祝!ロマンスカー海老名停車。
火山活動が活発化し、大涌谷など目玉の観光スポットが立ち入り禁止になってしまった箱根。
本作の舞台はまさにその箱根。撮影されてから1年も経っていないのに、規制がいつ解除になるか分からないと思うと、途端に郷愁がこみ上げてくる。
主人公は、小田急ロマンスカーの乗務員として働く鉢子と、乗客の中年男・桜庭。二人は、偶然の出会いと感情の弾みから箱根を一昼夜動き回ることになる。
しかし、そこに男女間に芽生えるであろう、いわゆる「ロマンス」は存在しない。
二人が向き合うことで浮かび上がってくるのは、日常の陰に隠しておいたはずのかさついた過去。
桜庭がしよーもない男だと感じながらも、確信してからもなお、見つかるあてのない過去捜しの旅を続ける鉢子。
いろいろ頭をひねって考えてみると、鉢子のこの旅は、縁遠くなった母を、取り返しのつかない過去を追い求めるのではなく、過去に負い目を感じる今の自分を受け入れる旅だったのかなという結論に至る。
強がって突っ張って生きてきた自分を脱ぎ捨て、弱い自分と愚かな同行者を許した経験が、最後の場面の笑顔に繋がっていく。
ではタイトルの「ロマンス」とは何か?と問い質したくなるのだが、それはおそらく小田急が何故特急の愛称に「ロマンス」を冠したのかということと同じ次元の話なのかもしれない。
ロマンスは狭義のものではなく、それぞれが旅路に馳せる思いを称したものであると。これでいいかな。
大島優子は、「紙の月」の計算高いOL役が記憶に残っているせいか、器用な女性という印象がある。それは同時期にAKB48のセンターを争った前田敦子と比べて好対照である。
それ故、勝手な想像ではあるが、AKB時代以上の大化けは難しいと察して、大作よりも等身大の女性を演じる小品を選んだところに、改めて彼女の賢さを感じた。もちろん的外れな感想かもしれないが。
(70点)
火山活動が活発化し、大涌谷など目玉の観光スポットが立ち入り禁止になってしまった箱根。
本作の舞台はまさにその箱根。撮影されてから1年も経っていないのに、規制がいつ解除になるか分からないと思うと、途端に郷愁がこみ上げてくる。
主人公は、小田急ロマンスカーの乗務員として働く鉢子と、乗客の中年男・桜庭。二人は、偶然の出会いと感情の弾みから箱根を一昼夜動き回ることになる。
しかし、そこに男女間に芽生えるであろう、いわゆる「ロマンス」は存在しない。
二人が向き合うことで浮かび上がってくるのは、日常の陰に隠しておいたはずのかさついた過去。
桜庭がしよーもない男だと感じながらも、確信してからもなお、見つかるあてのない過去捜しの旅を続ける鉢子。
いろいろ頭をひねって考えてみると、鉢子のこの旅は、縁遠くなった母を、取り返しのつかない過去を追い求めるのではなく、過去に負い目を感じる今の自分を受け入れる旅だったのかなという結論に至る。
強がって突っ張って生きてきた自分を脱ぎ捨て、弱い自分と愚かな同行者を許した経験が、最後の場面の笑顔に繋がっていく。
ではタイトルの「ロマンス」とは何か?と問い質したくなるのだが、それはおそらく小田急が何故特急の愛称に「ロマンス」を冠したのかということと同じ次元の話なのかもしれない。
ロマンスは狭義のものではなく、それぞれが旅路に馳せる思いを称したものであると。これでいいかな。
大島優子は、「紙の月」の計算高いOL役が記憶に残っているせいか、器用な女性という印象がある。それは同時期にAKB48のセンターを争った前田敦子と比べて好対照である。
それ故、勝手な想像ではあるが、AKB時代以上の大化けは難しいと察して、大作よりも等身大の女性を演じる小品を選んだところに、改めて彼女の賢さを感じた。もちろん的外れな感想かもしれないが。
(70点)
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