Con Gas, Sin Hielo

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「ヴェノム」

2018年12月01日 21時49分47秒 | 映画(2018)
本当の悪では娯楽作品にはなれない。


「最も残虐な悪」に体を乗っ取られたヒーローという触れ込みの本作。原作ではスパイダーマンと対峙するアンチヒーローとのことでもあり、最近のMARVELのレベルから期待は高かった。

しかしここで気になることが。本作はソニーピクチャーズの製作。つまりスパイダーマンはいるが、アベンジャーズとは別の世界ということだ。

なんとも複雑な話だが、今回はエンドロール後を除いてスパイダーマンは影も形もない。ヴェノム誕生でまるごと1本を費やしている。

ヴェノムの造形はよくできている。人間と同化する前のオニヒトデのような容姿も、人体を乗っ取った後に変貌するおどろおどろしい姿も、これくらいでは驚かなくなってしまったが、よくできている。

しかし物語としては、特にはっとする意外性もなく終始したと言っていいだろう。

T.ハーディは熱演していたし、敵役もまあまあ憎たらしく最後の対決も盛り上がった。

ただ、ヴェノムがT.ハーディ演じるエディを気に入って、同類である地球外生命体と対決する決断をしたところで物語としての興味は潰えた。実際、後半のヴェノムは寄生するというより相棒と化していた。

純粋な悪のままではストーリーを作れないのは理解できるので特に不満はないが、上述のようにアベンジャーズとは違う世界にいる立場で、今後どう盛り上げていくのかは気になるところだ。

エンドロールでの特別映像に出てきたW.ハレルソンのキャラクターは期待できるが、その後のスパイダーマン(?)は正直なにこれ?だった。

それでも、「ヴェノムは帰ってくる」のだろう。明確なメッセージはなかったが。

(70点)
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