14匹のマスと5億人のともだち。
告白します。前半少し眠りこけました。
レイトショーと回転の速い会話が・・・。心配はしてたんだけど。ボート部の双子がマイクに接近するあたりからぽつぽつ抜けてます。
そんな前置きをしつつも、目が覚めた後の展開はおもしろかった。事前情報をあまり入れなかったので、そういうことになっていくのかと意外なドラマ性に見入った。
学生ビジネスが世界を制覇するということは、もちろん普通では考えられない話であり、その過程の大きな転換期には間違いなく正負入り混じった物語が隠されているに違いない。
ナップスターを立ち上げたショーンがその鍵を握る。マイクがショーンに信奉を寄せた時点で、学生ビジネスは終焉する。共同創業者のエドゥアルドとの確執は一見男女の仲のようでもある。
しかしマイクのおもしろいところは基本的に迷いがないところだ。ステップアップと友情のどちらという選択肢はなく、常に揺るぎない自信とともに前へ進んでいく。
それは「おいおい」と思うような冒頭の彼女・エリカとの下りから変わらない。他人の会話は関心がなければ耳に入ってこない。仕返しをしようと思ったら後戻りはしない。
資金調達の手法に関しても判断基準はクールであるか否か。悪気があってしてるのではないし、富や権力にもさほど関心がないから、彼は決して悪い人間とみなされない。
J.アイゼンバーグはそんなマイクの無臭感を全体を通して好演している(わが国でこの役を演じるとしたら二宮和也だろうか。どこか似ている気がする)。
文無しでチャラいのにカリスマ的オーラを放つショーンにはJ.ティンバーレイク。実はクセのある顔だから、この役はかなりハマる。
裁判の審査会と過去の場面を交互に行き来する構成は、慣れるまで少し時間がかかったものの小気味いい。
最後にマイクが一人PCに向かってする行動は一篇の話の締めとしては非常にきれいだ。止まったり振り返ったりする姿に若干の違和感は感じるが。
◇◇◇↓↓↓以下、2度めの鑑賞をしたので追記します。↓↓↓◇◇◇
キャラクターが分かっている状態で観るとさすがに違う。やっぱり鍵となる登場人物の名前くらいは予習しておいた方がいいのかもしれない。
双子は本当に無視されてたんだ。あれじゃプライド高い人種として怒るのは止むを得まい。
改めて思うのは、「しあわせの隠れ場所」のときも感じたことだが、まだ存命の、というより現役真っ盛りの人物を題材にした映画を作ってしまう思い切りである。
しかも、今回はマイク・ザッカーバーグ本人を直接接触して掘り下げることができない中で、批判を浴びてしまいそうな人物として物語を作っている。
劇中のマイクのキャリアには、常にともだちとの関係がつきまとう。
エリカとの別れ、ショーンとの出会い、そしてエドゥアルドとの確執。近付きたいと思った人たちとの関係からステージの変化が訪れるが、肝心の関係はいずれも結局破たんを迎えた。
自業自得もあるが、マイクの存在はあまりに大きくなり過ぎた。ハーバードのファイナルクラブを自由に操れる力を持っても、実際には新米弁護士と食事に行くことさえできない。
人とのつながりを求めて世界一のコミュニティを作った成功の裏の孤独。
一分の隙もない構成で説得力もあるが、まとまり過ぎている感もする。
最後の場面を含め、実は常にともだちを求め続けているように映るマイク。本作の成功を本人はどう感じているのだろう。笑って受け流せるくらいクールなのか、それほど関心がないのか。
(85点)
告白します。前半少し眠りこけました。
レイトショーと回転の速い会話が・・・。心配はしてたんだけど。ボート部の双子がマイクに接近するあたりからぽつぽつ抜けてます。
そんな前置きをしつつも、目が覚めた後の展開はおもしろかった。事前情報をあまり入れなかったので、そういうことになっていくのかと意外なドラマ性に見入った。
学生ビジネスが世界を制覇するということは、もちろん普通では考えられない話であり、その過程の大きな転換期には間違いなく正負入り混じった物語が隠されているに違いない。
ナップスターを立ち上げたショーンがその鍵を握る。マイクがショーンに信奉を寄せた時点で、学生ビジネスは終焉する。共同創業者のエドゥアルドとの確執は一見男女の仲のようでもある。
しかしマイクのおもしろいところは基本的に迷いがないところだ。ステップアップと友情のどちらという選択肢はなく、常に揺るぎない自信とともに前へ進んでいく。
それは「おいおい」と思うような冒頭の彼女・エリカとの下りから変わらない。他人の会話は関心がなければ耳に入ってこない。仕返しをしようと思ったら後戻りはしない。
資金調達の手法に関しても判断基準はクールであるか否か。悪気があってしてるのではないし、富や権力にもさほど関心がないから、彼は決して悪い人間とみなされない。
J.アイゼンバーグはそんなマイクの無臭感を全体を通して好演している(わが国でこの役を演じるとしたら二宮和也だろうか。どこか似ている気がする)。
文無しでチャラいのにカリスマ的オーラを放つショーンにはJ.ティンバーレイク。実はクセのある顔だから、この役はかなりハマる。
裁判の審査会と過去の場面を交互に行き来する構成は、慣れるまで少し時間がかかったものの小気味いい。
最後にマイクが一人PCに向かってする行動は一篇の話の締めとしては非常にきれいだ。止まったり振り返ったりする姿に若干の違和感は感じるが。
◇◇◇↓↓↓以下、2度めの鑑賞をしたので追記します。↓↓↓◇◇◇
キャラクターが分かっている状態で観るとさすがに違う。やっぱり鍵となる登場人物の名前くらいは予習しておいた方がいいのかもしれない。
双子は本当に無視されてたんだ。あれじゃプライド高い人種として怒るのは止むを得まい。
改めて思うのは、「しあわせの隠れ場所」のときも感じたことだが、まだ存命の、というより現役真っ盛りの人物を題材にした映画を作ってしまう思い切りである。
しかも、今回はマイク・ザッカーバーグ本人を直接接触して掘り下げることができない中で、批判を浴びてしまいそうな人物として物語を作っている。
劇中のマイクのキャリアには、常にともだちとの関係がつきまとう。
エリカとの別れ、ショーンとの出会い、そしてエドゥアルドとの確執。近付きたいと思った人たちとの関係からステージの変化が訪れるが、肝心の関係はいずれも結局破たんを迎えた。
自業自得もあるが、マイクの存在はあまりに大きくなり過ぎた。ハーバードのファイナルクラブを自由に操れる力を持っても、実際には新米弁護士と食事に行くことさえできない。
人とのつながりを求めて世界一のコミュニティを作った成功の裏の孤独。
一分の隙もない構成で説得力もあるが、まとまり過ぎている感もする。
最後の場面を含め、実は常にともだちを求め続けているように映るマイク。本作の成功を本人はどう感じているのだろう。笑って受け流せるくらいクールなのか、それほど関心がないのか。
(85点)
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます