ふるさとは必ずしもやさしい場所ではない。
ほぼ万人が美しいと認めるC.セロンが限りなくイタい女性を演じていると話題の作品。
おもしろいのは、外見で極端な崩し方をしているわけではないのに、「イタさ」が確実に伝わってくる点だ。
自分は何故幸せになれないのか。一方で、見かけは地味だし、毎日何も考えずに田舎で暮らしているような人が、苦労なく幸せを手に入れられるのはどうしてなのか。
高校時代に周りにちやほやされ、更なる飛躍を求めて「ミニアップル」=ミネアポリスへ旅立ったあの頃の思い出は遠く、アルコール漬けで元カレを追い回す姿に誰もが哀れみの視線を向ける。
故郷を離れた人には、ほぼ必ずと言っていいほど、一定の年月を過ぎると不意に過去に呼び寄せられる時期が来る。
しかし、それが自分の中の弱気に端を発したものであった場合、故郷の歓迎は手厳しい。
そもそも故郷を出ようと思った理由があったはずなのに、行き詰まりを感じたときには地元を頼れば何とかなるのではないかと思う甘え。
田舎を出ずに暮らし続けてきた人たちは、その人たちなりの考えを持って生活しているわけで、安易な甘えの構造は完全に見透かされる。
恥に恥を塗り重ねボロボロになった主人公・メイビスがたどり着く結論は至極真っ当だ。
故郷は時によって厳しいが、もちろん優しく包んでくれることも多い。
本作は、いつかゆとりを持って過去や故郷を振り返れる日が来るようにと、メイビスだけでない、全ての働く人たちへのエールのように思えた。
(80点)
ほぼ万人が美しいと認めるC.セロンが限りなくイタい女性を演じていると話題の作品。
おもしろいのは、外見で極端な崩し方をしているわけではないのに、「イタさ」が確実に伝わってくる点だ。
自分は何故幸せになれないのか。一方で、見かけは地味だし、毎日何も考えずに田舎で暮らしているような人が、苦労なく幸せを手に入れられるのはどうしてなのか。
高校時代に周りにちやほやされ、更なる飛躍を求めて「ミニアップル」=ミネアポリスへ旅立ったあの頃の思い出は遠く、アルコール漬けで元カレを追い回す姿に誰もが哀れみの視線を向ける。
故郷を離れた人には、ほぼ必ずと言っていいほど、一定の年月を過ぎると不意に過去に呼び寄せられる時期が来る。
しかし、それが自分の中の弱気に端を発したものであった場合、故郷の歓迎は手厳しい。
そもそも故郷を出ようと思った理由があったはずなのに、行き詰まりを感じたときには地元を頼れば何とかなるのではないかと思う甘え。
田舎を出ずに暮らし続けてきた人たちは、その人たちなりの考えを持って生活しているわけで、安易な甘えの構造は完全に見透かされる。
恥に恥を塗り重ねボロボロになった主人公・メイビスがたどり着く結論は至極真っ当だ。
故郷は時によって厳しいが、もちろん優しく包んでくれることも多い。
本作は、いつかゆとりを持って過去や故郷を振り返れる日が来るようにと、メイビスだけでない、全ての働く人たちへのエールのように思えた。
(80点)
なんだかお久し振りのような。
シャーリーズ以外は考えられないようなはまり役でしたよね。
あの身体悪くした昔の彼の存在も良かったです。
ラストの方でその彼の妹が連れてってっていうのにあなたはここでいいのよ。みたいにはね除けるところも、メイビスのまま、って感じで良かったな。
メイビスのキャラクターはブレませんでしたね。
ラストで開眼したり改心したりするより現実的かつ皮肉が効いていてよかったと思います。
きっと彼女は彼女のまま生きていくことが正しいはずです。
それにしても、C.セロンはこういう役ができるところが強いですね。
この作品の女性像があまりにも強気な性格なのに、ゲンナリして引いてしまいました。
37歳になって、傍若無人な態度は許せません。
でも、最後に自分の情けなさを理解したようで安心しました。
故郷は時によって厳しいが、もちろん優しく包んでくれることも多い>そうです、もちろん故郷の風当たりが冷たくはありません。同級生だって逢えば昔に帰って話が盛り上がりますもの。
livedoorのブログが6周年を迎え、かなり重くなってきて反映しづらくなり、gooへ移転しました。
これからも宜しくお付き合い下さい。
そうか、この主人公は37歳でしたか。困った人です。
でも、情けなさを理解してもたぶん変わりませんよ、この手の人は・・・。
ところで、最近仕事で仙台へ行く機会が増えました。
それまでは就職して20年近くの間、せいぜい年に一度帰るくらいでしたが、
この歳になってようやく少し余裕を持って昔を振り返れるようになった気がしてます。
仙台で単身赴任中の兄によれば、仙台の街中は景気いいみたいです。
駅周辺をはじめ、これからも発展の計画が目白押しのようで、
自分が知っている景色がなくなるのは寂しい気もしますが、
これからも温かい目で故郷を見ていきたいと思っています。