きんちゃんの観劇記(ネタバレだよ)

思いつくまま、適当に。

「コンダーさんの恋」

2014年01月18日 | 宝塚・劇団四季以外の舞台(落語含む)
鹿鳴館落成の少し前の日本。

お雇い外国人の建築家ジョサイア・コンドル(コンダーさん)は
政府関係の建築物の設計をし、
工部大学校でも教鞭をとっている。
彼は日本文化を好み、
河鍋暁斎に絵を習い、
菊川流の踊り手・前波くめから日舞を習っていた。

鹿鳴館落成を控え、勝海舟の三男・梅太郎は
鹿鳴館で西洋のダンスを踊る女性を育成しなければ、と考えていた。
そこで知り合いの前波くめに
西洋のダンスを覚え、鹿鳴館で踊って欲しいと頼み込む。

とんでもない!と一度は断るくめだったが
鹿鳴館の舞踏会が成功しなければ
設計者のコンダーさんの名前に傷が付く。
彼を憎からず思っているくめは
梅太郎の申し出を承諾しようかと考える。


1幕は、そんな状況の中、完成間近の鹿鳴館内でおこる
2組のカップルの恋の騒動。
1組は大山巌と山川捨末。
戊辰戦争では敵同士だった彼らの恋の行く末は?
もう1組は梅太郎と勝海舟が娘のように面倒を見ているクララ。
国境は越えた恋は成就するのか。

開幕はとても華やか!
2組のカップルの事情や、
それに絡む人々、
くめさんの気っぷの良さなどが
うまく絡まり、テンポ良く話は進む。
面白く楽しいコメディではあるんだけど、
大山巌が英語ができない設定はいかがなものか。
そこがすごく引っかかった。
それゆえのすれ違いぶりが可笑しいので
ファンタジーとして見たかったけど
ちょっと無理だった。

2幕はくめさん自身の恋。
コンダーさんとは結ばれたいが、
日舞の家元の継承を断るのも辛い。
彼女の恋の行く末と鹿鳴館時代が、
上手く重なっていた。
西洋化、文明化と、
日本独特の文化をどう合わせるか。
難しいね。
瀧廉太郎の曲は、
そのひとつの答えなのかな。

ラストは、もうちょっとすっきり終わってもいいかもだけど
綺麗にまとめていた。

大地さんの男役には、とってもクラクラした!
すごくかっこよかった!
足捌きとか実に決まっていた。

葛山さんはコメディが苦手と言ってたけど
軽くてお調子者で、でもいろいろ悩みもあって、
という梅太郎を上手く演じていました。
牧瀬里穂ちゃんも可愛かったよ!
植本さんが最後まで毛があった。
鹿鳴館の警備にあたる剣の達人・得能は久ヶ沢さん。
凛々しいのに、どこか可笑しい人だった。
寿さん、未沙さんは貫禄たっぷり。

コンダーさんは話題には出るけど、
芝居には殆ど出てこないのは上手い作り。
英国人のビジュアルで日本語の舞台芝居ができる人は
殆どいないからね。
ほんのちょびっと出てきたコンダーさんは
ダンスが少々下手だった。

当時の政治部分を含めた状況説明は
スクリーン&映像を使って
勝海舟閣下の江守さんが解説。
鹿鳴館ができた理由などが、
とてもわかりやすかったです。

お正月らしい楽しく華やかなお芝居でした。
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日本橋七福神巡り

2014年01月18日 | 旅行(お散歩・遠征含む)
ものすごく中途半端に時間が余ってしまいました。
映画を見るにも微妙な時間で、
それでは人形町界隈でも散策するか、
と調べてみたら
「日本橋七福神巡り」というのがあるそうじゃないですか!
お金もかからず健康的に時間を潰しましょう。
というわけで歩いてきました。

まずは明治座・・・、
の前に「柳家」で鯛焼きを購入。

皮は最中みたいな薄めのパリパリ。
一体一体の型に入れて焼くので
購入までちょっとお時間がかかります。
1個140円。

明治座に寄って17時公演のチケットを引き替えます。

最初の七福神は明治座斜め前の「水天宮(仮宮)」<弁財天>です。

本宮は立替中だそうです。
日曜日の大安なのでお参りされる方がとても多かったです。

笠間稲荷神社<寿老神>


末廣神社<毘沙門天>


松島神社(大鳥神社)<大国神>


茶の木神社<布袋尊>


小網神社<福禄寿・弁財天>

銭も洗ってきました!

