Con Gas, Sin Hielo

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「ラブアゲイン」

2011年12月03日 23時29分04秒 | 映画(2011)
だから希望は捨てない。


ときどきCRAZYなことがあるから、人生は楽しい。

もともとSTUPIDだと思っていれば、ゆとりが生まれる。

そして、あふれ出る愛の感情にはできるだけ正直に生きよう。必ずうまくいくとは限らないけれど。

愛があって、笑いがあって、気持ちが温かくなる。期待しつつも、これは!と思える作品に出会えるのは稀だったが、今日は完璧。

配役。

主役のキャル。S.カレルは、いい人そうだし、見かけだって悪くないのに、どこかが欠けているという、「40歳の童貞男」で証明済みの役回りを期待通りの好演。

イケてないときは、身なりだけでなくしゃべりのノリもピントが外れている。これって出るだけで笑いを呼んでしまうコメディアンとしては難しい気がするのだが、まあ見事だった。

モテ方を指南するプレイボーイ・ジェイコブ役のR.ゴズリング。「ラースとその彼女」で人形しか愛せなかった彼が!と驚くも、嫌みなく育ちのよさそうなところも含めて意外とハマった。

妻エミリーはJ.ムーア。ただ身勝手に離婚を切り出したわけではない、人の気持ちを思いやれる美しい妻かつ母で、これも文句なし。

脇も充実。今回は理知的なE.ストーン、またまた思い切った役のM.トメイ、登場場面で「あ、この役か!」と思わず笑ってしまったK.ベーコン

子役たちも含めて、出過ぎずに的確に存在感を生み出すことに成功していた。

おはなし。

キャルとエミリー夫妻を話の軸としながらも、息子やシッターといった周りの人たちの思いが随所に散りばめられる。

それがまた、長い夫婦生活を経た40代、社会をある程度経験した30代、足を踏み出したばかりの20代、年上にあこがれる10代と、実にバランスがいい。

これなら観る側もどこか引っ掛かるだろうし、ぼくなどはすべての恋愛感情に共感してしまった。

更にそれらのエピソードは単なる添え物には終わらず、ある時点で1箇所に集合して大きな成果を生み出すことに成功している。

特に、冒頭から並行して描かれながらなかなか本筋に絡んでこなかった弁護士の卵・ハンナの話。

おそらく勘のいい人は気付いていたのかもしれないが、「やられた!」と思った。

まあ、悔しいというより、おかげで一層楽しめたという満足感の方が強かったので、結果オーライなのであるが。

繰り返しになるが、かなり笑えるし、共感もできて、最後には温かい気持ちになれる。これだから映画館通いは止められないという1本である。

減点するとすれば、少し残念な邦題と、僅かの数の映画館でしか公開されていないという現状に対してくらいか。

(98点)
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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
高評価ですね。 (mezzotint)
2011-12-05 00:28:53
クラムさん
今晩は☆彡
おぉ~満点に近いんだ!
そういえばその年齢に合わせて映し出して
いるんですよね。わあそれは気づかなかった!
そして全てが1つに繋がるわけですね。
おっしゃるようにハンナがあの・・・とはね。
クラムさんも気づかなかったんだ。

こちらでも1館のみでしか上映されていませんでした。
弁護士役のあの男性がそんなに有名なシンガ―だとは知らず(汗)

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年末のランク付けに向けて (クラム)
2011-12-10 00:14:33
mezzotintさん、こんばんは。

ぼくの場合、100点という評価はまずないので、
実質満点ということになります。
そのくらい久しぶりに心の底から楽しめた映画でした。

ハンナの正体は、意外にみなさん気付いていないようで。
これも持って行きかたがうまかったということですね。

首都圏では、新宿以外に横浜のシネコンで演っているみたいです。
S.カレルはもっと人気出ていいと思うのですが。
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