Con Gas, Sin Hielo

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「暗殺教室 卒業編」

2016年04月13日 23時08分35秒 | 映画(2016)
感極まらない卒業。


前作では、意外と楽しめたという感想を書いたが、1年経って作られたこの続篇は、評価した要素をことごとく否定する出来栄えになっていた。

まず、見慣れたということもあるかもしれないが、「殺せんせー」の魅力が発揮されていない。話の辻褄を合わせる必要はあっても、過去の場面の描写に時間をかけ過ぎである。

「殺せんせー」の声あてが二宮和也だったというサプライズも今回は当然なく、最強の殺し屋という似合わない役を演じるのを延々と見せられるだけである。

3年E組の生徒たちや新たな刺客たちもまったくの不発。そもそも「殺せんせー」に直接立ち向かったのが、前作のラストで隠し通していた触手をチラ見させていた茅野カエデと、触手の生みの親でもある柳沢くらいだったし、最初だけ勢いが良くて雑魚キャラ級の結末に至る流れはご都合主義にもほどがある。

雑魚キャラ一掃は前座として、先生と生徒の対峙という教育的テーマが盛り上がれば良かったのだが、こちらの流れも何やらぱっとしない。

落ちこぼれ扱いされた生徒たちが一つの目標への努力を通して大切なものを体得するという王道の過程が、よく分からない高レベルな科学知識を使った薬づくりだったり、生徒同士の決闘だったり、感情移入しづらいエピソードで綴られてしまっているのは致命的であった。

もちろん感動できた人もいるのだろうし、ムキになって否定する気もないが、この類の作品が量産される傾向については再考すべき段階に来ているのではないか。

(45点)
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