Con Gas, Sin Hielo

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「ブルー 初めての空へ」

2013年10月13日 14時29分34秒 | 映画(2013)
続篇の日本公開はどうなる?


まず有権者に訴えたいことは、本作が北米では2年半前に公開されて、全世界で約5億米ドルの興行収入を得ているということ。

わが国では効果的な売り方を見つけられなかったのか、あっさりとDVDスルー。「スクリーンで観たい」という根強い声に押されて、イオンシネマ限定の公開と至ったのである。

興行だけでなく批評家の反応も良かったと聞いたことがある。実際、物語、キャラクター、色彩、音楽のどれをとっても文句なしに楽しめる。

特に、主な舞台となったリオデジャネイロの風景が魅力的に紹介されているのが印象的だった。

観光スポットはもちろん、日頃からサッカーに熱狂する庶民の生活や、ちょっとしたスラムの家並みまで細かく描いているところは好感が持てた。

映像を観ながら一度は行ってみたいなと思ったくらいだから、W杯や五輪と重なっていたらひょっとしたら効果てきめんだったかもしれない。

ただ惜しむらくは、やはりわが国では国内向けの売りがないかぎり商売になりにくいということ。アニメは、たいがいテレビによく出る人を声優で起用して宣伝係になってもらうパターンになるが、それももはや目新しくなく目を引けるとは限らない。

今回もイオンが重い腰を上げて劇場公開はしたものの、特に宣伝もしていないから客席はがらがらだ。

かくて世の中は、何かしらの特徴を求めて、過激になったり余計な策を講じたりすることに注力するようになってしまうのだろう。

一昨日の「死霊館」も大括りにすればそうだが、シンプルだけど芯の通った作品がきちんと拡大公開される環境が定着するには、やはり声を上げ続けるしかない。

(85点)
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