Con Gas, Sin Hielo

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「ライアーゲーム The Final Stage」

2010年03月06日 23時59分42秒 | 映画(2010)
オチは凡庸も、シリーズ全体として突出した演出とキャラを評価。


TOHO海老名の1番スクリーンで観て、これって映画館向きの作品だったと初めて気が付いた。

独特の大げさな映像割り、トリッキーな音声、テンションが乱高下するプレイヤーたち。そして何より、話の展開に直結するゲームのルールを理解するためには、ながらで見るテレビより映画館で集中する方がいいに決まっている。

これまで毎度あまりゲームの中身は深く追求せずに見ていたが、今回決勝戦の「エデンの園ゲーム」をしっかり観察してみると、やっぱりよくできている。

りんごの設定や駆け引きの材料となるルールの肝の置き方なんてうまいもんだ。考えた人って頭いいよなーって素直に脱帽する。

で、このルールに沿って参加者が心理戦や裏切りを始める。強烈な敵キャラクターが仕掛ける攻勢を、アキヤマとナオが鮮やかに打ち破るという、言ってみれば水戸黄門的なお決まりパターンなのであるが、これが快感なのだ。

特に敵が憎たらしいほど、逆転の仕掛けが巧妙であるほど満足度は高くなる。決勝戦進出者はアキヤマとナオを入れて11名いたが、全員とはいかないまでも、何人かにスポットを当て裏切りと打ち負かしが繰り返される。連続ドラマでぶつ切りにしてもできるけれど、1つのゲームの中の話であり、通しで観るほうがやはり楽しい。

アキヤマとナオの見せ場も当然多い。特に、これまで何度も予告篇を見て気になっていたアキヤマの退場と敗北宣言や二人が急接近?なーんて意味深な場面も、「あー、こういうことだったのか」と納得しながら楽しめた。

ただ難を言えば、今回の最大の敵Xはイマイチだったかもしれない。配役で想像がついたし、正体が分かってからの狼狽ぶりを見るかぎり史上最強とは呼べない。かつて第1シリーズで立ちはだかったヨコヤの方がふてぶてしさでも上を行っていたと思う(菊池凛子は・・・まあ置いておこう)。

あとは、ゲーム自体のおもしろさに比べて、終了後の大団円がちょっと急速に丸く治め過ぎだった感じがする。福永やヨコヤまでもあんなになっちゃって。そう簡単に性格変わらないってね、本当は。

ゲームの背後にあるものやエンドロールの後の場面なんてのもほとんど付録的で、まあ可もなく不可もなくといったところ。

とにかく、松田翔太戸田恵梨香はじめとした個性豊かで魅力あるキャラクターに大いに楽しませてもらったシリーズだった。これで終わってしまうのは少しさびしい。

(80点)
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