Con Gas, Sin Hielo

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「カラスの親指」

2012年12月09日 00時28分41秒 | 映画(2012)
とにかく3人がかわいい件について。


観る前の印象としては「上映時間長っ!」ということで、レイトショーだし眠くならないか心配していたが、さほどテンポが良くないにも拘らず、終わりまで楽しむことができた。

また、最後にどんでん返しがあるよ、なんて話が聞こえてきている中で、満足できるような筋書きが用意されているのかも危惧されたが、概ね及第点の出来だったと思う。

要因は、何はともあれ配役だろう。

阿部寛はもちろん安心して見られたし、意外にも村上ショージに不思議な味わいがあった。

少したどたどしい調子で下手から持ち上げるような標準語が、普段の芸人としての印象と混ざり合って、新米詐欺師という役柄に説得力を持たせている。

そもそも数十年も芸能界で生き残っているのだから、単なるスベり芸人という以外のしたたかな側面を持っていても何ら不思議ではない。この起用は成功だったと思う。

そしてこの2人の元へ転がり込んでくる3人。

ショートカットが卓球の石川香澄選手を思い起こさせ、しっかり者の妹へとうまく繋がる能年玲奈。来年の朝ドラヒロインだったかな。飛躍直前のオーラに満ち溢れていた。

妹と対照的にやたら能天気で明るい姉を演じるのは石原さとみ。どちらかというと真面目な役が多かったと思うので、まったく違うタイプの彼女は新鮮だったし、魅力的だった。

そして姉のカレシ兼居候役は、飾り気のないTシャツと短髪でほとんどハライチ澤部と化した小柳友。彼に至ってはエンドロールまで気付かなかったくらい印象が違って、それでいてそれなりにハマっていてとても良かった。

そんな出演者たちがハッピーエンドに向かうのであれば、幸せな気分にならないはずがない。加えて、前述のとおり、最後にはちょっとした仕掛けのタネ明かしがあるのだから得した気分にもなるというもの。

あとタイトルにもなった親指の話が良かった。あんな娘2人を持ってずっと見守り続けることができたら、父親冥利に尽きるだろうね。

(75点)
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