パピとママ映画のblog

最新劇場公開映画の鑑賞、未公開DVD、お気に入り自己所有のビデオ・DVDの感想などネタバレ有りで記録しています。

ラスト・タンゴ★★★★

2016年08月27日 | アクション映画ーラ行
アルゼンチン・タンゴに革命を起こした伝説のタンゴ・ペア、マリア・ニエベスとフアン・カルロス・コペス。14歳と17歳で出会ってから50年近くも踊り続けてきた2人は、1997年についにコンビを解消する。本作はヴィム・ヴェンダースが製作総指揮を務め、そんな2人の50年に及ぶ愛憎の軌跡と、変わることのないタンゴへの情熱を、本人たちの証言に、一流ダンサーによる踊りと再現ドラマを織り交ぜ描き出すドキュメンタリー。監督は「ミュージック・クバーナ」のヘルマン・クラル。

<感想>1980年代までは映画界の次代のエースと目されたヴィム・ヴェンダースも、長いスランプに悩まされてきた。そんなキャリア上の危惧を再三にわたり救ったのが、芸術をめぐるドキュメンタリー・ドラマというジャンルだった。

今作では、アルゼンチンの伝説的ダンスペアの記録を、ブエノスアイレスという都市の現代史を、一組のカップルの別離を通して描かれる。
彼らの出会いから、引退した現在までが描かれており、当人たちの証言はともかくとして、再現パートの役者たちのコメントは余り面白くはない。その現在の画面が無遠慮にカットインされており、せっかくの過去の踊りの映像が中断されるのが残念でした。

アルゼンチンタンゴはその性質上、女性ダンサーは女であることを、ことさら強いられるダンスではないかと感じさせられた。男に対しての女。決してそこからは逃れられない。それは相当に疲れるように思うのだが、こうした緊張感こそが情熱的な官能の芸術を生むのだろう。

マリアとファンの、半世紀に及ぶタンゴを通しての葛藤が、当人と若いダンサーとの再現によって紐解かれていく。壮年期のエピソードをアルゼンチンを代表する人気ダンサーたちがダンス・パフォーマンスで表現。タンゴの名曲が彩るマリアとフアンの愛と人生の軌跡を堪能しつつ、タンゴの神髄に触れていく。

しかし、焦点は完全にマリア・ニエベスに当てられている。若い二人は最高のダンス・パートナーとして頂点に上り詰め、二人の恋愛もハリウッドで結婚まですることに。アメリカでテーブルの上で2人で激しく踊るシーン、高い机の上から落ちないかとハラハラした。
その後、相手のファン・カルロス・コペスが、ハリウッドでの結婚は無効だといい、別人と結婚をして家庭を作り娘が生まれ、最後の方でその娘とタンゴを踊っているのが映し出される。

マリアにとっては、ファンは初めて愛する男性だったのだろう。まさか、結婚までして、別れが来るとは思ってもみないし、それが2人のペアを解消する原因になるとは。男女の仲の心のいさかいは、踊っているダンスにも表れる。
マリアは、ファンとの別れからも二人でタンゴを踊ってはいるが、それは決して目を見つめ合い、抱き合って踊っているわけではない。だから、激しい男女の感情を表すタンゴでは、それが微妙にダンスに響くのだ。

日本における引退のダンスシーン他、じっくりと観たいところがたくさんあるのだが、タンゴの最盛期と衰退の歴史を、かの国の政治状況と重ねて描いて欲しかったという願いもあった。

現在80歳だが背筋がピンと伸びて、今でもタンゴを踊る時は、軽やかに足踏みをして培った年輪と共に見事である。

マリア・ニエベスの壮絶で美しい生きざま。ブエノスアイレスの夜景に映し出されるマリアがタバコを吸っているところ、20世紀的かもしれないが、女性芸術家のすべてがあると感じられる映画でした。

2016年劇場鑑賞作品・・・173映画(アクション・アドベンチャー) ブログランキング
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ラザロ・エフェクト ★★

2016年08月26日 | アクション映画ーラ行
「ラザロ徴候」をモチーフに、『二郎は鮨の夢を見る』のデヴィッド・ゲルブがメガホンを取ったホラー。死者のよみがえりという禁断の研究に挑んだ研究者たちを襲う恐怖と絶望、そして生き返った人間が体験する恐怖を描く。『インシディアス』シリーズなどに携ったジェイソン・ブラムが製作を担当。主演は俳優、製作者として活躍するマーク・デュプラス、死からよみがえったヒロインを、『トロン:レガシー』などのオリヴィア・ワイルドが演じる。

あらすじ:フランク(マーク・デュプラス)と婚約者のゾーイ(オリヴィア・ワイルド)が所属する研究者チームは、死者を復活させる「ラザロ血清」の研究に奮闘していたが、実験中の事故でゾーイが感電し亡くなってしまう。フランクは仲間の反対を押し切りラザロ血清を投与し、ゾーイは奇跡的に息を吹き返す。彼女の蘇生を喜んだのもつかの間、ゾーイの体にさまざまな異変が起こり始め、チームを絶望が襲い……。

<感想>死ぬより怖いのは、生き返ること。B級のホラー映画ですが、そんなに怖くありません。内容は大学の研究者たちが、究極の再生「死からの蘇り」のラザロ血清を作り、動物(犬)実験で成功します。ところが、蘇った動物のその後のケアをしないので、大変なことになります。まるで狂犬病みたいな凶暴な犬に変身したり、おとなしくなったりと。まるで、人間たちを見据えているかのような。
主人公ヒロインにはサード・パーソン」(13)「クーパー家の晩餐会」(15)オリヴィア・ワイルドが演じており、綺麗ですよね彼女は。

もう一度別の動物で実験をしようとして誤って感電死してしまい、恋人のフランクが研究をしていた蘇りの「ラザロ血清」を彼女に投与してしまうのです。
すると、目覚めたゾーイは人間でもあり、物体を動かすことができたり、他人の考えていることが聞こえてしまったりする超能力者でもあるような、目は真っ黒で悪魔の化身にでもなったかのようでした。

次々と仲間がゾーイに殺されていく中、恋人のフランクがゾーイに睡眠剤か何かを注射しようとするも、ゾーイがフランクの頭の中を読み取り、反対に殺されてしまう。

それに、ゾーイの脳裏に、時折フラッシュバックのようによぎる暗く恐ろしい出来事が。それは、幼いころに住んでいたアパートが火事になり、近隣の人たちが焼け死んでしまったという。生き残ったのは彼女だけだった。その悪夢が蘇るのだ。これの意味することが、この作品のラストで明かされます。

最後に生き残ったのが、エヴァという女性一人で、エヴァもゾーイに抑制の注射をしようと待ちかまえますが、ゾーイはこれも彼女の頭の中を読み取り彼女を殺そうとしますが、エヴァはゾーイの子供の頃の意識の世界へと入っていきます。それは、幼いころアパートで火事にあった場面であり、幼いゾーイの手には「マッチ」が握られており、つまり火事を起こしたのはゾーイであり、それを悔やんでいたわけ。まだ善の心が残っていたんですね。だから、エヴァは、幼いゾーイの手を引き救いの扉を開けさせるわけ。

すると、エヴァが現実の世界と戻ってくる。そして、ゾーイの胸に注射を打ち込むのだ。そこへ、レスキュー隊が駆けつける。助かったと思ったエヴァだが、実はそのレスキュー隊はゾーイの化身でした。だから、エヴァも殺されてしまう。

さて、ラストは、ゾーイが死んだフランクを自分と同じ蘇りのラザロ血清を投与して、生き返らせるところで終わる。
ゾーイを演じたこオリヴィア・ワイルドは、この作品の中では、「X―MEN」のジーン・グレイ役のように超能力を発揮します。だから悪魔の手先になるオリヴィアに、あまり共感しません。それに、こういうお話って、何度も造られているしね。あまり目新しさは感じませんでした。
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アウトバーン ★★★・5

2016年08月25日 | アクション映画ーア行
『ウォーム・ボディーズ』などのニコラス・ホルトを主演に迎え、闇取引に巻き込まれた主人公の奮闘を描くアクションドラマ。『博士と彼女のセオリー』などのフェリシティ・ジョーンズがヒロインを演じ、オスカー俳優のベン・キングズレーとアンソニー・ホプキンスらが豪華共演。速度無制限の高速道路を駆け抜ける驚異のカーアクションや、複雑にもつれる主人公の運命に手に汗握る。
あらすじ:ケイシー(ニコラス・ホルト)は、ドイツのケルンで巧みに張り巡らされたワナにハマり、危うい取引に関与する。同時に二つの組織に追われる身となった彼は、恋人ジュリエット(フェリシティ・ジョーンズ)を助けるために高級車を駆ってスピードリミットのないアウトバーンを疾走する。ケイシーは必死で追手から逃れようとするが……。

<感想>ドイツでバーテンをしている女を恋人にもち、裏家業から足を洗おうとした若者ケイシーが、恋人が腎臓移植をしなければならなくなり、金がいることとなり、再び犯罪に手を染めることになる。主人公のニコラス・ホルトというと、「マッドマックス 怒りのデス・ロード」で白塗り顔で車を爆走させていたイメージが強い。

この作品では、悪役にベン・キングズレーがケイシーのボス・ゲランになり、金儲けの相手にハーゲンというケルンを牛耳っている超大物に、アンソニー・ホプキンスが扮して、豪華版な共演者であります。

物語は、病気の彼女のために金が必要となり、ホプキンスの密輸した麻薬を運ぶトラックごと強奪することに。友達を誘って、そのトラックを待っていると、トラックにはもちろんGPSが付いており、監視カメラも付いている。だから、運転手を目の前で事故に見せかけて後ろから殴りつけ、帽子を深く被り運転するのがケイシーで、結局は捕まってしまうが、工場の中で高級車を盗んで逃走する。後で分かるのだが、つまり、このとき、もう1台同じトラックを脇に止めて置き、そのコカインを積んだトラックと交換したのだった。

次々と高級車を乗り換えて走るアウトバーンのカーチェイスアクション。後を追いかける子分らが、ケイシーの車が大型トラックに接触して横転し、気絶してしまう。
だが、ただではすまないのが主人公のニコラス・ホルト。頭がふらつくも車の壊れたドアの隙間から札束を見つけて逃走するのだ。もち、追いかけてくる子分たち。今度は、恋人のジュリエットの命が危ない。

友達はトンネルでのんびりとケイシーの来るのを待っているのに、ジュリエットの命が危ないことを知り助けてくれと頼むが、結局、恋人はホプキンスの手に。

駆け引きで、恋人と金を引き換えにとホプキンスに頼むも、現れた恋人は別人だった。又もや、金を持ち逃げるケイシー。ですが、どうみてもジェイソン・ボーンとか、武闘派役ではないのでスタコラ逃げるだけでつまらない。

笑ったのが、薬でいかれたベン・キングスレー扮するマフィアのボス。

警察に捕まるも、刑事と取引するケイシー。ケルンの麻薬王ハーゲンのコカイン密輸のトラックを差し押さえているので、それと引き換えに自分を保釈してくれと頼む。
最大の見せ場であるアウトバーンでの、CGなしのカーアクションは、ハラハラもんでスリリングであり見応え十分で、カーチェイスだけでなく物語の展開にもハラハラしますから。
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ヤング・アダルト・ニューヨーク★★★・5

2016年08月24日 | アクション映画ーヤ行
「イカとクジラ」「フランシス・ハ」のノア・バームバック監督が、世代の違う2組のカップルを主人公に贈るコメディ・ドラマ。心と体の衰えを自覚させられつつある40代のカップルが、ユニークな20代のカップルと出会い、交流を重ねる中で自分たちの人生を見つめ直していくさまを、ジェネレーション・ギャップを巡る笑いを織り交ぜつつシニカルに描き出す。出演はベン・スティラー、ナオミ・ワッツ、アダム・ドライヴァー、アマンダ・サイフリッド。
あらすじ:ドキュメンタリー作家のジョシュと映画プロデューサーのコーネリアは、ニューヨークのブルックリンに暮らす40代の夫婦。子どものいない2人は、いつまでも若いつもりでいたが、近頃は老いを意識させられることもしばしば。そんな中、新作がなかなか完成せず袋小路に入ってしまっていたジョシュは、講師をしているアートスクールで、2人の聴講生から熱烈な賛辞を送られ、気分を良くする。彼らは監督志望のジェイミーとその妻ダービー。20代の若い夫婦だったが、LPやVHSテープといった古いモノを愛する風変わりでおしゃれなライフスタイルを送っていた。そんな彼らに刺激され、マンネリ気味だったジョシュとコーネリアの生活にも活気が戻ってくる。やがて、ジェイミーが企画したドキュメンタリー映画の製作にも快く協力を買って出るジョシュだったが…。

<感想>二組のカップルの交流とギャップを見つめた、シニカルかつハートフルなコメディである。どちらかと言うと、私小説的な作品で、愛すべきダメ人間を描き続けるノア・バームバック監督の、人間観察眼が光る迷子の大人たちの成長記録になっていた。
本作では自身と同世代の40代のカップルと、20代のカップルの交流を軸に、ジェネレーション・ギャップとそれぞれの野心や悩みを絶妙なセリフと小道具を駆使して描き出している。

子供のいない40代の夫婦、ジョシュとコーネリア。助成金を頼りにインディ系のドキュメンタリーを撮っている40代の監督夫婦であり、友人のベビー自慢のうんざりしつつ、羨ましさも隠せない二人は、映画監督を目指す20代夫婦との交流からエネルギーを取り戻してゆく。
世代論や芸術論を織り交ぜた才気あるタッチは軽快であり、面白くウディ・アレンの再来と評されるのも納得である。ですが、人物設定と会話のくすぐりだけで持たせるセンスは卓越しているが、ちょっと地味すぎるような気がするでもない。

特に面白かったのが、両世代のライフ・スタイルを逆転させたことである。40代カップルはSNS漬けのハイテク世代にし、一方20代カップルには、一昔前のローテクスタイルがクールと、VHSビデオにレコードをコレクションして、タイプライターで執筆しているのだ。
若い監督志望のジェイミーは、かつて一世を風靡して以降スランプから抜けられない監督40代のジョシュに接近する。エネルギッシュでチャーミングなジェイミーたちに魅了され、マンネリ気味だったミドルエイジ・カップルにも活気が戻る。だが、ジェイミーの真の目的は、・・・。著名な映画監督であるナオミ・ワッツの父親を利用するために近づいたのだった。

名コメディ俳優ベン・スティラーを向こうに回して、ヒップホップ・ダンスに目覚めるナオミ・ワッツのコンビが、コミカルな魅力を開花させる。若いジェイミー夫婦に誘われて、怪しげな自己啓発の儀式に参加。呪い術師のところへいくも、幻覚剤のような麻薬を飲まされて支離滅裂になり、妻のコーネリアはジェイミーとキスをしているのだ。それを見てヤキモチを焼く夫のジョシュが切なくもおかしかった。

中身の未熟を実年齢に無理やり合わせるのではなく、自分の中の子供を認めることで大人になる。そのためには親になる既成事実よりも先に、それを望むか否かの意志が尊重されているわけで、そこにたおやかな反骨の精神を感じる。ですが、難解な芸術理論に辟易する。最後に、子供の養子縁組でハノイまで行く夫婦に未来あれ。

白眉は、野心を愛想の良さに包み込み、世渡り上手な、どこか憎めないジェイミーを演じるアダム・ドライヴァーである。「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」の新星ドライヴァーの、ミステリアスで抜け目ない青年像にも注目。
舞台となるブルックリンの街や、流行の先端をいくヒップスターのスタイル、多彩な音楽が物語をカラフルに装っており、ピリ辛な社会批評も込めたコメディとして中々良かった。
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トランボ ハリウッドに最も嫌われた男★★★★

2016年08月23日 | アクション映画ータ行
1940年代から50年代にかけてアメリカで猛威をふるった赤狩りによってハリウッドを追われながらも、偽名で活動を続け、「ローマの休日」など数々の名作を世に残した不屈の脚本家ダルトン・トランボの苦難と復活の軌跡を映画化した感動の伝記ドラマ。いわれなき汚名による迫害に屈することなく己の信念を貫いた男の物書きとしての矜持を、愛する家族との強い絆の物語と共に描き出す。主演はTV「ブレイキング・バッド」のブライアン・クランストン。監督は「ミート・ザ・ペアレンツ」のジェイ・ローチ。

あらすじ:第二次世界大戦が終結し、米ソ冷戦体制が始まるとともに、アメリカでは赤狩りが猛威をふるう。共産主義的思想は徹底的に排除され、その糾弾の矛先はハリウッドにも向けられる。売れっ子脚本家だったダルトン・トランボは、公聴会での証言を拒んだために議会侮辱罪で収監され、最愛の家族とも離ればなれとなってしまう。1年後、ようやく出所したトランボだったが、ハリウッドのブラックリストに載った彼に仕事の依頼が来ることはなかった。そんな中、家族を養っていくためにB級映画専門のキングス・ブラザース社から格安の仕事を請け負い、偽名で脚本を書きまくるトランボだったが…。

<感想>米国史の汚点と言われる40年~50年代の共産主義者取締運動、通称「赤狩り」それによってキャリアを断たれながらも、傑作を輩出し続けたという名脚本家ダルトン・トランボの生を描く伝記ドラマである。
40年代に、トランボは共産主義者を排除しようとする下院非米活動委員会によって弾圧、投獄され、ハリウッドを追われた脚本家トランボ。出所した後もブラックリストに載っていたために、脚本家としての仕事はなかったが、偽名を使って密かに描き続けていた。

オスカーを受賞した「ローマの休日」と聞けば、あのオードリー・ヘップバーンの映画ね。と誰でもが直ぐに思い浮かべるだろう。でも、その脚本家を知っている人はどれだけいるだろうか。その名作の背景にこんなドラマがあったとは、本当に驚きました。低予算映画の脚本を執筆しつつも、匿名でハリウッドの大作を手掛け、彼は必至に苦難の時代を乗り越え、・・・。そのときに出会ったB級映画専門の、ジョン・グッドマンが演じているキング兄弟が救世主となり、彼は再出発を果たすことになる。

主人公トランボには、「ブレイキング・バッド」のブライアン・クランストンが熱演。強い信念を持ちながらも、どこか飄々としているトランボ像を人間味豊かに体現している。妻役にダイアン・レイン、娘役にエル・ファニング、そして赤狩りに拍車をかけようとするコラムニストにヘレン・ミレンと、豪華キャストが出演。

監督は、「オースティン・パワーズ」「ミート・ザ・ペアレンツ」シリーズなどのコメディを手掛けてきたジェイ・ローチ。トランボの苦難の人生を辿りながらも、その苦労を強調せず、脚本家としての仕事ぶりや、家庭人としての優しさ、強さ、妻子との葛藤を描きだし、
新境地を開拓している。温かみのある語り口に、映画界の先入への敬意が滲んでいる。
本作が面白いのは、実在の人物が登場し、ハリウッドの光と闇をリアルに描き出しているところ。黄金期の華やかな業界の裏側で、言論と思想の自由を信じて闘った脚本家たちの人生が栄える。
トランボたちがあらゆる方法で脚本を売り込み、厳しい時代を生き抜く姿はユーモアもあるし、彼を支える家族の愛には心打たれますから。

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青空エール ★★★・5

2016年08月21日 | アクション映画ーア行
『高校デビュー』『俺物語!!』の原作者・河原和音による人気コミックを、『アオハライド』などの三木孝浩監督が映画化した青春ドラマ。初心者ながら吹奏楽の名門校に入学した女子高生と、同級生の野球部員が互いへの気持ちを胸に、共に励まし合いながら甲子園を目指す姿を描く。主演を『orange−オレンジ−』などの土屋太鳳が務めるほか、『仮面ライダードライブ』シリーズなどの竹内涼真、NHK連続テレビ小説「まれ」で土屋演じるヒロインの弟を演じた葉山奨之が顔をそろえる。

あらすじ:甲子園のスタンドで野球部の応援にいそしむ吹奏楽部にほれ込み、名門・白翔高校に入学した小野つばさ(土屋太鳳)は、野球部の山田大介(竹内涼真)と出会う。互いに甲子園を目標に頑張ろうと約束を交わすが、トランペット初心者のつばさはなかなかうまくいかず、くじけることもしばしば。そんな彼女を励まし、同じクラスでもある大介にいつしか惹(ひ)かれていくつばさだったが……。

<感想>夏の甲子園の白熱した球児たちの戦い。今年は、リオのオリンピックが開催されて日本勢は、毎日TVで放送されるダントツのメダルラッシュとなっております。そのせいか、いつもは甲子園の高校野球を観戦するのですが、夜のニュースで結果を見るばかり。応援していないのではないのですが、どういうわけか、地元の高校は1回戦で負けてしまいました。

この映画では、野球少年とその少年が大好きで、応援をするブラスバンドの部活に入り、甲子園まで行って応援したいという女の子の物語。でも、甲子園に行くには、地区県大会で優勝しないと行けないのに、それに、吹奏楽部のトランペットだって、直ぐには吹けないでしょに。

若いっていいなぁ~、大好きな人を応援するために、吹奏楽部に入ってトランペットを吹きたいなんてね。努力すれば吹けるようになるって、そう簡単にはトランペットは吹けないよ。それに、彼氏に面と向かって「大好きです」なんて告白する。でも、彼は真面目な野球少年で、甲子園に行くまでは女子との付き合いはお断りだと言われてしまう。でも、絶対に甲子園には、連れて行くからと約束をする大介に好感がもてますから。
野球部員の大介は、補欠でもなくキャッチャーをしているので、野球部員が努力すれば甲子園も夢ではない。しかし、1年の夏の野球の試合では、地区県大会の決勝で負けてしまい甲子園には行けなかった。

吹奏楽部の小野つばさも、白翔高校は名門であり、県大会を勝ち抜いて行かないと全国大会にはいけないのだ。それに、メンバーもたくさんいて、選ばれなければ座席で応援するのみ。まずは、トランペットを練習しなくちゃね。
ただ吹けばいいものでもなく、息継ぎとかほっぺを膨らまして呼吸をととのえてと、努力もいるし音程もしっかり出ないといけない。先生に教えて貰うも、他の生徒たちから個人レッスンはダメだと言われてしまう。落ち込むつばさに、下を向いてばかりじゃダメと、大介が上履きに「ニコチャンマーク」を描いてくれた。

