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「バットマンVSスーパーマン ジャスティスの誕生」

2016年04月17日 00時25分31秒 | 映画(2016)
横綱・スーパーマンと関脇・バットマン。


嫌な予感が限りなく強かったので、保険としてTOHOシネマズ新宿でのMX4D鑑賞初体験というをオプションを付加したが、その選択は間違いではなかった。

タイトルのインパクトは申し分ない。ネームバリュー抜群の2者による異種格闘技戦。しかも予告等で現れる映像は、あのスーパーマンがまさかの悪役?というような疑惑を呼び起こすもの。そんなはずがないことは分かってはいるけれど。

製作総指揮に「ダークナイト」を大成功に導いたC.ノーランの名前が挙がる一方で、監督は「マンオブスティール」のZ.スナイダー。どちらの色が強く出るのかで大きく印象が変わるのは必然。

冒頭はバットマンの誕生に尺を割く。生まれるのは何度めになるだろう。現代のダークヒーローの元祖だけにいくら繰り返しても荘厳さは色あせない。

その後はスーパーマンの話が大きくなる。悪役スーパーマンを作り上げる謀略を練るのは、人間でありながら宿敵として君臨するレックス・ルーサーだ。かつてG.ハックマンが時にコミカルに演じた役を担うのは、なんとJ.アイゼンバーグ。見た目こそ違うが、クセのある役はお手の物と言わんばかりに独自のレックス・ルーサーを形作っていた。

と、好意的な評価はここまで。

「マンオブスティール」の記事でスーパーマンを「破壊神」と表現したのだが、その激しさは人類を引かせるほどであった。それはまったく同感なのだけど、その設定がある以上バットマンは力ではまったく渡り合えない。

対決を成り立たせるには、スーパーマンを徹底的に受け身にして、攻撃側が弱点であるクリプトナイトを使うか、愛する人を人質にとるくらいしかない。ヒーローであるバットマンは後者を選べないから、誤解によってクリプトナイトを使う展開にしなければならない。

冒頭に誕生を描こうとも、スーパーマンの力が強大過ぎるかぎり本作のバットマンは添え物になってしまう。簡単に言えば、これは「マンオブスティール2」ということだ。

ワンダーウーマンが登場してしばし目を奪われたが、これもまた超人対決を助長させバットマンの所在をなくすものであった。ジャスティスリーグの詳細は知らないが、超人リーグにしないと。

往年の一線俳優が枯れた姿で出ているのも悲しかった。女性議員役のH.ハンター、リトル・ロマンスがもはやロートルの域に差し掛かったD.レイン、そして前作で何故か竜巻に突っ込んで行ったあの方も謎の降臨。

4DXも一度体験すればいい程度のものだったし、世の中にお金が回ることだけが救いという作品だと思う。

(50点)
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