プロフェッショナルはいつも寡黙。
ドライバーのキッドは多くを語らない。ときどき後ろに流れるのは、夢うつつのような音楽。
下手すると眠気に襲われそうだが、この作品は逆に静寂が観る側を引きつける。
特に冒頭の警察とのチェイスは実に新鮮だ。
追いかけ合うのではなく姿をくらまし逃げる。「ジョンカーター」の予告でさえ眠くなったのに、闇と静寂の緊張感で目が覚めるとは驚きだった。
隣人への感情も決して噴き上がるわけでなく、時間をかけて、それも一言の言葉であったり、ちょっとした口角の笑みであったり、微かに表にする。
修理工場の上司が「聞いたことない」と言った愛する女性の夫を助ける犯罪も、だからこそありなんの話。おそらく彼の中で筋が通っているのだろうけれど、当然それは語らない。
しかしその犯罪が裏目に出てから話は転がり始める。
そういえばR-15+指定だっけと思い出すような殺害の場面が多くなり、結果的には普通の話に落とし込まれてしまった感があった。
復讐劇をそうそうスマートにするのも難しいだろうけど、登場人物の行く末もさほど意外性のない帰結でやや残念。
R.ゴズリングが黙っていると、全然違う役柄だけど「ラースと、その彼女」を思い出す。
(75点)
ドライバーのキッドは多くを語らない。ときどき後ろに流れるのは、夢うつつのような音楽。
下手すると眠気に襲われそうだが、この作品は逆に静寂が観る側を引きつける。
特に冒頭の警察とのチェイスは実に新鮮だ。
追いかけ合うのではなく姿をくらまし逃げる。「ジョンカーター」の予告でさえ眠くなったのに、闇と静寂の緊張感で目が覚めるとは驚きだった。
隣人への感情も決して噴き上がるわけでなく、時間をかけて、それも一言の言葉であったり、ちょっとした口角の笑みであったり、微かに表にする。
修理工場の上司が「聞いたことない」と言った愛する女性の夫を助ける犯罪も、だからこそありなんの話。おそらく彼の中で筋が通っているのだろうけれど、当然それは語らない。
しかしその犯罪が裏目に出てから話は転がり始める。
そういえばR-15+指定だっけと思い出すような殺害の場面が多くなり、結果的には普通の話に落とし込まれてしまった感があった。
復讐劇をそうそうスマートにするのも難しいだろうけど、登場人物の行く末もさほど意外性のない帰結でやや残念。
R.ゴズリングが黙っていると、全然違う役柄だけど「ラースと、その彼女」を思い出す。
(75点)
こんにちは。
「ラースと、その彼女」のイメージが強かった
だけに今回の役柄には驚きました。
前半は正直眠たくなるくらいでヤバかった
のですが、後半一変してあんなに狂気に
なるとは驚きましたね。おかげで眠りから
覚めました(笑)
あの独特な雰囲気かもしれませんね。
「ラース」ではどちらかというと心優しい穏やかなイメージでしたからね。
同じ寡黙な人物でも正反対に近い役柄を演じられると戸惑います。
確かに前半のもわっとした雰囲気は、
独特である一方で眠気を誘うのかもしれません。
ただ、眠気が覚める後半も、
やっぱりみんなああなっちゃうのねという展開は
個人的には少し残念に思いました。
今作よりぽっちゃりもしていますが柔和で
たしかにこちらの役も寡黙ではありましたが
やっぱり「病んだ」役でもありました。
しかし雰囲気も顔つきも今作とはまったく違って
いやはやいい役者さんですね~~ゴズリング。
この作品の独特な雰囲気たまりません。
ストーリーはたしかにありきたりかも・・・
もちろん体型だけではなく、表情や身のこなしもまったく違う、
ただ何処かを病んでいるというところで共通点を持つ二人。
R.ゴズリングの今後の役選びも注目です。
作品の雰囲気は、できれば前半のままで行ってほしかったのが本音です。
真夜中を疾走する孤高のドライバーで。
ちょっと周りの人たちを犠牲にし過ぎだと思いました。