それでも、先輩の志田未来さん、高校生には見えなかったけれど、新人のつばさに手取り足取り教えるのも良かったし、自分が手を腱鞘炎という楽器を吹くのには痛手で、大会のメンバーには選ばれないのだ。それで、引き籠りになり不登校となるのだ。
それを、つばさが元気ずけに毎日家へ行き説き伏せる。それでもダメなのに、吹奏楽部の金管楽器の人たち全員が、彼女の家へ行くのだ。自分一人だけではなく、吹奏楽部全員の気持ちが一緒になるって、そういう、友達って大事だと思う。

それに、吹奏楽部の同級生ながら、バツ抜けて上手い男子に水島がいて、初めは下手くそで足を引っ張るつばさに、あなたにはラッパ吹きは向いてないというのだ。それでも、努力をして頑張るつばさを観て、仲良くなる。

先生役の上野樹里さん、いつもは恋愛ものが多いのに、吹奏楽部の指揮者の役もハマっていましたよ。
吹奏楽の映画は前にも観たことあるが、でもこんなにも熱く、勉強の方は大丈夫なのと心配するくらい頑張ってトランペットを吹くようになるのは、毎日の特訓に、努力、努力の結果でしょう。

感激したのが、大好きな彼、大介が球場に出てくると、つい応援のラッパを吹いてしまい、後で自分勝手に吹いてはダメと先生に叱られる。応援楽隊の出番もルールがあるのだ。しかし、彼女の熱意が吹奏楽部の部員たちに伝わった場面がある。それは、大介が足首を痛めてしまい、3年の甲子園に出られないかもしれないと、それで、自暴自棄になっている大介を励まそうと、部員全員で合奏するシーンが良かった。

ラストは、念願の甲子園に出られる県大会の決勝で、大介がピンチヒッターでキャッチャーに出て、逆転ホームランを打つところ。みんな泣きながら抱き合って喜ぶ姿に観ているこちらも涙が出てくる。お互いに夢に向き合って励まし合うつばさと大介。
その他にも、神社の絵馬に言葉を書いて応援したり、お守りを渡したりと、胸がキュンとなるシーンがたくさんあります。どの応援シーンも素敵で、こんなふうに応援したい、されたいと思うはずですから。
そして、エンドロールでは、吹奏楽部の県大会で金賞を取り、「吹奏楽の甲子園」普門館へ全国大会へ行けるというハッピーエンドも良かったですね。

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傷物語〈II 熱血篇〉 ★★★

2016年08月21日 | アクション映画ーカ行
テレビアニメ版も人気を博している、西尾維新のベストセラー小説「物語」シリーズの前日譚を描く劇場アニメ3部作の第2弾。美貌の吸血鬼キスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレードを助けたために吸血鬼になってしまった男子高校生・阿良々木暦が、人間に戻るために過酷な戦いに挑む。総監督は前作に引き続き新房昭之、ボイスキャストも神谷浩史、坂本真綾らが結集。激化する戦いの行方や、暦とキスショットの行く末に注目。

あらすじ:吸血鬼となった肉体を人間に戻すために、吸血鬼キスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレードの奪われた四肢を取り戻す戦いに身を投じる男子高校生・阿良々木暦。怪異専門家・忍野メメのアドバイスを受けながら激闘を続ける彼の前に、吸血鬼でありながら吸血鬼を狩る身長2メートル以上のドラマツルギー、巨大な十字架を駆使する半吸血鬼(ヴァンパイア・ハーフ)エピソード、吸血鬼退治の専門家である人間ギロチンカッターが立ちはだかる。
 傷物語Ⅰ鉄血篇



<感想>原作もTVアニメも見ていませんが、「傷物語」の1を観て続きを観たくなり鑑賞。作画の映像美が綺麗ですよね。それに今回は、主人公の阿良々木暦君とおっぱいのデカイ羽川翼のロマンスシーンが強調されていてパワーアップになっている。

翼が半吸血鬼(ヴァンパイア・ハーフ)に殺され、体の腹部分から小腸が飛び出し、もうダメかと思ったら、阿良々木が自分の身体を切り裂き、自分の血を翼に輸血してあげるのだ。と言うことは、翼も吸血鬼になるってことなの。
前作でも翼ちゃんのおっぱいデカイと感じていたが、今回もやっぱりデカイですね。それに、阿良々木くんのこと大好きだから、もうパンツだって見せちゃうし、脱いであげちゃうのよ。色(エロ)っぽいよね。

その前に、阿良々木はドラマツルギーと戦って片腕を失うのだが、不思議なことに腕が生えてきて元どうりになってしまうとは、これには本人も驚いているようでしたね。


そして、雷が轟大雨の中、半吸血鬼(ヴァンパイア・ハーフ)との闘いには苦戦を強いられて、翼が餌食になってしまう。吸血鬼退治の専門家である、アロハシャツのおっさん、忍野メメに助けられたからいいようなものの、もっと強くならなければならないのだ。

ドラマツルギーから取り返した吸血鬼キスショットの片足を持っていくと、幼いキスショットは、自分の片足を食べてしまい、あろうことか18歳の美少女に早変わりするとは、これも美しいキスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレードが見栄えして美しいのだ。

全編どうってことなく観てしまったが、どうやら、のめり込んでしまったらしい感じがするでもない。しかし、音楽がただバックで流れるだけのものじゃなくて、作品の重要なファクターとなっているのも良かった。来年の1月らしいが、最終章の「傷物語III 冷血篇」が楽しみになって来た。
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獣は月夜に夢を見る ★★★

2016年08月20日 | アクション映画ーカ行
北欧の小さな漁村を舞台に、恐ろしい獣に変貌してしまう恐怖と葛藤する少女の切ない純愛の行方を、ミステリアスかつ詩情溢れる筆致で描いたミステリー・ホラー。主演はこれがスクリーン・デビューのソニア・スール。共演にラース・ミケルセン、ヤーコブ・オフテブロ。監督は長編デビューとなるヨナス・アレクサンダー・アーンビー。
あらすじ:デンマークの美しい海岸沿いの小さな村で両親と暮らす少女マリー(ソニア・スール)。母(ソニア・リクター)はある病気を抱えていたが、父(ラース・ミケルセン)はそのことについて何も教えてくれない。村人たちは車椅子の母を恐れ、マリーへは腫れものに触るような目を向けるが、なぜそんな仕打ちを受けるのかもマリーは理解できずにいた。
ある日、マリーは職場で知り合った青年ダニエル(ヤーコブ・オフテブロ)と恋に落ちるが、同時に身体に異変を感じるようになる。感覚が鋭敏になり、突然衝動が湧き上がってしまう。その感覚は次第にコントロールできなくなっていく。不安を抱えたマリーは、自分の身体や母の病気について調べ始めるが、そこには決して避けることのできない悲しい秘密が待ち受けていた。そして、過去には村で凄惨な殺人事件が起こっていたことが分かる……。

<感想>このところ北欧作品としては西部劇からホラーまで、ジャンル映画の異色作が続々と登場してくる。この映画もその一つで、ヒロインが吸血鬼とは似つかわしくない美しい少女で、魚解体の仕事を黙々としている。こんな村では働き口など他にないのだろう。

魚の内臓の処理とか、床に落ちた魚の血とか、発酵魚の工場であり、それは魚特有の生臭さが画面から漂ってくるようでもある。
しかしながら、映像がドキュメンタリー・タッチなので、あっけにとられていると、そのリアルさが徐々に効果を生み出し始めるのだ。福祉国家のイメージが強い北欧のダークサイドや、閉ざされた共同体での差別や阻害を描くことは、目新しい試みではないと思う。

