Con Gas, Sin Hielo

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「M3GAN/ミーガン」

2023年06月18日 09時06分36秒 | 映画(2023)
最大の設計ミスは、起動停止時に目が開いていること。


本作を観る少し前に、昨年北米でヒットして話題となった「SMILEスマイル」という作品が配信のみの公開となったことを知った。えー、おもしろそうだったのに。

こちらの作品は早々に映画館にかかることが決まっていたようで、はじめにチラシを見たのは今年のはじめだった気がする。劇場公開の境界線ってどこにあるのだろう。

家族旅行の道中で交通事故に遭い、両親を亡くした少女ケイディ。彼女を引き取った叔母のジェマは、玩具企業で製品開発を受け持つ技術者であった。

子供の世話などしたことがないジェマは失意のケイディにうまく接することができない。そんなときケイディがジェマのおもちゃの試作品に目を輝かせる様子を見て、開発中のAI人形のミーガンを与えることを思いつく。

人工知能が、開発した人間の想像を超えて発達しパニックを引き起こすという設定は大昔からある話で、特に目新しいものではない。

あらすじがわかりやすいことに加えて、端役まで善悪を明確にし劇中で裁断するすっきり感もあり、日頃疲れた頭を休ませるのにぴったりである。

ホラーという括りの割りにショッキングな場面は多くなく、R指定ではなくPG12というのもうなずける(実際小さい子供が見に来ていた)。

当然のことながら見せ場はミーガンの暴走である。CMなどで流れる廊下でのダンスシーンに象徴されるが、暴走ミーガンはなぜか奇妙な動きをする。どこから学んだんだ、それ。

挙句の果ては、ジェマたちと戦う中で顔面が剥がれ落ちて機械がまる見えに。これもターミネーターの系統に連なる伝統芸だ。これではもうケイディの心はつかめない。

こうしてみると、やはり劇場公開に結びついたのはビジュアルの強さなのかなと思う。さっそくミーガンダンスをマネした動画が話題になんて報道を見かけた。ミーガンは歌もうまいからTikTokも巧みに利用しそうだ。

(65点)
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