では登場人物の出産という驚くべき無理要素を入れていたが、今回は大都会が舞台であることに加えて、主人公がホスピスに通う末期患者であることと、彼女がネコを肌身離さず連れていることを突っ込んできた。

赤ちゃんもそうだが、ネコも鳴くよね。本来であれば。しかしそこはきちんと乗り越える。演技も上手い素晴らしいネコである。代わりに、服が破れた音だけで襲われてしまうかわいそうな人がいるところは、相変わらずさじ加減が上手いクリーチャーである。

そういった苦言は多少ありながらも、ニューヨークの街で繰り広げられるクリーチャーと人間の戦いは非常におもしろく見られる(戦いと言っても人間は逃げるしかないのであるが)。自動車の防犯アラーム、公園の噴水、地下鉄の構内など、都会ならではのアイテムを駆使した攻防は見どころに溢れている。

そしてパニック映画の添え物でありながら結構重要な要素ともなる主人公のストーリーについても、それなりに作られていて白けさせない。ホスピスという設定が最後になって生きてくるところも加点要素である。

前日譚のもう一つのネックは、当該作に続く続篇が作りにくいことにあるが、この後本シリーズはどこへ向かうだろうか。

(80点)
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