なんてったってアイドル。
あまりスポ根ものは好きじゃないこともあって、オリジナルの「ベストキッド」は未見であった。
初めて観て思ったのは、「スポ根とアイドルは食い合わせがいい」ということだ。
W.スミスは本当にわが子がかわいくて仕方ないんだろう。
この映画自体がほとんどジェイデンのためにしつらえられたようなものだった。
そう考えると、設定がどうの脚本がどうのについては、ジェイデンが輝いて見えることにどれだけ貢献しているかに焦点を絞って捉えるのが的確だろう。
その意味では、まずカラテをカンフーに変えたのは正解だった。現在の中国は、バブル期のわが国を凌ぐ得体の知れない力を備えている。
長旅の末辿り着いた北京で息子・ドレが味わう不安は想像するに余りある。
周りはみんな同じ人間と思えないほど外見が違うし、街並みも家の仕組みも分からない。少しでも安らぎをと思ってつけたテレビのスポンジボブ(海綿宝宝!)まで中国語でしゃべり出す。
まあそれでもアイドル映画なので、ドレはめげることなく地元のかわいい子と一目で相思相愛になっちゃったりする。おまけに彼女は英語がちゃんと話せるから、二人の仲は順調に進展。
そこに出てくるのがライバルのチョン。このチョンの顔がいい。あれだけ憎々しげな表情をできる子供ってそうそういないんじゃないかと思う。少なくとも日本人では無理だ。
でも、チョンたちがドレにしていたのはいじめというよりはやっかみに近かった。どう考えてもドレはいじめられっ子ではない。体つきは小っちゃいけど運動神経がいいしダンスも上手い。むしろ自信過剰なのが問題なくらいだ。
だから師匠のハン=J.チェンが教えるのも、基礎体力というよりは性格や思考の是正になる。
役柄だから当然かもしれないが、ジャッキーもこういう役が似合うようになったのは感慨深い。脇に徹する中で、少年たちを相手の立ち回りはうれしいサービス場面だった。
うれしいといえば最も微笑ましかったのは、ドレがGFの自宅を訪れ中国語で彼女の父親に謝罪の言葉を述べる場面だ。
別に悪いことをしたわけではないのだが、彼が中国で生活するということにきちんと向き合い、謙虚と敬愛の気持ちを形に表したものであり、短いながらもこのような一幕を入れたのは好印象だった。
訪れたクライマックス。1対1、いいものとわるいもの。構図が単純なほどスポ根が盛り上がることを改めて思い知った。「ロッキー」等の系譜に連なるのだが、それほど思い入れがなくても体に力が入ってしまう。
万事めでたしめでたし。カンフー教室の腐った教官をもっとへこませてやりたかった気もするが、それを含めて続篇で更なる盛り上がりを見せることになるのかな。
(65点)
あまりスポ根ものは好きじゃないこともあって、オリジナルの「ベストキッド」は未見であった。
初めて観て思ったのは、「スポ根とアイドルは食い合わせがいい」ということだ。
W.スミスは本当にわが子がかわいくて仕方ないんだろう。
この映画自体がほとんどジェイデンのためにしつらえられたようなものだった。
そう考えると、設定がどうの脚本がどうのについては、ジェイデンが輝いて見えることにどれだけ貢献しているかに焦点を絞って捉えるのが的確だろう。
その意味では、まずカラテをカンフーに変えたのは正解だった。現在の中国は、バブル期のわが国を凌ぐ得体の知れない力を備えている。
長旅の末辿り着いた北京で息子・ドレが味わう不安は想像するに余りある。
周りはみんな同じ人間と思えないほど外見が違うし、街並みも家の仕組みも分からない。少しでも安らぎをと思ってつけたテレビのスポンジボブ(海綿宝宝!)まで中国語でしゃべり出す。
まあそれでもアイドル映画なので、ドレはめげることなく地元のかわいい子と一目で相思相愛になっちゃったりする。おまけに彼女は英語がちゃんと話せるから、二人の仲は順調に進展。
そこに出てくるのがライバルのチョン。このチョンの顔がいい。あれだけ憎々しげな表情をできる子供ってそうそういないんじゃないかと思う。少なくとも日本人では無理だ。
でも、チョンたちがドレにしていたのはいじめというよりはやっかみに近かった。どう考えてもドレはいじめられっ子ではない。体つきは小っちゃいけど運動神経がいいしダンスも上手い。むしろ自信過剰なのが問題なくらいだ。
だから師匠のハン=J.チェンが教えるのも、基礎体力というよりは性格や思考の是正になる。
役柄だから当然かもしれないが、ジャッキーもこういう役が似合うようになったのは感慨深い。脇に徹する中で、少年たちを相手の立ち回りはうれしいサービス場面だった。
うれしいといえば最も微笑ましかったのは、ドレがGFの自宅を訪れ中国語で彼女の父親に謝罪の言葉を述べる場面だ。
別に悪いことをしたわけではないのだが、彼が中国で生活するということにきちんと向き合い、謙虚と敬愛の気持ちを形に表したものであり、短いながらもこのような一幕を入れたのは好印象だった。
訪れたクライマックス。1対1、いいものとわるいもの。構図が単純なほどスポ根が盛り上がることを改めて思い知った。「ロッキー」等の系譜に連なるのだが、それほど思い入れがなくても体に力が入ってしまう。
万事めでたしめでたし。カンフー教室の腐った教官をもっとへこませてやりたかった気もするが、それを含めて続篇で更なる盛り上がりを見せることになるのかな。
(65点)
>アイドル映画
そうですかね~?
私はアイドル映画だとは思わなかったです。
ジェイデン、もともとカンフーはやってたらしいんですが、すごい毎日特訓をうけて
この映画に臨んだらしく、親が二人とも役者、ましてやウィルというプレッシャーもある中で頑張ってたと思いマス☆
リメイクとして成功例だと思いましたわ
作ってる側が、いわゆるアイドル映画とは考えていないだろうことも、
みなさんの評判がいいことも承知で敢えて書いてみました。
そもそも「アイドル」という表現は別に悪いことでもなんでもありませんよ。
かえって、いまどきのアイドルの努力はそれは大変なものだと思っています。
足をまっすぐ上げる蹴りやきれいな股割り、まさしく努力の賜物です。
オリジナルはどういう位置づけだったんでしょうね。
いかがお過ごしですか?・・・今年の夏は猛暑続きで、体が付いていけませんです(-_-;)
本当にこの映画は、父親ウィルが息子のジェイデンのために制作したようなもんですね。
でも、か細い体に似合わずのカンフー対決には鳥肌もんでした。
親の七光りなんて言われないような子に成長して貰いたいもんです。
あっ、オリジナルの主演の男の子はアイドルそのものでしょ!・・・その後映画には顔を見せてないようですね。
暑い夏は映画館で涼むに限ります。
ジェイデンくんは、W.スミスの英才教育をいまのところ素直に受け入れて成長しているようですね。
オリジナルはR.マッチオですよね。
あの頃は「アウトサイダー」あたりに出ていた同年代の俳優が
各方面を席巻していた印象があります。
やっぱりアイドルでしたよね?
ラルフ・マッチオ、当時アウトサイダーとベストキッドですごい人気があったのに、いなくなっちゃいましたね
結構すきだったな
学生時代なんて遠い昔のことなのに、どうも時間が経った実感がないんですよね。
映画雑誌でのジャッキーの人気は圧倒的で、
一方でハリウッド側は若手男優が群雄割拠。
確実に残ったのはT.クルーズ、M.ディロンくらいでしょうか。
やはり大変な世界です。