Con Gas, Sin Hielo

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「スマホを落としただけなのに」

2018年12月01日 21時03分11秒 | 映画(2018)
渡る世間は隙だらけ。


TOHOシネマズの1か月フリーパスを発動させたので、普通なら観ないで終わるかもしれない作品にも手を出せるようになった。今回はその第1弾。

関心がないわけではないが、題名から話の流れは想像がつくし、北川景子が特に好きということもないので、公開直後には食指が動かなかった本作。

共演は、今年ブレイクを果たした田中圭。スマホを落とすのは彼だ。

乗っていたタクシーが渋滞に巻き込まれて大事な会議に間に合わない。移動手段を地下鉄に変えようと慌ててタクシーを降りる際に座席に置いたスマホをそのままにしてしまう。

地下鉄の駅に行くと、こちらはこちらで運行見合わせになっていて、会社の人に連絡をとろうとして初めてスマホ紛失に気付くのだが、このあたりの田中圭のどたばた演技が見ていられない。

彼の演技なのかそもそもの演出なのか分からないが、手際の悪さにいらつきを覚えた。そもそも時間厳守の都心の移動でタクシーを使う選択がおかしい。頭が悪い。

細かい揚げ足取りは好きではないが、この映画はそうしたツッコミどころが多かったので敢えて書いてみた。

本題であるところの、情報セキュリティの話は身につまされる。ちょっとした隙から個人情報がダダ漏れになってしまう世の中が怖いということは伝わってきた。

でもこの映画の中では、落としたスマホが悪人の手に渡ってしまった不運と、主人公たちの意識の甘さが重なって起きた事件なので、教訓とまではいかなかった。

むしろ面白かったのは、北川景子演じる麻美の過去を巡るサスペンスの方で、クライマックスではサイコで恐ろしいはずの犯人を脇に追いやって話が展開する。

犯人探しの楽しみは、様々なキャストにミスリードをさせることで観る側の関心を引っ張っているが、やや無理があったように感じた。特に、千葉雄大が演じた新人刑事が聞き込み調査のときに異常性を見せる場面は明らかにやり過ぎ。

全体的に中弛みもなく一気に観られるけれど、その先のプラスアルファという点では物足りなさを感じてしまう作品であった。

(65点)
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