Con Gas, Sin Hielo

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「スカイスクレイパー」

2018年09月23日 00時19分21秒 | 映画(2018)
炎上は力でねじ伏せろ。


主演作が続き絶好調のD.ジョンソンが、今度は世界で最も高い超高層ビルに上った。

最先端の技術を駆使して香港に建てられたハイテクビルで火災が発生というと、かつての「タワーリングインフェルノ」を思い出すが、発火の原因は犯罪集団によるテロなので、テイストとしては「ダイハード」寄りである。

とはいえ、これら歴史に残る映画と比べるのは酷な話である。

キャラクター設定や脚本は、意外と丁寧に作られていたと思う。悪役のたたずまいは良かったし、ビルのオーナー、地上で指揮する中国人警察官など、話の展開によっては面白さが膨らみそうな気配を感じた。

前半にあった、過去の人質救出失敗や、ビルのハイテク機能紹介の場面をクライマックスに結び付けている点にも好感が持てた。

しかし、全般を通して印象に残るのは結局D.ジョンソンに尽きるというのが本作の運命である。

いくら丁寧に話を紡いでいこうと思っても、肝心なところはあり得ない腕力と偶然で切り抜けるから、お気楽映画の枠を抜け出ることはできない。

予告で飽きるくらい見ていた超高層での飛び移りジャンプが最大の見せ場であるが、今回のD.ジョンソンは様々なイリュージョンを繰り出してみせる。

ビルのセキュリティシステムに詳しいという設定が肥大化して、100階以上の高さから人の乗ったエレベータを落下させ、高速で回転するタービンの羽根の間をすり抜ける。

何よりすごいのは、あれだけ盛んに燃えていたビルが最後までその雄姿を保ったことである。9.11から17年が経ち、建物の耐火性に進歩があったのだろうか。

と、もともとあり得ないものを映す作品にこの手のツッコミをすること自体野暮な話なのだが、後から思い出せるように一応記しておこうと思う。

今回の発見は、妻役がキレイな女性だと思ったらN.キャンベルだったこと。懐かしい。まだ活躍していたとはうれしいかぎり。

(70点)
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