Con Gas, Sin Hielo

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「怪盗グルーのミニオン大脱走」

2017年07月23日 14時44分33秒 | 映画(2017)
やりたい放題、なんでもあり。


不思議な生物ミニオン。このキャラクターを生み出したクリエイターの頭の中はどうなっているのか。いつも気になる。

前作「ミニオンズ」では堂々の主役となり、その生態が随分と明かされたが、今回は傍らで好き放題に暴れるだけの脇役に戻っている。

キャラクターの着想が果てしなく自由だから、話の中で何が起きようと違和感もなければ腹も立たない。本作でいきなり登場するグルーの双子の弟ドルーもそんなものかというところ。

グルーの声が笑福亭鶴瓶なのもありだし、邦題にいたっては、もはや怪盗ではないグルーと本筋のストーリーにほとんど影響を及ぼさないミニオンの刑務所エピソードを並べるという9割方偽り看板なのだが、これもあり。

とにかくこのシリーズはキャラクターに力があって、観ている側を強引に引きずりこんでいく。なんだか分からないけど楽しいよねと。観方としてもたぶんそれが正解。

本作の敵として登場するバルタザールブラットの執拗なまでの80年代押しも楽しかった。ただ、エンディングを観るかぎり今後のシリーズは兄弟対決が主軸となっていくのだろう。ドルーのちょっと憎めない敵という作りも巧い。

今回は時間の都合もあって吹き替え版を鑑賞したが、オリジナルではS.カレルがグルーとドルーの二役を演じていたらしい。吹き替えでは敢えてドルーに生瀬勝久を起用したがこれも正解だろう。

(75点)
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