ガンズ&ローゼズVSマリリンマンソン。
サノスとの戦いの後、アスガルドをヴァルキリーに譲り、ガーディアンズオブギャラクシーの面々と共に宇宙へと旅立った雷神・ソーが久々に銀幕に戻ってきた。
これまでのシリーズは「マイティソー」と冠されていたが、今回は単なる「ソー」。マーベル印で確実に客は呼べるという判断は時の積み重ねの成果に違いなく、配給側の大きな自信を感じる事象である。
とはいえ、かなり時間も経過していることから、本篇中では親切な説明の場面が結構出てくる(語りはおそらくコーグ役のT.ワイティティ(監督兼任)。コーグの存在自体忘れかけていた身からするとありがたい配慮であった。
一種の喪失感から故郷を離れたソーであったが、全宇宙で神々を殺害する事件が発生していることを知り、再び戦いの場へと戻ることになる。
型通りにガーディアンズとの別離を済ませた後は、ソーの本来の居場所である神々の世界で話が展開する。
それにしても、素顔をほとんど見せない"神殺し"ゴア役のC.ベールとか、神々の頂点に立つゼウスのR.クロウとか、加えておそらく気付いていないカメオ出演などもあるはずで、改めてぜいたくな配役に驚く。
話は「神々の世界」の危機のレベルであり、絶望的なものでもなければ意外性があるわけでもない。ソーも余力を残しているようにも見え、力を尽くした死闘というよりは、かつての恋人や跡を継ぐ者たちとの関係が軸となった物語に見受けられた。
愛する者たちとしっかりと向き合う姿勢を示すことでソーの成長を匂わせ、最後の情景へと移る。ソーは再び戻ってくるが、次の作品ではまったく新しい彼を見ることができるだろう。
他方、軽妙なやりとりも健在で、特に元カノのものとなったハンマー(ムジョルニア)に未練たらたらで、現在の相棒である斧(ストームブレイカー)からお灸をすえられる場面がところどころに登場して空気を和ませる。
「ラブ&サンダー」とは一見ふざけたタイトルだが、ソーの立ち位置を考えればこれほどぴったりなものはないのである。
(75点)
サノスとの戦いの後、アスガルドをヴァルキリーに譲り、ガーディアンズオブギャラクシーの面々と共に宇宙へと旅立った雷神・ソーが久々に銀幕に戻ってきた。
これまでのシリーズは「マイティソー」と冠されていたが、今回は単なる「ソー」。マーベル印で確実に客は呼べるという判断は時の積み重ねの成果に違いなく、配給側の大きな自信を感じる事象である。
とはいえ、かなり時間も経過していることから、本篇中では親切な説明の場面が結構出てくる(語りはおそらくコーグ役のT.ワイティティ(監督兼任)。コーグの存在自体忘れかけていた身からするとありがたい配慮であった。
一種の喪失感から故郷を離れたソーであったが、全宇宙で神々を殺害する事件が発生していることを知り、再び戦いの場へと戻ることになる。
型通りにガーディアンズとの別離を済ませた後は、ソーの本来の居場所である神々の世界で話が展開する。
それにしても、素顔をほとんど見せない"神殺し"ゴア役のC.ベールとか、神々の頂点に立つゼウスのR.クロウとか、加えておそらく気付いていないカメオ出演などもあるはずで、改めてぜいたくな配役に驚く。
話は「神々の世界」の危機のレベルであり、絶望的なものでもなければ意外性があるわけでもない。ソーも余力を残しているようにも見え、力を尽くした死闘というよりは、かつての恋人や跡を継ぐ者たちとの関係が軸となった物語に見受けられた。
愛する者たちとしっかりと向き合う姿勢を示すことでソーの成長を匂わせ、最後の情景へと移る。ソーは再び戻ってくるが、次の作品ではまったく新しい彼を見ることができるだろう。
他方、軽妙なやりとりも健在で、特に元カノのものとなったハンマー(ムジョルニア)に未練たらたらで、現在の相棒である斧(ストームブレイカー)からお灸をすえられる場面がところどころに登場して空気を和ませる。
「ラブ&サンダー」とは一見ふざけたタイトルだが、ソーの立ち位置を考えればこれほどぴったりなものはないのである。
(75点)
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます