Con Gas, Sin Hielo

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「翔んで埼玉」

2019年03月10日 13時06分47秒 | 映画(2019)
埼玉は地球を救う。


差別、いじめ、ハラスメントといった言葉が日常的に使われ社会問題となっている現代。どれだけディスられようとも怒るどころか喜んでいる不思議な人たちがいる。

それが「翔んで埼玉」を見た埼玉県人である。「埼玉人はバカなのか?」

必ずしも地元愛がないわけじゃない。地方から出てきた人も多く熱量は低いかもしれないが、他の土地と比べて明らかに劣っていることはない。

結局は余裕なのである。海がないことは事実だが、遊びに行こうと思えばすぐ行ける。名物がなくても生活に困ることはない。むしろそんなことを遥かに凌ぐ便利さがあり、豊かな生活を送っているのが埼玉県民なのである。

「世界埼玉化計画」というのは案外に奥が深くて、それは言い換えれば全世界が等しく中くらいになる世の中ということにほかならない。

高校生の主人公をGACKTが演じている。男性の生徒会長役を二階堂ふみが演じている。そして何故か二人ともうちなーんちゅである。

しかしそんなことは誰も気にしない。埼玉に縁のない人が埼玉人のフリをしても、表現が現実とかけ離れたものであっても文句を言う埼玉県民はいないのだ。

もちろん差別は問題だ。間違いは正していかなければならない。しかし時によっては殊更に声を張り上げることでかえって余計な隔絶を生み出していることがあるのも事実である。

世界中が埼玉だったらいいのに。そう思わせるのに十分なのが、この作品とそれに連なる数々の現象なのである。

ネタは古くから言われているものをはじめ、映画の宣伝や記事でもさんざん聞いていたので特に目新しいものはなかったが、この辺りも定番好きな日本人の嗜好に合うのかもしれない。

あるあるネタをみんなで笑い合う。映画館内は平和な空気で満ちていた。この時間が続きますように。

(75点)
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