Con Gas, Sin Hielo

細々と続ける最果てのブログへようこそ。

「テイラー・スウィフト: THE ERAS TOUR」

2023年11月04日 00時17分12秒 | 映画(2023)
世界の頂の景色。


Taylor Swiftを知ったのはシングル"Love Story"のヒットだった。リリースは2008年、彼女が18歳のころである(ちなみにTaylorの誕生日は私と一緒♬)。

それから15年。新鋭のカントリーシンガーだった彼女は、いまや全世界のエンタメ界の頂点に君臨している。

本作は、そんな彼女が新型コロナのパンデミックを経て5年ぶりに開催したライブツアーの記録である。

ツアーのタイトルは"THE ERAS TOUR"。通常は最新アルバムのタイトルを冠してそのアルバムの楽曲を中心に構成するところを、これまで発表した10作のアルバムそれぞれをERA(時代)として区切り、衣装や演出も分けて披露するという組み立てになっている。

5年ぶりということもあるのだろう。とにかく曲の数がすごい。時間も当然長い。映画は編集しているが、それでも約3時間の上映時間となり、楽しいけど体力的にはキツい。

映画館に来ているお客さんはほとんどが女性であった。男性は自分を含めて3人。小学生と思しき女の子がお母さんと来ていたが、楽しめたかな。

映画内で映されている観客もおそらく女性が多数を占めていたと思う。彼女らは、ライブの間ずっと声援を送り、一緒に歌い、ちぎれんばかりに手を振り続けていた。

Taylorの何がこんなにも人を惹きつけるのか。その答えはこのライブを見れば分かる。

ERAが変わるごとに、いや曲が変わるごとに、エレガントだったり、パワフルであったり、静かに語りかけてきたり。すらりと伸びた手足はステージ映え抜群で、ギターやピアノを弾けば類まれなる音楽の才能を発揮する。何もかもが他の追随を許さない圧倒的な存在なのである。

個人的な所感としては、アルバム"Reputation"の辺りで、初動は良いものの持続力のないチャートアクションが見られるようになり、少し人気に陰りが出てきたかと思っていた。しかし、Scooter Braunとの騒動で過去のアルバムを再録して発売するようになったころからだろうか。再び勢いを取り戻し、今ではかつてを超える高みへと上り詰めた。

今回、Taylorの楽曲を昔から今まで一気に聴いたが、改めてソングライティングの能力に惚れ惚れする。ロックが衰退し、ヒップホップ、ラテン、Kポップが躍進する中で、彼女が紡ぐメロディーがヒットチャートの中心に居続けていることは心強い。

THE ERAS TOURは、来年の2月にいよいよ東京ドームにやって来る。予定を見ると4日連続の公演となっているようだ。この集大成のような中身ぎっしりのステージを4日連続とはTaylor恐るべし。そのパワーとともに、まだまだこの輝きが続くことを願うばかりである。

(90点)
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「ドミノ」 | トップ | 「ザクリエイター/創造者」 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

映画(2023)」カテゴリの最新記事