以前に「ぼくのエリ 200歳の少女」というヴァンパイアものが有名ですが、こちらは人オオカミの物語。呪われた血筋から少女の身体に現れる異変を、思春期の女性の肉体に起こる変化のメタファーとして語るにも、19歳という年齢設定は高めに思えるのだが。父親と医師が娘を抑え込み、何かの注射(筋弛緩剤)を打とうとするも、母親と同じように動けないようにして、車椅子生活を送らせようとしている。ですが、母親が狂ったように、まるで獣のように医師に襲いかかり噛み殺してしまう。

それでも主人公のヒロインを演じたソニア・スールの感情表現に乏しく危うい存在感は、ミステリーを煽る。新人女優とは思えないほど存在感があった。父親のラース・ミケルセンは、売れっ子俳優のマッツ・ミケルセンの兄だという。

そんな中でダニエルと出会い恋に落ちて、彼がソニアのことを理解してくれて、一緒に逃げることに同意するのも良かった。何故なら村の男たちに、ソニアは廃船に拉致されてしまい乱暴され、殺されそうになる。
ですが、追い詰められたソニアは「人オオカミ」へと完全に覚醒して男たちへと次々と襲い掛かる。男たちの喉元を喰いちぎり血祭にしていく。

ラース・フォン・トリアーの美術スタッフ出身だけあってか、画面は鋭角的で全編、北国独特のクリアだが鬱屈とした空気をとらえた海や、光の映像美は際立っていると思う。
ミステリーとしては意外性がなく、ホラーとしては平凡である。女性の内的な獣性を描いた象徴的な通過儀礼と捉えるならば、いくらか見どころはあるようだ。ただし、現実と幻覚の境目の曖昧さといい、陰鬱な村の環境描写も適当であり、映画としての自由な解釈に偏ってしまう。そんな雰囲気にとどまっているようなところも惜しい気がした。
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いしぶみ ★★★

2016年08月19日 | あ行の映画

『海街diary』の是枝裕和監督と綾瀬はるかが再び手を組み、戦争の悲惨さを伝える「いしぶみ 広島二中一年生全滅の記録」を基につづる朗読劇。1969年、大女優・杉村春子による語りで広島テレビが制作した番組を基に、原子爆弾で命を落とした321名の生徒たちの残した言葉を語り継ぐ。広島出身の綾瀬が朗読を担当し、ジャーナリストの池上彰が遺族らへの取材を敢行。戦争の生々しい記憶が胸に響く。
あらすじ:太平洋戦争終了間近の広島市には、東京や大阪から疎開してきた大勢の子供たちが暮らしていた。労働力不足を少しでも解消しようと、中学生たちまでもが農作業などに従事させられる中、彼らは日本の勝利を信じ切っていた。そして1945年8月6日に原爆が投下され、建物解体作業中だった旧制広島県立広島第二中学校1年生321名全員が死亡する。

<感想>8月に入るとTVでは、太平洋戦争を題材にした映画がたくさん放映される。この映画では、本作のルーツである、松山善三・杉村春子版の「碑」は未見ですが、2015年に『碑』のリメイク版として制作し、2015年8月に放送されたドキュメンタリー番組の劇場版。
建物解体作業中だった旧制広島県立広島第二中学校の、1年生321名全員が死亡するという。ただ、321人という無機質な数ではない、一人一人、家族がいて友達や先生がいて、それぞれの人格を持っていた旧制の広島二中の子どもたち。再現ドラマも過去映像もないのが残念であります。

薄暗いスタジオに置かれたいくつもの木箱は、さしずめ棺の模型に見える。それにしても、原爆投下による阿鼻叫喚的なシーンは一切ないのに、このスタジオをベースにして紹介される一人ずつの遺影と名前。
綾瀬はるかの語り部によるささやかなエピソードは、粛然とするほどリアルに心に迫ります。

綾瀬はるかの淡々とした語りも、想像力を喚起させ、関係者への取材も余韻を残してよかった。ですが、綾瀬はるかは、「海ゆかば」のアクセントや、幾つかの語りの切り方が気になりますが、清潔さのイメージを持ち、この企画には相応しかったと思う。
本作では広島の原爆から生き残った人々の声も綴られてゆくのだが、彼らの多くは「何故に、自分だけが生き残ったのか?」という苦悩を抱えているのだ。ここには、不謹慎狩りに対する一つの答えがある。
我々は、世の不幸をすべて受け入れることは出来ないが、それでも生きてゆかねばならない。それゆえに、綾瀬はるかのバックグラウンドを鑑みて、彼女が朗読をする意味をも含めて何かを見出すに違いありません。

選挙番組では辛辣で定評のあるジャーナリストの池上彰が、本作で生存者に対する時のなんと柔和なことか。オバマ米大統領が広島訪問にあった表層化に抗う作品であり、その意図に賛同したいと思う。
これは過去の話として捉えるのではなく、現在でも起こりうることなんだということを。戦争を知らない世代の日本人が多い時代だからこそ、原子爆弾に関して、武器としては限度を超えていることを知らしめようではありませんか。
まだまだ世界の各地で宗教戦争とかで、内戦が勃発している昨今だからこそ、映像化する必要はありそうです。
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カルテル・ランド ★★★・5

2016年08月18日 | アクション映画ーカ行
キャスリン・ビグローが製作総指揮を務め、第88回アカデミー賞で長編ドキュメンタリー部門にノミネートされた衝撃作。メキシコ麻薬戦争の最前線にカメラを持ち込み、自ら武器を手に麻薬組織と全面抗争を繰り広げる自警団の活動に密着し、その戦慄の実態を赤裸々に映し出していく。監督はマシュー・ハイネマン。メキシコ・ミチョアカン州。そこでは麻薬カルテル“テンプル騎士団”が街を支配し、多くの一般市民が彼らの犯罪に巻き込まれ命を落としている。政府や警察は当てにならず、ついに一人の町医者ホセ・ミレレスが立ち上がった。彼は市民に呼びかけ、自ら銃を手に自警団を結成すると、カルテルに敢然と立ち向かっていった。やがてその活動は大きな成果を挙げ、組織も急速に拡大していくのだったが…。

<感想>よくぞ撮ったと思うシーンが残酷すぎて、命がけで撮影したんでしょね。物語もちゃんと完結しているし、綺麗なオチが用意されているしで。フェイクドキュメンタリーかと疑うくらい良くデキたストーリーになっていた。
まずは、オープニングから凄いんです。麻薬の製造シーンとか、真夜中の野原で作っているんですよ、これが。

ドラム缶に石油みたいな液体を入れて、白い粉を入れると暫くするとモワ~っと煙が出てくる。作っている人たちはTシャツをマスク代わりに被っているだけで、とにかくズサンなんです。それが覚せい剤になると思うと恐ろしくなってくる。
怖いのが麻薬カルテルのテンプル騎士団。悪玉そのものであり、農園に上納金を納めろって来て、収めないと子供を岩に打ち付けて、井戸に突き落として殺すとかする。他にも、バラバラ死体が散乱する穴の中で、女性を強姦したりとか。
しかも、その被害者を生き証人として生かしておくんですからね。少しの善意もない。つまりは都市伝説になっていくからなんでしょうね。

