Con Gas, Sin Hielo

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「アントマン」

2015年09月25日 09時38分07秒 | 映画(2015)
娘のためなら、たとえ水の中穴の中。


3D上映が本格的に始まってからだいぶ長くなるが、本作ほど3D映像に合致した映画はそうないのではないか。

体長1.5cmのヒーローは、もちろん小さいという物珍しさやギャップが売りではあるが、実は小さいからこその強さが満載の正統派でもある。

身体の大きさを瞬時に変えてスピーディーに展開するアクションは3Dでこそ見応えありと感じた。

主役は、仕事がうまくいかず家庭も失った男・スコット。不遇ではあるが、アメコミのヒーローにしてはそれほど陰鬱な過去を持っていない。

ただそれにも増して、彼の最大の関心事であり生きる理由でもあるひとり娘の存在に、個人的に大きく共感した。

彼がなりたいのは、娘にとってのヒーローであり、劇中で同じ世界にいるとされるアベンジャーズとは根本からまったく異なる存在である。

一瞬迷ったものの、娘のために再起すると決めたスコットは次第に強さを身に着ける。

様々な特徴を持つアリたちを統率するというのもユニークな設定だ。アリたちと協力して空を飛び、穴をすり抜け、敵の中心部へ乗り込み破壊する。強大な敵に団結力で対抗して打ち負かす図は爽快である。

小さい世界での小さいもの同士の戦い、大きいもの(といっても、人の足や家電、おもちゃなのだが)の脅威。物を大きくする装置を使って、今度はアリやおもちゃが巨大化して現実世界に現れる。

驚きと楽しさにあふれた映像と、ほっこりさせる家族の幸せ。温かい気分に浸れるアクション映画だった。

ただ、続篇はアベンジャーズからの依頼を受けることになるようで。趣きは少しずつ変わっていくのかな。

(85点)
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