Con Gas, Sin Hielo

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「ハッピーデスデイ2U」

2019年07月15日 10時14分45秒 | 映画(2019)
お気楽多次元旅行。


前作「ハッピーデスデイ」で3度繰り返したユニバーサルのオープニングタイトルは今回画面が3分割。これが今回の鍵である。

興行の都合とはいえ、短期間の連続公開となったことで話にすんなり入っていけた。作品の時間軸としても、前作の直後が舞台になっているから感覚としても一致している。

冒頭、前作では端役に過ぎなかった東洋系の学生がタイムループに巻き込まれる。主人公のツリーが謎の解明に乗り出すが、なんと前作の事件も含めて原因はこの学生・ライアンの科学実験にあったことが判明する。

実験の衝撃で再びループに閉じ込められるツリー。真相を知っている以上抜け出すことはそれほど難しくないのではと思われたが、新たな事実が判明。これがオープニングの分割画面である。

そこからの展開は基本的には前作と大して変わらない。第2作だからもう少し過激に、更に理屈をこねくり回した風を装いましたという程度。なにより観る側が映画の空気を知っているからホラーやサスペンス要素はゼロに近く、もはやこれは学園コメディである。

様々な死に方を披露した前作のハードルを越えるために、今回のツリーは不必要に過激なリセットを繰り返す。いくら生き返ると分かっていても自分からあんなところに飛び込んだりはできないと思うが・・・。そもそもこれほどまでに命を粗末にするのってキリスト教的にはどうなの?と心配になってくる。

もちろん単なる前作の上塗りではないところもある。異なるバースで展開される物語の中で、前作とは違う立場で登場するルームメイトや教授、そしてツリーの母親などの存在は、ツリーだけでなく観る側にも快い混乱を与える。そしてどちらの世界を選択するか判断に迫られる場面で、彼女は再び成長を見せることになる。

さすがにネタ的にもう発展の余地を見つけるのは難しいと思うが、2作品には十分に楽しませてもらった。また別の小気味よい作品が出てくることを期待したいと思う。

(70点)
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