椙森神社<恵比寿神>


寶田恵比寿神社<恵比寿神>


数えるまでも7つと信じ切っていたけど
いま見たら8つあったんですね。。。

だらだら歩いて、ちょっと道に迷って1時間半ぐらいでした。
有意義な時間でした!

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「獣電戦隊キョウリュウジャーVSゴーバスターズ 恐竜大決戦!さらば永遠の友よ」

2014年01月18日 | 映画
前戦隊と現戦隊が協力する作品では
前戦隊がブラックになるパターンが多いように思うけど
今回は現戦隊、キョウリュウジャー達がブラックになりました。

お仕事としてキョウリュウジャーのサポートを受けたゴーバスターズ。
悪に捕らわれたたゲキと凌駕。
なんやかんやで上手くいってハッピーエンド。
次戦隊はすべてが終わった後に単独で登場。
(現戦隊を助けるネタは無し)

ゴーバスターズは「仕事」をする部分が好きだったので
今回はそれが生かされていて嬉しいなり。

ヒロムのアレもバッチリあったよ!

今回は恐竜ネタということで
ジュウレンジャーとアバレンジャーも活躍。
ゲキと凌駕は顔出し有り。
(幸人もちょびっと)
ゲキはさすがに若者ではなく、
溜め息をつく大きなお友達もいました。

映画版ならではなのは、豪華で豪快な爆発と
ワイヤー多様のアクションで
とても迫力がありました。

ブラックの呪いがとけるあたりは
もうちょっと書き込んで欲しい気がするけれど
子供達にはこれくらいの尺でいいのかな。

と、書いてて思ったけど
ゴーバスターズは基本がお仕事モードだから
ブラックになっても、メリハリが無いのかな。

陣さんも出演。
どうして復活できたかは
いつもの滑舌なのでちょい不明。
クロリンは長髪になったのか
ちょっと結ってました。

エンディングで満面の笑顔で踊るエンター&エスケープに
場内、ちょっと笑い。
微笑ましいよね。

トッキュウジャーの映像は初めて見たけど、
中央線+山手線+京浜東北線+総武線+1?
大江戸線+新宿線+三田線+浅草線+1?
わからんわー。
あんまりそそられないけど
鉄オタ狙いなのかな。
電車自体は電王を思い出した。


見たのは舞台挨拶回でした。
(2回目の回)
並び順は上手から
ソウジ・アミィ・ヨーコ・キング・ウッチー・リュウジ・ノッさん・イアン
だったかな。
ノッさんとリュウジが逆だったかな。
テレビで見るより、横一列並びだと身長差が際だつね。
女の子たちが小さかった!
素顔のソウジくんは意外とイケイケで
イアンはアンニュイ系でした。
あとはテレビと同じ印象。
歓声、声援は女性からが圧倒的に多いんだけど
ノッさんとヨーコちゃんは男性からの声が多かった。
キングは子供達からの声援も多かったな。

映画については・・・
ヨーコちゃん
「リュウジが制服の着方を忘れていた」
キング
「ゴーバスターズとの共演時間は短かった。
 ヒロムくんとも1回だけ」
ウッチーの、ゴーバスターズの印象。
「ダンスが上手い」