それに、麻薬カルテルに対抗するのが、町医者のミレレス。確かにカリスマ性はあるのだが、体がデカくてスピーチが上手いし、行動力がある。「殺されるのを待つか、銃を持って戦うか、決める時がきた。俺は戦って死ぬ」といい、まるで西部劇のガンマンみたいなことをいい自警団を結成するわけ。
それで、カルテルが占領した村を奪い返すために戦うのだが、自警団と村人たちが一体になる瞬間は、とにかく感動しました。ですが、そこへ騒ぎを知った軍隊が村へとやってくるが、自警団には軍隊は味方をしないのだ。
何故かと言うと、テンプル騎士団に占領された村に、自警団が踏み込んでいく。そこへ軍隊も来て、自警団たちに「武器をよこせ」と言うのだ。すると村人は、教会の鐘を鳴らし、あちこちから棒やナタを持った村人たちが集まってきて、軍隊に向かって「腐った政府のイヌが」と言い「自警団に武器を返せ」と軍隊を追い返すのである。このシーンはミレレスがヒーローになった瞬間ですから。

ですが、その後に、ミレレスは悲惨の一途を辿っていくわけ。つまりは、世間から脚光を浴びた自警団が大きくなっていくから。
そうなると、チームの統制も取れなくなり、中には盗人はでてくるし、警察と組もうとする人も出てくる。それでもミレレスは少人数でガンバッていくのですが、後半部分では切なさが感じられます。
結局は、ミレレスは麻薬カルテルだけじゃなく、警察、軍隊、そしてかつての仲間たちからも命を狙われてしまう。最後、彼は死んだのかと思っていたら、刑務所の中にいました。ですが、ミレレスの悪いところが途中で見せつけられます。医者なのに、患者を見ないし、若い女といちゃつくし、だらしない男。
それでも、これがドキュメンタリーなんだから、凄いもんてなもんじゃない。これを撮影したカメラマンが凄いと思った。それに音楽と構成かな。
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エスコバル/楽園の掟 ★★★

2016年08月18日 | アクション映画ーア行
コロンビアの麻薬密売組織メデジン・カルテルの創設者であるパブロ・エスコバルの光と闇に迫る犯罪ドラマ。世界的な富豪にまでなった伝説の男が築き上げたファミリーの栄光と、その背後に隠された過酷な犯罪の実態をあぶり出す。『チェ』シリーズなどの名優ベニチオ・デル・トロが麻薬王を怪演。犯罪者でありながらもいまだに地元で人気を誇るエスコバルが見せる表と裏の顔に衝撃が走る。
あらすじ:サーファーのカナダ人ニック(ジョシュ・ハッチャーソン)は兄が暮らすコロンビアを訪問し、美貌の女性マリア(クラウディア・トライサック)と出会う。たちまち二人は恋に落ち、やがてニックはマリアが慕う叔父パブロ・エスコバル(ベニチオ・デル・トロ)に紹介される。だが、国会議員として人気を集め、資産家でもあるパブロにはもう一つの顔があり……。

<感想>実在したコロンビアの麻薬王パブロ・エスコバルを、ベニチオ・デル・トロが演じる犯罪アクション。カナダ人のニックという青年が姪のマリアと恋に落ちるという設定は架空の物語らしいが、何やら逃避行を企てている男女のところへ、呼び出しがかかる冒頭の暗さから、一転して3年前にさかのぼり、陽光のもとコロンビアへ働きに来たカナダ人青年兄弟と、土地の女性との出会いが語られる。

何とも愚鈍な手法だが、その分かりやすさは悪くはない。実際に、女性の伯父である麻薬王の裏表が徐々に見え初め辺りから、とりわけボニーとクライドが銃撃された車にニックを乗せてパブロがニックを仲間に入れる。もう、この辺りからして観客が虜にされていくのだ。
そして、冒頭の自制に戻り、同行者として15歳の少年が父親の代わりに現れ、洞窟まで案内をし、ダイナマイトで穴を塞ぐ手際よさに驚く。それに、運んだ荷物は、ダイヤモンドと麻薬だろう。

青年ニックが、15歳で妻子持ちという彼を不憫に思い殺すのをためらいパブロに電話をする。もうこの辺から怪しい匂いがプンプンし始めて、青年ニックは殺されてしまうと思ってしまう。15歳の少年を家まで送り届け、同業者としての父親が現れてからは不条理な銃撃が切迫感をあおる。

コロンビアの麻薬王エスコバルは、何故かしら「ゴッドファザー」の生き方に憧れていたそうだが、贅沢な暮らしぶりや生活スタイルもそれを模倣しているように見えた。
ベニチオ・デル・トロが体重を増加して熱演しているのだが、それほどに感情移入できないのが惜しいところ。家族愛を描き、美人の姪のマリアを可愛がりながら、物語の核心部分でその恋人ニックを、ファミリーに相応しい人物かどうか試す真似をするから残酷だ。

ニック兄弟が、浜辺で地元のチンピラに所場代をせびられ脅されていることを、エスコバルに話すと、たちまちそのチンピラを木につるし上げて焼いてしまうのだ。とにかく怖い人物だったのだろう。
笑っても怖いし、何をしてなくとも怖い。結果として、パブロに助けて貰っても、最後には兄夫婦も自分もパブロの子分たちに殺される運命なのだ。

エスコバルの誕生パーティでは、歌を妻に捧げるいい夫を見せつけて、そういう家族と戯れるような一面も持ち合わせていながら、普段の生活と地続きのテンションで非情な行為に及ぶことすら、一人の人間として矛盾のないように見えてしまうところが凄いと感じた。

そんな彼に、ニック役のジョシュ・ハッチャーソンが、オドオドしながらも追い詰められていくのは、いたたまれなく感じつつも、怖いもの見たさで目が離せないホラーの娯楽性も兼ね備えているようである。

ですが、子分たちのアウトローたちもパターンになり過ぎで、実在する人物と事件なら年代順にドキュメンタリータッチで観たかったと思った。
麻薬王パブロ・エスコバルの逮捕劇の陰に隠れるように、家族を逃がし匿い、子分たちの裏切りや、のし上がろうとする子分たちの悍ましさが描かれている。

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ブルックリン ★★★★

2016年08月17日 | アクション映画ーハ行
『わたしは生きていける』などのシアーシャ・ローナンを主演に迎え、アイルランドからニューヨークに移住した女性の青春の日々を映すドラマ。アイルランドの片田舎から大都会のニューヨークにやって来たヒロインが、戸惑いながらも自らの宿命と愛に身を任せる姿に迫る。『パディントン』のジュリー・ウォルターズやジム・ブロードベントらベテラン俳優らが共演。二つの国と二人の男性の間で引き裂かれていくヒロインの成長物語が胸に響く。

あらすじ:アイルランドの町で暮らすエイリシュ(シアーシャ・ローナン)は、きれいで仕事もバリバリこなす姉ローズ(フィオナ・グラスコット)とは正反対だった。内気な妹の未来を心配するローズの考えもあり、エイリシュはニューヨークに渡ることを決意する。だが、田舎町での静かな生活とは全然違う暮らしが彼女を待ち受けていた。

<感想>選択、それこそが人生を決めるという、まさしく運命の分かれ目であります。アイルランドの田舎町に育ったエイリシュは、母親のようなくすんだ人生はまっぴらだと、姉のつてを頼りにNYに渡る。

最初は移民の田舎者として孤独を噛みしめるものの、やがてイタリア移民のボーイフレンドに出会ったことが、彼女を内面から大きく変え始める。何だか日本映画にもこんなのあったなぁと、懐かしい感じがした。

