Con Gas, Sin Hielo

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「ブラックアダム」

2022年12月07日 20時58分55秒 | 映画(2022)
ヤー!!パワーー!!!


立て続けに主演作が公開され、いずれもがメジャー系の娯楽大作であるにも拘らず、まだこれといった代表作に恵まれていない。

D.ジョンソンに対するイメージはこんなところだろうか。かつてのシュワルツェネッガーの系譜を継ぐ肉体派男優としてそれなりに認知度も高いと思うのだが、「ターミネーター」のような作品がない。

そんな彼の最新作がDCコミックスと来た。これまた何とも微妙。

宣伝文句にはこう書かれている。「最"恐"アンチヒーローVSヒーロー軍団」

いわゆるヴィランを主役に据える作品はマーベルでもDCでも多く作られているが、主役が完全悪というのはメインストリームでは成り立たないので、結局は善人でしたというのが大抵の流れ。言ってみればD.ジョンソンにはぴったりなのかもしれない。

しかし、ぴったりを裏返せば意外性を欠くということでもあり、ブラックアダムという単体は特に魅力的には映らなかった。

見た目のままの怪力と鋼のように強い肉体も個性としては月並みで、戦う時はDCで毎度おなじみのガチンコな力比べにならざるを得ない。

そうした中で意外とおもしろかったのは、脇を固めた「ヒーロー軍団」であった。

JSA(ジャスティスソサエティオブアメリカ)は、世界を救うために結成されたスーパーヒーローチーム。すなわちアベンジャーズだ。

チームを率いるのは、金ぴかの兜をかぶると特殊な能力を発揮する魔術師・ドクターフェイト。彼の操る術が視覚的におもしろく、演じるP.ブロスナンの存在感も加わって、パワーゲーム一辺倒の流れにスパイスを利かせていた。

力の強さではブラックアダムにまったく叶わない中で「VS」と掲げてどうするのかと思ったが、はじめの完全な敵対関係から少しずつ理解を深めて、それでも流儀が違うから決してチームにはならないという、それぞれの揺らぎが練られた脚本が良かった。

ただ、最後に出てきた方は、やっぱりという感じがした。次はまた壮絶な力比べをするのだろう。

(60点)
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