などなど。
全体的に三十路トリオが暴走気味で
十代トリオが年長者へ本音をグサリな舞台挨拶でした。

最後はキングが
「永遠のゼロにもトリックにも負けないぜ!」的な宣言で〆。

お台場あたりでは、ヒロムも陣さんも登場したみたい?
喋りがこなれてくる後ろの回の方が面白いんだけど
生を見られただけでもありがたいね。
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「ハンガー・ゲーム2」

2014年01月13日 | 映画
安定の「続く」で終了。
エンディングロールの後はなにもありません。

次回への繋ぎの複線張りが主で
「生き残りゲーム」の部分はかなりあっさり。

ただ前回のような都合の良いルール変更はなく
それほど苦笑せずにすんだ。

せっかく生き残ったのに
また「死」のゲームに参加するのは
誰もがイヤだよね。
その辺の葛藤が主役以外にもあって
ドラマ部分はなかなか良かった。

主人公は2人の男の間で揺れまくるけど
片方は吊り橋効果だよね。

キャピトルの風景は大好き!
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「ジャッジ!」

2014年01月13日 | 映画
大手広告会社に勤める太田は
先輩の影武者としてサンタモニカで開催される
CM広告大会に審査員として参加する。
彼の任務はクライアントの息子が作った
ありえないほどつまらないCMを受賞させること。
世界中から集まったCMを前に
百戦錬磨の他の審査員たちも
自分のCMを入選させようとする。
戦いが始まった。


広告業界の話だけど、
それほど裏話などない、普通のドタバタ話。
出演者の顔ぶれと予告の通りの予定調和の世界でした。

眠らなかったのは審査員委員長のおじさまが素敵だったから。
ヴィゴの大衆普及版みたいな受属性のおじさまで、
この人と副委員長で話が1本作れるわな、と思いました。

予定調和にしても、
北川景子が妻夫木くんについて行く理由がイマイチわからん。
トイレで内幕を聞いた後の気持ちの変化がわからないんだよね。
たんなる正義感じゃおかしいでしょ?
後半は「博打」で納得できるけど。
邦画ならこのふたりがくっついて当然なんだろうけど
ラブ要素はかなり薄いのに、なぜくっついたんだか。

トヨエツの膝頭は誰得なんだろう。

結局は「メガホン」さんの言うとおりだったね。
彼が資料室の牢名主なのは
「コメディ映画としてそういう役割」だけなのは
じゅうぶん承知しているけど
左遷される事件とかがあったのなら面白いのにね。
そこまで入れるのは無理か。
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「大脱出」

2014年01月13日 | 映画
元検事のブレスリンは
今は民間のセキュリティ会社に勤めている。
仕事の内容は「監獄のセキュリティチェック」。
依頼者の協力の下、偽名や偽の罪状を作り
実際に監獄に入り、脱獄するというもの。

新たな依頼が入り、いつも通り仕事に着手するブレスリン。
だがそこは、彼の著作を元に作られた「脱獄不可能」な監獄。
しかもなぜか依頼者の協力は得られず
彼は監獄に取り残されることになった。

いつもの手順を実行する。
まずは「協力者」を作ること。
彼は囚人たちを束ねる屈強な男ロットマイヤーに目をつける。

はたしてブレスリンは脱獄できるのか。
ロットマイヤーは味方と信じて良いのか。


と言っても、スタちゃんとシュワちゃんに
不可能なんかないよねー!
見る人120%、
彼らが監獄内で死ぬとは思わないでしょう。

それがわかっていても、
見ていてハラハラしました。

60歳を越えたおじちゃん達が頑張っていました。
年齢のせいかもしれないけれど
往年のアクションは少なめ。
ただそれを埋めるためのか、わりと頭脳戦あり。
意外にその部分が面白かった。
理論的に組み立てられている(と思わせる)部分があるからこそ
アクションも引き立つんだよね。

中盤からは「こんな都合良く行くかー」と思っていたけど、
オチで納得。
というか、その伏線は意識が朦朧としていたときに張られていたようだ。
もうちょっと前半部分をしっかり見ていれば良かった。

銃をかまえたシュワちゃんの「目」にウハウハ!

