Con Gas, Sin Hielo

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「プリンセスと魔法のキス」

2010年03月19日 01時29分32秒 | 映画(2010)
古典的なようで新しい。がんばろう!N.O.


呪いをかけられてカエルになってしまった王子様をキスで助けるお姫様。と来れば、まさに童話の古典的世界。

3-D隆盛期を迎えようとしているこの時期に敢えてレトロを売りに勝負する作品と単純に考えて観に行ったのだが、この映画の設定はもうひとひねり、ふたひねり。

まず王子が決して白馬に乗ったMr.パーフェクトではない。苦労を知らないお気楽お坊ちゃまは、両親に勘当され逆玉を目指してやって来たという、おおよそ童話ではあり得ないキャラクター。

一方のヒロインはといえば、経済的不遇に負けずに努力を続けるという点ではステレオタイプだが、なんと言っても黒人だ。

おまけに彼女も人生の大切な何かを見失っているという設定。ヴードゥーの魔女は、彼女の方が重症だと言う。

そんな2人がカエルの姿で、仲間と出会い、冒険を経て成長し、やがて何が大切なのかを発見する。これはもはや童話ではなくロードムービーの王道だ。

そして忘れちゃいけないのが、舞台となるニューオーリンズ。

カトリーナからの復興を目指して全米がエールを送るとともに、今年はSaintsがSuper Bowlを制覇して最高潮の盛り上がりを見せている都市である。

愉快な音楽に囲まれた街。N.O.に来ればみんな笑顔になれるよと画面が語りかけてくる。これはご当地映画でもあるのだ。

前向きで明るくて楽しい。これは我々が持つディズニーのイメージとぴったり重なる。

最近は商売っ気が目立つところの多いディズニーだけど、ちゃんと自分たちの本来の使命も心得ているところがうれしい。

もちろん3-Dと無縁でも十二分に楽しい。こんな作品が観られる限り、まだまだ映画生活を続けていけると安心する。

(95点)
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