Con Gas, Sin Hielo

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「月に囚われた男」

2010年05月04日 03時45分07秒 | 映画(2010)
空気がなければ、人間もいない。


ある意味、一発アイデアものと言っていいと思う。こういうの好きだ。

たった一人で3年間の月面での任務。ある日不慮の事故に遭って目覚めると、何か宇宙船がおかしくなっている。

「2001年宇宙の旅」的な雰囲気も漂うが、話はよくできたエンターテインメントである。

主人公・サムは医務室で何度か目覚めるが、一度目は普通に流してしまうその場面が、時間を追うごとにサスペンス度を増していく感覚がおもしろい。

サムを演じるのはS.ロックウェル(そのまんま)。一人出ずっぱりだが、他者はビデオ映像や声以外出てこない。これってギネスものじゃないか?

そのサムの孤軍奮闘の演じ分けが見どころだが、重要な共演者であるK.スペイシーも、声だけなのに強烈な存在感を与えている。

もはやレトロとも言える外観とスマイルバッジの表情に無機質な彼の声が重なると、どうしても知能が暴走する印象を持ってしまうが、このガーティは意外な行動をとる。

オチが分かってしまったと言う人もいるかもしれないが、だとしてもこの映画の持つ独特な空気の評価は下がることはないと思う。

意外な発想でお金のかからないSFという意味では、「CUBE」なんかに近いノリなのかもしれない。

(85点)
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