Con Gas, Sin Hielo

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「人生の特等席」

2012年11月25日 01時06分26秒 | 映画(2012)
保守本流。


来る総選挙は、いまのところ保守回帰を掲げる勢力の方が優位に立っている印象がある。

野球というスポーツは、日米問わずこれまた保守のイメージが強い。

単に歴史が長いということもあるだろう。わが国では昭和のお茶の間の中心に野球中継があった。

しかし世の中が流動化、多様化するに連れて、野球の地位は相対的に下がった。

そんな変わりつつある世界にかろうじて生き残っているアナログ人間にスポットを当てたのが本作である。

C.イーストウッド演じるガスは往年の名スカウトであるが、寄る年波には勝てず、スカウトの命である視力に支障を来たしている。一方で、同じ職場では、データ一辺倒のデジタル族が幅を利かせ始めており、ガスは引退を勧告される身に。

アナログや現場主義の大切さはよく理解できるので、そこを取り立てて言うつもりはないが、両スカウトがアナログ100%対デジタル100%という極端な設定は、まさに「保守」だと思わされる。

2人の能力見極めのキーマンとなる高校生スラッガーもまた極端な人物設定である。

ドラフト1位選手でも大成する人と芽が出ない人がいるけど、それは能力の問題だけでなく運気も含めた様々な要素が重なって、大抵は数年経った後にもたらされる結果のはず。

でも本作は、飛び道具を持ってきてすぐに結果を分からせてくれちゃう。感情はすっきりするけど、どこかになんだかなーという気分も残る。

親子関係、仕事関係、いろいろ大変苦労があるけど、ご都合交えて整理を施し最後はまとめて大団円という感じ。いい悪い、好き嫌いは抜きにして、とにかく「保守」なのである。

イーストウッドは久しぶりの出演復帰だけど、がんこじいさん以外はちょっと難しいかな。

(65点)
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