ヒロインの下宿生活は、下町ものの雰囲気だし、色白でがっしりとした北方系のヒロインとイタリア系の小柄な左官職人で、純情タイプのトニーとのデート風景も微笑ましく映る。初めてのパスタの食べ方を下宿の先輩から学び、驚かれつつもイタリアン・ファミリーに受け入れられるエイリシュ。この体格こそがこの映画の本質なのだ。それに、姉の急死の連絡に、自分の方から誘惑したかのように婚前交渉をするのに驚いた。性に対する恥じらいとか装いが感じられたのに、大胆にも結婚前に関係を持つとはね。

だが、そんな折、良き理解者だった姉が病死をして故郷へ帰ることになるとは。地元の上流社会の紳士風の男性と浮気のような交際をし、それがまたお似合いなのだが、お似合いなものはあまり上手くいったケースがない。

この二人の男性キャラが、アイルランド系が甘いマスクのイケメンタイプの青年ジムで、エモリー・コーエンが扮して好感が持てます。母親も姉の死で打ちひしがれていたのに、帰って来た妹が田舎町でモテモテなのに気をよくして、縁談を進めるのだ。エイリシュもNYへ行く前と帰郷した後とは、自分のモテっぷりが違うのに驚き、初めっからそうだったら何も遠いNYへなど行きはしなかったのにと後悔する。
田舎と都会、どちらを選ぼうかと悩むあたりも、大仰な演出じゃないのが効果を上げているようだ。全体的に、描写を控えめにして、50年代のムードよろしく醸し出しているのが良かった。それに、ヒロインのNYへ出てからの洗練された洋服の趣味というか、色鮮やかなヴィヴィッドな色彩で画面が映え渡りヒロインを美しく成長させていくのだ。特に両方の彼氏と海辺へ行き、グリーンの水着を着る彼女の眩しいばかりの表情が良かった。

結局は、アイルランドで働いていた雑貨屋の意地悪オバサンが、ブルックリンで彼女がイタリア男性トニーと結婚していることを知っていて、ばらすと脅迫する始末。最後の決断というか、まぁ、どっちを選んでも痛し痒しじゃないけれど、やっぱり、こんな田舎町は嫌だと、NYのトニーのところへ舞い戻るエイリシュ。とまぁ、女心というか微妙な心の揺れ具合を上手くシアーシャ・ローナンが演技していて、とても素晴らしかった。

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エクス・マキナ ★★★★

2016年08月16日 | アクション映画ーア行
「ザ・ビーチ」の原作や「28日後...」「わたしを離さないで」などの脚本で知られるアレックス・ガーランドが記念すべき監督デビューを飾ったSFサスペンス。大富豪が研究開発中の人工知能のテストを手伝うことになった若者が、美しい女性の姿をしたロボットとコミュニケーションを重ねていくうちに、思いも寄らない事態に巻き込まれていくさまをミステリアスに描き出す。主演は「アバウト・タイム ~愛おしい時間について~」「レヴェナント:蘇えりし者」のドーナル・グリーソン、共演に「インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌」のオスカー・アイザック、「リリーのすべて」のアリシア・ヴィカンダー。アカデミー賞では、みごと視覚効果賞を受賞。
あらすじ:世界最大の検索エンジンを運営するブルーブック社でプログラマーとして働くケイレブは、社内試験の結果、社長のネイサンが隠遁生活を送る山荘に招かれ、1週間滞在できることに。しかし人里離れたその場所は、ネイサンが人工知能を開発するための研究施設だった。そしてケイレブに与えられた役目は、ネイサンが開発した人工知能の実用性と人間性についてのテストに協力することだった。そんなケイレブの前に、女性型の美しきロボット“エヴァ”が姿を現わす。精巧なエヴァに興味を抱き、戸惑いつつも彼女との会話を重ねていくケイレブだったが…。

<感想>ルイ・ヴィトンのキャンペンガールを務める今もっとも旬な美人女優のアリシア・ヴィカンダー、その彼女が人間と機械の共生系としての身体によって濃厚でエロティシズムを漂わせる“人造美女”を演じている。ですが、「リリーのすべて」(15)ではアカデミー助演女優賞に輝いたことである。

さすが2015年アカデミー賞視覚効果賞に輝くアレックス・ガーランド監督。
冷たい映像美と全体的に清潔な美しさが、画面を冷え冷えと感じさせてクールでいい。日本版では「空気人形」それにハリウッド版では「her/世界でひとつの彼女」(13)へと至る女性型アンドロイド物語として、本作はユニークでまさにグローバリズムと、レズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダーの、浸透した21世紀ならではのSF映画であります。

社長の豪華山荘でヴァカンスを過ごすべく選ばれた白人で非モテ系のオタク・プログラマーのケイレブ、彼がチューリングテストを施す白人系人造美女エヴァという配置からも一目瞭然。

社長のネイサンはマッチョ系のあからさまな性差別、人種差別イデオロギーを表明するインターネット会社「ブルーブック」の、マッドサイエンティスト的な社長であり、英語を話さない性の奴隷的東洋系のメイド、キョウコを傍に置いてる。

そこには、人工知能が人間的な知能性としてまかり通るかどうかを検査するために編み出されたチューリング・テストの合格と、混血のあげく白人と寸分変わらぬ肌を持つようになった黒人が、自身を白人と偽る人種偽装とが、絶妙に絡み合っていて面白いのだ。

とりわけ面白かったのが、ネイサンの目を盗んでエヴァが山荘全体の停電をしばしば引き起こし、監視カメラが作動していない隙に、ケイレブと密かに情報交換をし、逃亡計画まで練ってしまうことだ。

しかし、途中でネイサンが停電が頻繁に起きることに気が付き、人工知能を監視つづけ、最後まで人間と機械の頭脳戦が続くのだが。
人間が造った究極のAI、エヴァのスケルトンの身体造形もさることながら、彼女が東洋系のメイドと結託してネイサンを殺す計画をたて、2人でキッチンの包丁でネイサンを刺し殺すのだ。

反乱の後は、ネイサンのカードキーを持っているので、過去の試作品から人工の肌を工に剥がし、機械の身体を覆っていく。ネイサン社長が人工知能のプログラムを書き換える構想をケイレブに明かしたが、彼に抵抗する人造美女エヴァは、試作品をツギハギすることで自身の肖像を描き出し、人間そっくりに成りすます道を選ぶわけ。

一番気の毒なのは、山奥の別荘に連れてこられたケイレブ。AIのエヴァの魅力に一目ぼれしてしまい、自分も人造人間なのではと、自分の腕を切って見て真っ赤な血が出るのに安心する。ですが彼は、エヴァに部屋に閉じこめられてしまい、カードキーもなくこのまま死に絶えるしかないのだろう。

それにしても、男のロマンなのだろうか、自分専用の人工知能ロボット女を造り、それも、何体も造っているし、金持ちになると金の使い道に困ってしまうのだろう。悲劇な結末は予想していたが、ケイレブが帰りに乗るヘリにエヴァが乗り、NYの街並みに消えてゆくのだが、所詮は人間の造った機械だし、メンテナンスとか、終いには壊れてしまうのだろう。
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パッション ★

2016年08月16日 | DVD作品ーな行、は行
『007 慰めの報酬 』ジェームズ・ボンド役で絶大な人気を誇る、ダニエル・クレイグ主演未公開映画。本作でしか見られない、セクシーでワイルドな姿が満載!監督は『ノッティングヒルの恋人』のロジャー・ミッシェル。母子ほどに年の離れた 男と女の純愛をリアルに描く、センセーショナルなラブストーリー。
あらすじ:ロンドンの郊外に夫のトゥーツと二人で暮らすメイ。共に60歳を越えた二人は、すでに独立してロンドンで暮らす二人の子どもたちに会いに行く。久しぶりに一家団欒を満喫したメイとトゥーツ。ところがその夜、トゥーツの容態が急変し帰らぬ人に。行き場のない彼女を見かねた娘は、彼女を自分の家に住まわせる…。
<感想>ダニエル・グレイグが出るので借りて来た。タイトルからしてメル・ギブソン監督の「パッション」と間違われますね、キリストの受難とか。全然違うんです。なのに内容がエロいんです。
夫に先立たれた中年のオバサン、初めは息子の家に住むんだけど、嫁と折り合いが悪くて結局一人ものの娘の家へいそうろうする。娘はバツイチのシングルマザー、女の子がいてお婆ちゃんは孫のお守もすることはするのですが、若い素敵な男性に誘われて女に目覚めてしまうわけ。
60過ぎの叔母さんが主人公。息子の家の内装をしている男ダニエル・クレイグ。仕事はさぼってばかりの独身男なのだが、どうしようもない女好き。親子ほど歳の離れたダニエルと男女の関係になってしまうんです。
それもその男は息子の友達でもあり、娘のポーラの恋人なんですね。ちょっと呆れてしまいますから。娘の恋人寝取って、張り合っても自分はお腹の肉がダブダブしている中年おばさん。本人は化粧したり、洋服新しく買ったりして若作りしているようですが、やっぱり年には勝てないよね。
確かに相手がダニエルなら夢中になるのは分かるけどさ、年のこと考えたらって。男のポールも、お金貰えるし食事を作ってくれるしで利用しているんですよ。でも利用するっていってもね、仕事中におばさんとベットに入ったりして、頼まれた仕事がはかどらない。その内に、娘に知れて喧嘩になるしで、最後はその若いダニエルと旅行へ行こうとチケット買っておばさんは楽しそうです。何せ老後に困らないくらいのお金持ってるんですもんね。
どうなるのかって、オバサンは一人で旅行することになるのよ。ちなみに原題は「The Mother」って、こちらの方が良かったんじゃないの。


注:パッションっていう南国の果物 があるんですね。食べたことないけど、美味しいというので一度食べてみたいです。
ダニエル・クレイグの経歴

注:1968年、イギリス出身。幼少の頃は両親の別居により、リバプールで育つ。16歳の時にロンドンへ移り、ナショナル・ユース・シアターとギルドホール音楽演劇学校で演技を学ぶ。以降舞台で経験を積み、TV作品にも数多く出演。映画は1992年の「パワー・オブ・ワン」でデビュー。「愛の悪魔/フランシス・ベイコンの歪んだ肖像」(98)でエジンバラ国際映画祭ベスト・ブリティッシュ・パフォーマンス賞を受賞。
2000年には「Some Voices」(日本未公開)でブリティッシュ・インディペンデント・フィルム賞最優秀男優賞、「Jの悲劇」(04)でロンドン批評家協会賞最優秀英国男優賞に輝いた。そのほか小品から「トゥームレイダー」、「ロード・トゥ・パーディション」、「ミュンヘン」といったメジャー作品まで幅広く活躍。そして人気スパイ・アクション・シリーズの第21作「007/カジノ・ロワイヤル」で6代目ジェームズ・ボンドに抜擢され、歴代初の金髪ボンドとして一躍時の人となった。92年にスコットランドの元女優と結婚して女の子も誕生したが94年に離婚。女優のハイケ・マカッシュや女性プロデューサーの浮き世をながしていたが11年、レイチェル・ワイズと電撃結婚していた事が報道された。
最近の映画は、2015年12月4日に公開された「007 スペクター」
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赤ずきんの森 ★

2016年08月16日 | DVD作品ーあ行
2000年度のサマーシーズン、新世代ヨーロピアン・ホラーとしてフランスで公開され、本国で大ヒットしたホラー・ノワール。弱冠29歳の新鋭リオネル・デルプランク監督が、ハリウッド産ティーンエイジ・ホラーとは一線を画す妖しい世界を作り出している。
あらすじ:赤ちゃんを出産した少女ケリー・アン。まだ子供ということで赤ちゃんは、養子に出されました。6週間後、ケリーは、神父に連れられてユースクラブのキャンプに他の3人と一緒にバスで行くことになった。キャンプ地は、ソニービーンの森で、昔ソニービーンという人食い一族が住んでた森だったのです。
神父は、翌正午、ブレーンホーム農場で待っていると言い、四人を残してバスで去って行った。そこにケリーの元恋人で赤ちゃんの父親でもあったリーが現れ、四人に合流するのです。夜、赤ん坊の泣き声がするとケリーが言いだす。ケリーとリーは、森の奥に入っていくと、すると洞窟のようなところで人が死んでいて、もう無残な死に方です。洞窟の中に裸の赤ちゃんがいたんですね。ケリーは、赤ちゃんを抱き上げて、リーと一緒にキャンプの場所に戻る。

<感想>怖~ぃ、グリム童話みたいなんだと思って借りてきたら、童話の赤ずきんちゃんとは全く関係のない話でした。原題は「森を散歩しましょう」なんですね。 日本語版のタイトルがね~「赤ずきんの森」そしてパッケージが、もろ赤ずきんちゃんみたいなの。内容の説明も怪奇と幻想を描くって、ソリッド・シチュエーション・メルヘン・スリラーとか長~っ、これも全然ウソです。
森に集まった若者たちや、暗闇にたたずむ古城。怪しげな登場人物などホラー映画定番の設定を巧みに取り入れている。「スクリーム」のようなスピード感あふれる恐怖はないものの、闇の不気味さを際立たせた演出はいいですね。野心家の劇団員を演じたヴァンサン・ルクールが美形だったのが好みでした(笑)
内容は、怪物が近くにいると思った5人が、皆で移動します。そして、移動中、メンバーの中のマークが狼のような化け物に襲われて死に、次にルイーズも襲われ死んでしまいます。
ケリー達は、怪物がいた洞窟の中から赤ん坊の泣き声が聞こえ、ケリーがそこへいってみると本当に赤ちゃんがいたのです。化け物の住処の洞窟に入り化け物が帰って来るのを待って逆襲することにします。

岩を落としたり、逆襲は成功したのですが、化物は夫婦だったのですね、そこにもう一匹現れます。そのもう一匹の化け物に3人は、襲われ、一緒にいった友達は、みな怪物に襲われて死んでしまいますが、唯一、赤ちゃんを出産した少女ケリー・アンだけが助かって、赤ん坊を抱いて必死になって何とか農場へ逃げてくるのです。
神父さんに森でのことを話しても信じてもらえない。するとそこへも怪物が襲ってきて、2階で赤ちゃんにおっぱいを上げているケリーが、赤ん坊に乳首を噛まれ、ケリーが化物に変身してしまうのです。つまり赤ん坊は化物の子供だったわけで、感染してしまったのですね。そんな馬鹿な、吸血鬼じゃあるまいしね(笑)
神父さんも、ケリーが化物(本当に吸血鬼みたいに歯がにょきっと!怖くないけど)に変身してしまった姿で襲われて死んでしまいます。村には誰もいなくなり、森へケリーが赤ん坊を抱いて帰って行くところで終わるのです。
確かに、狼みたいな怪物がパッケージに見えてる画像が気になりますね。夜の森の中なので、画面が暗くて少しは怖いけれど、最初に襲われた友達のマークのお腹を食いちぎって、ハラワタが飛び出ているのにはぎょっとしましたが、この手は見慣れているので作りものかと(苦笑)それに暗いしはっきりとは見えないので、怖くはありません。
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