Con Gas, Sin Hielo

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「シャーロックホームズ シャドウゲーム」

2012年04月01日 00時49分24秒 | 映画(2012)
あれもシャドウゲームだったんだ。

広く親しまれたキャラクターを斬新な捉え方で描いて大ヒットした前作の続篇。

19世紀の質感にPV風の技術を駆使した独特の映像やH.ジマーの気品と怪しさが調和した音楽は健在。

前作で特徴的だった、ホームズが次の展開を頭の中で瞬時に計算する様子をスローモーションで映像化する場面も何度も登場。敵が使い出すなど進化した戦いも見どころ。

そして最大の売りであるR.ダウニーJr.J.ロウのコンビは、更に過激さを増して帰ってきた。

今回の敵役は、前作でも謎の黒い影として存在を示していたモリアーティ教授が満を持して登場。

これだけ材料が揃えば盛り上がることに何の疑いもなく、実際手に汗握る場面が矢継ぎ早に出てくるのだが、個人的に好きな作品かと問われれば、ちょっと首を縦に振れないなというのが正直な気持ちであった。

かつて「ダイハード」で、大層立派な思想を語っていたテロリストが単なる泥棒だったという下りがあったが、このモリアーティもとどのつまりは金の亡者。

「ダイハード」は犯人を蔑む意味を込めての的確な設定であった一方で、ホームズが頭脳戦を闘わせる相手としてこれはどうなのかということが一つ。

次は、対決の場面が次々に出るのはいいとして、ちょっと火薬使い過ぎなんじゃないのというのがもう一つである。

これは確か「エクスペンダブルズ」でも言ったと思う。見栄えのいい映像はできるかもしれないけれど、飛び道具に頼って見えるのはマイナスだし、時代背景としてそんなに出てきておかしくないのかなと思った。

そして最後は、驚きのキャラクター使い捨て。前作でホームズが未練たらたらで、言ってみればルパン三世と峰不二子の関係にも見えたアイリーンの扱いがああなるとは。

これは確信的なサプライズだから、観る側の好き好きなのだろうけど、R.マクアダムス好きだから、これはなしでしょう。

娯楽として流して見るかぎりは、アクションから笑いから様々な要素がぎっしり詰まった豪華作品であることは確かだが、ちょっと期待値が高過ぎたのかもしれない。

(65点)
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4 コメント

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Unknown (mig)
2012-04-01 10:14:52
クラムさん期待高すぎでしたか?
笑いはこっちの方が1よりパワーアップしてたと思います、
私はジュードとロバダウさんの掛け合いが好きだけど内容はあってないようなものだと思ってるのでそこそこ楽しめた感じでした~★
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笑いがいちばん (クラム)
2012-04-01 12:23:46
migさん、こんにちは。

笑いという面では、確かに前作よりこなれていたかもしれませんね。
女装したり一人だけポニーに乗ったり、ダウニーJr.の大奮闘でした。
期待するところが合えば、納得の1本というところでしょうか。
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こんばんは (なな)
2012-04-01 22:19:50
全体としては前作の方が好きなんだけど
でもこっちも突き抜けぶりが楽しかったです。
そう,さらに過激になっていましたね。
私はモリアーティ教授,誰が演じるのか楽しみにしてたら
見たこともない俳優さんで「?」って感じでした。
アイリーンはあまりにも退場が早くって
友情出演だったのでしょうか?
終盤になるまで「実は生きていて後で登場するのでは?」と
思っていました。
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主役2人以外について (クラム)
2012-04-07 06:48:10
ななさん、おはようございます。

原作はひょっとして小さいころに読んだかもしれないけど、
少なくとも今は思い入れがないので、
キャラクターの扱いについてはニュートラルに見ました。
モリアーティ教授は特に良くも悪くもでしたでしょうか。
ということは、あまり印象に残らなかったということなのかな。
前作のM.ストロングは良かったですね。
アイリーンは「登場するのでは?」より「登場して!」と思ってました。
R.マクアダムスが出ないなら、次回は観るかどうか分かりませんね。
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