改めてはじめから観返したくなる引力。
アベンジャーズシリーズの中で観たことがなかった"Thor"が主役となった作品。
何故観る気が起きなかったかというと、神が主役という設定に広がりを感じなかったからにほかならない。ファンタジーの中でも神話めいたものが絡んでくるとどこか型にはまってしまうような印象があったのだ。
しかし、アベンジャーズメンバーが他の作品を行き来するようになって、もはやソーだけを観ない理由はなくなった。先に始まったヒーローたちの映画がアベンジャーズのスピンオフとなり、全体のストーリーに絡んでくるから観ないと損をする気になるという点もある。
商売上手と言ってしまえばそれまでだが、MARVELの良さは、シリーズとはいえ単発の作品としてもしっかり成り立っていて、これまでの事細かな流れや設定を知らなくてもそれなりに映画として楽しめるというところにある。
そして、ソーの物語に最も魅力を与えているのは、不肖の弟・ロキとの関係だ。弟ゆえのコンプレックスと言おうか、故郷が存亡の危機を迎える中で手を携えたかと思えば裏切りを繰り返す。
それはソーの中でも既にパターン化していて、神だけにやっていることはかなりの大事なのだが、「しようがない弟だ」という感じで軽くいなしてみせる。更には、ただ呆れるばかりではなく、ロキの能力は認めていていざという時は頼りにする。いい兄貴だ。
今回最強の敵として登場するヘラは、これまで父親から知らされていなかった姉だという設定がとってつけたようで今ひとつだったが、途中でソーが捕えられた星で遭遇する風変わりな宇宙人などのキャラクターは個性的でひきつけられるものがあった。
久しぶりに見たJ.ゴールドブラムはまだまだ若く、昔ながらの妖しさも健在。こうしたキャラクター設定や配役の巧みさもMARVELならではといったところか。
邦題の「バトルロイヤル」が大きな批判を受けたが、異郷の星での格闘イベントもクライマックスのアスガルドでの戦いも、確かに様々なものが入り乱れての総力戦であり、目の付け所として間違えているわけではない。まあ「ラグナロク」が使えるのならそちらが良かったことは言うまでもないが。
アスガルドを捨てて民衆とともに地球へ向かうソーたちの次の舞台は「アベンジャーズ:インフィニティウォー」になるらしい。そろそろ一連のシリーズもクライマックスを迎えることになるのだろうか。
(85点)
アベンジャーズシリーズの中で観たことがなかった"Thor"が主役となった作品。
何故観る気が起きなかったかというと、神が主役という設定に広がりを感じなかったからにほかならない。ファンタジーの中でも神話めいたものが絡んでくるとどこか型にはまってしまうような印象があったのだ。
しかし、アベンジャーズメンバーが他の作品を行き来するようになって、もはやソーだけを観ない理由はなくなった。先に始まったヒーローたちの映画がアベンジャーズのスピンオフとなり、全体のストーリーに絡んでくるから観ないと損をする気になるという点もある。
商売上手と言ってしまえばそれまでだが、MARVELの良さは、シリーズとはいえ単発の作品としてもしっかり成り立っていて、これまでの事細かな流れや設定を知らなくてもそれなりに映画として楽しめるというところにある。
そして、ソーの物語に最も魅力を与えているのは、不肖の弟・ロキとの関係だ。弟ゆえのコンプレックスと言おうか、故郷が存亡の危機を迎える中で手を携えたかと思えば裏切りを繰り返す。
それはソーの中でも既にパターン化していて、神だけにやっていることはかなりの大事なのだが、「しようがない弟だ」という感じで軽くいなしてみせる。更には、ただ呆れるばかりではなく、ロキの能力は認めていていざという時は頼りにする。いい兄貴だ。
今回最強の敵として登場するヘラは、これまで父親から知らされていなかった姉だという設定がとってつけたようで今ひとつだったが、途中でソーが捕えられた星で遭遇する風変わりな宇宙人などのキャラクターは個性的でひきつけられるものがあった。
久しぶりに見たJ.ゴールドブラムはまだまだ若く、昔ながらの妖しさも健在。こうしたキャラクター設定や配役の巧みさもMARVELならではといったところか。
邦題の「バトルロイヤル」が大きな批判を受けたが、異郷の星での格闘イベントもクライマックスのアスガルドでの戦いも、確かに様々なものが入り乱れての総力戦であり、目の付け所として間違えているわけではない。まあ「ラグナロク」が使えるのならそちらが良かったことは言うまでもないが。
アスガルドを捨てて民衆とともに地球へ向かうソーたちの次の舞台は「アベンジャーズ:インフィニティウォー」になるらしい。そろそろ一連のシリーズもクライマックスを迎えることになるのだろうか。
(85点)
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