5次元から来た男。
「インセプション」で人間の意識を階層化して表現したC.ノーラン監督が本作で見せたのは、現実世界から2つ先へ飛び越えた異界であった。
誰も見たことがない、存在するかどうかも分からない故に発想は自由で無限だ。
それは彼の脳内とおそらく一緒で、天文に関する小難しい理屈が散りばめられていても、それが正しいか正しくないかは問題ではなく、イメージを感じ取るしかない。
自然科学なのか哲学なのかもよく分からない。人類存亡の舞台設定がSF的である一方で、人間関係のぎくしゃくはかなり泥臭く描かれる。
その振り幅の大きさになかなかついて行けなかったのが正直なところ。使命が壮大なだけに小競り合いが始まると気分が落ち込んでくるのが分かった。
でもひょっとするとそれが狙いなのかもと思えてくる。極限を追求すると結局「個」へ行き着くような。
何をしようと実は堂々めぐり。ここまで何もかもを犠牲にしてやってきたことは何だったのか?
と絶望へ叩き落とされて終わるのかなと思った矢先に、世界が急転回する。
好きか好きじゃないかはともかく、初めて目にするものであったことは確かだ。
究極の飛び道具によって人類が救われる展開にカタルシスを感じられるかどうかが評価の分かれ目になると思うが、やっぱり賛否両論かな。
(70点)
「インセプション」で人間の意識を階層化して表現したC.ノーラン監督が本作で見せたのは、現実世界から2つ先へ飛び越えた異界であった。
誰も見たことがない、存在するかどうかも分からない故に発想は自由で無限だ。
それは彼の脳内とおそらく一緒で、天文に関する小難しい理屈が散りばめられていても、それが正しいか正しくないかは問題ではなく、イメージを感じ取るしかない。
自然科学なのか哲学なのかもよく分からない。人類存亡の舞台設定がSF的である一方で、人間関係のぎくしゃくはかなり泥臭く描かれる。
その振り幅の大きさになかなかついて行けなかったのが正直なところ。使命が壮大なだけに小競り合いが始まると気分が落ち込んでくるのが分かった。
でもひょっとするとそれが狙いなのかもと思えてくる。極限を追求すると結局「個」へ行き着くような。
何をしようと実は堂々めぐり。ここまで何もかもを犠牲にしてやってきたことは何だったのか?
と絶望へ叩き落とされて終わるのかなと思った矢先に、世界が急転回する。
好きか好きじゃないかはともかく、初めて目にするものであったことは確かだ。
究極の飛び道具によって人類が救われる展開にカタルシスを感じられるかどうかが評価の分かれ目になると思うが、やっぱり賛否両論かな。
(70点)
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