ころころしたガガ様は意外とかわいい。
何度か映画化された同名作品のリメイク。音楽界が舞台となっている点では、B.ストライサンドが主演した1976年版に近いと言われている。
既にスターであった男性ロック歌手が無名の女性シンガーを発掘しスターダムへ押し上げていく。女性が名声を得るのと入れ替わるように男性は落ちぶれ、彼女の足を引っ張りかねないと思った彼は自ら身を引く道を選択する。
CMでマツコ・デラックスが言っているが話としてはベタである。評価の分かれ目はそれを楽しめるかどうかであり、B.クーパーとレディーガガのスター性でその点はクリアできていたのではないかと思った。
これまで奇抜な行動の陰になって分からなかったが、レディーガガは身長は低いし、確かにB.ストライサンドほどではないにしろ鼻も大きく、コンプレックスを抱いているという設定にはぴったりな配役であった。実際にガガが歩んできた道を考えると、これはなかり素に近い話なのかもしれないとも思った。
B.クーパー演じるジョンは常に酒浸り。ヒゲをたくわえ焦点の定まらない視界の中に見つけた天使がガガ演じるアリーであった。
彼が話す言葉の中には早くして亡くした父親と大きく年の離れた兄が頻繁に出てくる。アリーを自宅に迎えたときに「やっと家族と言えるものができてうれしい」といったことを言っている。
しかしアリーがスターとして輝きを増していく姿をジョンは素直に見守ることができなかった。名声への嫉妬か、心が離れていくことへの恐怖か。いずれにしても家族を持ったことがなかったジョンにとって乗り越えることが困難であったことは間違いない。
俯瞰的に見ればアリーはずっとジョンのことだけを見ていた。これで自滅していくのだからジョンはよほど弱く繊細だったということなのだろう。
ストーリー以上に作品の肝となる音楽だが、主題歌とも言うべき"Shallow"はなかなかの名曲だ。
「浅瀬にいたはずが届かないくらい深いところに来ていた」。良いことも悪いことも織り交ぜて時は過ぎて行く。
ガガは歌も含めて堂々の主演ぶりで、おそらく賞レースのいくつかに絡んでくるものと思われるが、個人的にいまアリーを演じてほしいのはCamila Cabelloかな。
(70点)
何度か映画化された同名作品のリメイク。音楽界が舞台となっている点では、B.ストライサンドが主演した1976年版に近いと言われている。
既にスターであった男性ロック歌手が無名の女性シンガーを発掘しスターダムへ押し上げていく。女性が名声を得るのと入れ替わるように男性は落ちぶれ、彼女の足を引っ張りかねないと思った彼は自ら身を引く道を選択する。
CMでマツコ・デラックスが言っているが話としてはベタである。評価の分かれ目はそれを楽しめるかどうかであり、B.クーパーとレディーガガのスター性でその点はクリアできていたのではないかと思った。
これまで奇抜な行動の陰になって分からなかったが、レディーガガは身長は低いし、確かにB.ストライサンドほどではないにしろ鼻も大きく、コンプレックスを抱いているという設定にはぴったりな配役であった。実際にガガが歩んできた道を考えると、これはなかり素に近い話なのかもしれないとも思った。
B.クーパー演じるジョンは常に酒浸り。ヒゲをたくわえ焦点の定まらない視界の中に見つけた天使がガガ演じるアリーであった。
彼が話す言葉の中には早くして亡くした父親と大きく年の離れた兄が頻繁に出てくる。アリーを自宅に迎えたときに「やっと家族と言えるものができてうれしい」といったことを言っている。
しかしアリーがスターとして輝きを増していく姿をジョンは素直に見守ることができなかった。名声への嫉妬か、心が離れていくことへの恐怖か。いずれにしても家族を持ったことがなかったジョンにとって乗り越えることが困難であったことは間違いない。
俯瞰的に見ればアリーはずっとジョンのことだけを見ていた。これで自滅していくのだからジョンはよほど弱く繊細だったということなのだろう。
ストーリー以上に作品の肝となる音楽だが、主題歌とも言うべき"Shallow"はなかなかの名曲だ。
「浅瀬にいたはずが届かないくらい深いところに来ていた」。良いことも悪いことも織り交ぜて時は過ぎて行く。
ガガは歌も含めて堂々の主演ぶりで、おそらく賞レースのいくつかに絡んでくるものと思われるが、個人的にいまアリーを演じてほしいのはCamila Cabelloかな。
(70点)
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