Con Gas, Sin Hielo

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「ナイブズアウト 名探偵と刃の館の秘密」

2020年02月01日 23時00分57秒 | 映画(2020)
おじいちゃんは子育てを失敗した。


ある日、大富豪のハーランの遺体が自宅の自室で発見される。警察が自殺として扱いを進めようとする中で、身元不明の依頼者から頼まれたという探偵は事件の臭いを感じ取る。

キャストの一覧を見ると知っている名前が続々と出てくる。それでは超豪華なのかと言えば必ずしもそうではなく、かつてメジャーな作品に出ていたような中高年の俳優が多く、進行形のスターとなるとD.クレイグC.エヴァンスにとどまる。

何を言いたいのかというと、これは洋画あるあると言ってもいいのだが、ハーランの子供たちがどういった人物であるかを飲み込むまで時間がかかる。というか結局よくわかっていない。更に言えばわからなくても意外と困らない。

謎解き映画であれば、いくつもの選択肢があって、こうなのか?ひょっとしたらこうなのではないか?と思いを巡らせるところに醍醐味があると思うのだが、そこに辿り着く前に終わってしまったというのが正直なところである。

そういうわけで自分の理解力のなさを棚に上げて書くと、多様な登場人物の特徴を物語に生かし切れていないのではないかとなるのである。生ける化石の曾祖母とかオタクっぽい子供とか、もっと絡めていけばおもしろくなったのではないかと。

とはいえ本作、アカデミー賞脚本賞ノミネートである。何を言っても負け惜しみに過ぎないので話題を変えよう。

最初から区別がつくD.クレイグ:探偵、C.エヴァンス:孫、A.デ・アルマス:看護師、そしてC.プラマー:ハーランを追っていけば話は通る。そして展開はテンポが良くおもしろい。

謎解きと言いながらもハーランの死の直接の原因はすぐに明かされる。この事件の最も深いところにある謎はそこではないという建て付けが本作のミソなのである。

4人しか追いかけられていないこともあって結末に意外性は感じられなかったが、よくできた作品だったのであろうと理解している。

最後のジェームズボンドが控えるD.クレイグはすっかり風格が出てきて、007シリーズを降板してもトップスターであり続けるであろうオーラが出ていた。

「ブレードランナー2049」 - Con Gas, Sin HieloのホログラフィAIで可憐な姿が印象深かったA.デ・アルマスが再び重要な役で出演。今後も期待したい。

(65点)
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