大道芸村の悪夢。
大昔、D.クローネンバーグ監督が作った「スキャナーズ」という作品があった。いわゆるカルト系の名作として有名なのだが、作品の内容以上に印象に深く残ったのは、ビートたけしがラジオなどで言った「頭がポン!」というギャグであった。
本作、それに匹敵するような大ネタをぶっ込んできた。いいか悪いか、おもしろいかつまらないかという次元ではなく、とにかく圧倒される画が眼前に繰り広げられる。
どれだけのものかと言えば、主人公がもう悲鳴を上げるのも止めて、素に戻って冷静に見届けてしまうほどである。なんだろう、これは。
主人公のハーパーは、目の前で夫に死なれた経験を持っている。直前に激しい夫婦げんかをした後に、夫は1フロア上の部屋から路上へ転落死した。
自殺なのか事故なのかは分からないが、ハーパーは窓の外を落ちていく夫と目が合ったような気がして、もやもやした罪悪感に苛まれていた。
気分を変えるために、田舎の一軒家を数日の間借りて住むことにしたハーパー。しかし着いた直後から怪しいできごとが彼女の周りで起きはじめる。
映画の宣伝チラシには「出会う男たちが全く同じ顔であることに気付く」とあるが、これはどうやらミスリード。そういう目で見れば分かるが、牧師、警察官、バーデンターなどそれぞれコスプレしているので、注意深くなければ見過ごしてしまうレベルである。
しかし同じ顔のコスプレ大会は、今度は「チャーリーとチョコレート工場」のウンパルンパを思い起させるような、ホラーの流れなのにネタ要素満載な不思議な空間を作り出していた。
不思議で説明がつかない世界に無理やり落としどころを付けるとすれば、混乱したハーパーの精神世界か、現世に残存していた夫の思念が生み出した悪夢というところか。
夫選びは慎重に。選ばれた夫は妻の気持ちを第一に。
(80点)※12月17日21時25分投稿
大昔、D.クローネンバーグ監督が作った「スキャナーズ」という作品があった。いわゆるカルト系の名作として有名なのだが、作品の内容以上に印象に深く残ったのは、ビートたけしがラジオなどで言った「頭がポン!」というギャグであった。
本作、それに匹敵するような大ネタをぶっ込んできた。いいか悪いか、おもしろいかつまらないかという次元ではなく、とにかく圧倒される画が眼前に繰り広げられる。
どれだけのものかと言えば、主人公がもう悲鳴を上げるのも止めて、素に戻って冷静に見届けてしまうほどである。なんだろう、これは。
主人公のハーパーは、目の前で夫に死なれた経験を持っている。直前に激しい夫婦げんかをした後に、夫は1フロア上の部屋から路上へ転落死した。
自殺なのか事故なのかは分からないが、ハーパーは窓の外を落ちていく夫と目が合ったような気がして、もやもやした罪悪感に苛まれていた。
気分を変えるために、田舎の一軒家を数日の間借りて住むことにしたハーパー。しかし着いた直後から怪しいできごとが彼女の周りで起きはじめる。
映画の宣伝チラシには「出会う男たちが全く同じ顔であることに気付く」とあるが、これはどうやらミスリード。そういう目で見れば分かるが、牧師、警察官、バーデンターなどそれぞれコスプレしているので、注意深くなければ見過ごしてしまうレベルである。
しかし同じ顔のコスプレ大会は、今度は「チャーリーとチョコレート工場」のウンパルンパを思い起させるような、ホラーの流れなのにネタ要素満載な不思議な空間を作り出していた。
不思議で説明がつかない世界に無理やり落としどころを付けるとすれば、混乱したハーパーの精神世界か、現世に残存していた夫の思念が生み出した悪夢というところか。
夫選びは慎重に。選ばれた夫は妻の気持ちを第一に。
(80点)※12月17日21時25分投稿
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