Con Gas, Sin Hielo

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「てぃだかんかん~海とサンゴと小さな奇跡~」

2010年05月08日 23時36分20秒 | 映画(2010)
道を一人で切り拓く多大な労力を実感。


このGWは全国で晴天が続き夏のような気候であったが、その中でも最も暑かった+熱かったのが沖縄だ。

普天間の問題は短期的にはもはや決着がついた。世の中には風があり、時折大きなうねりとなる。それに抗う者は、よほどの強い確信と信念がない限り吹き飛ばされるのがオチだ。

本作の主人公・金城氏がサンゴの養殖を始めたころ、世の中は今ほど環境に理解がなかった。

当初の無関心ぶりと成功後の手のひらを返したような反応が際立つ行政や学術界。自分の命脈でもある海の事に無頓着な漁協。

確かにあったであろう金城氏の苦労をひと通りなぞっている演出は、過度にステレオタイプになっている箇所に不満は残るものの、映画としては正しい。

監督は李闘士男。「デトロイトメタルシティ」を手掛けた人と聞きなるほどと思った。一言で言えばソツがないのだ。

金城氏は、理想を掲げるだけでなく非常に努力を惜しまなかったことが成功に繋がったのだと思う。劇中で紹介される養殖に関わる細かい心配りやアイデアにそれが集約されている。

そんな彼の努力の成果が今の風だ。「環境」の風には誰も逆らえない。十数年前と正反対なんだね。

そういう意味では、現在は、対極にある「開発」に携わる者が大逆風に晒されているということだ。

世の中は「0」か「1」じゃないんだけどね。言い分はあるんだけどね。「開発」や「国防」の映画を作れるほど信念のある人はなかなかいないだろうね。

(60点)
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