初共演が信じられないほど
ふたりの息は合っていました。
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「仮面ライダー×仮面ライダー 鎧武&ウィザード 天下分け目の戦国MOVIE大合戦」

2014年01月13日 | 映画
ウィザードと鎧武、 それぞれのパートの話が別立てであり、
最後は共闘のパターン。
前半のウィザードパートは良かった。
TVシリーズその後の話で、
この話を持って本格的に完結したかんじ。
晴人の中はコヨミの思い出が詰まった美しい世界なんだな。
仁藤くんがかっこよかったよ!

鎧武パートはなんちゃってパラレルな戦国時代で
ライダーをたくさん出さなきゃいけないぶん、
話がダレダレゆるゆるだった。

TVシリーズ鎧武は、不思議な世界の果物の部分は好きなんだけど、
ダンスバトルはついていけない世界なんだよな。
さらに映画は「若い男の子はこういう世界観が好きなんだろうな」と思いました。
009でも思ったけど、おばさんが通り抜けちゃった黒歴史の世界なんだよな。

ところでメロンは葡萄が弟だと知ってるんか?
まだ見てないTVの回をしっかり見ないとな。
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「劇場版 TIGER & BUNNY -The Rising- in ナンジャタウン」(1回目)

2014年01月12日 | タイバニ
新装開店したナンジャタウンが
またまたタイバニとコラボするというので
行って来ましたよ!

入口では折紙先輩がお出迎え。


まずはフードからGO!
「ゴールデンライアン&バーナビー・ブルックスJr.餃子丼」(華興 600円)

スパイシーなケチャップソースがかかった餃子と
フライにした餃子の下は
オムレツっぽい感じの卵焼き、その下に白飯。
いろいろ食べたいけど、
しっかり白飯も食べたい人にはおすすめのボリューム。

「タイガーノロンリーチェイサー・トルティーヤ」(レンガえんとつ 780円)

新コンビの後はロンリーなおじさんを。
具は大きめのエビフライです。
野菜もしっかり入っています。

「私の名はルナティックアイス」(サンタチューボー 600円)
こんがりしたクレープ状の皮の中に、
土台はスポンジケーキ、その上にソフトクリーム。

この写真ではわからないけど
クレープの皮もルナティックのガワ模様。
顔はまとめてタッパーに入っているようです。


「ドラゴンキッドの稲妻アイス」(ダルチアーノ 780円)

頭の棒は飴っぽいので最初に口に入れてはイカンよ!
中身はマンゴーとイチゴのジェラードだったと思います。

本日GETのオリジナルブロマイド。


食べる合間にヒーローTVのミッションにトライ。
今回はネイサンからの依頼でスタンプを1個押すだけ。

賞品はコースターだったのですが
初日に駆逐されまくったようで
残っていたのはキースとライアンだけでした。
とりあえず新キャラをもらっておこうか。



映画館の看板は、牛と折紙。



映画の宣伝は、映画館前の交番内などでも聞けます。
ライジングのポスターもありました。


グッズ類はかなり品切れ。
ガチャポンも欲しい賞品は品切れ。
昨日の初日にどれだけ人が入ったんだか。

ナンジャの改装は
餃子屋を減らしてデザート屋を数軒下に下ろして
2階ですべて完結。
出口がわからず30分グルグル歩くことはなくなりそう。
昭和の街並みも残っています。
タマゴを持ってウロウロ系もあるみたい。
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「Shall we ダンス?/CONGRATULATIONS 宝塚!!」

2014年01月12日 | 宝塚(雪組)


話の流れは概ね周防版どおり。
宝塚らしいハッピーエンドでライトな仕上がりでした。

映画版の本役さんの物真似大会になることなく、
ちゃんとオリジナルの部分も描き込まれていた。
もう少し、どこがというわけではないけど、深みがあればなあ。
でも見ていたら踊りたくなったから
見ている側の気持ちの盛り上げ方は上手いということだよね。

大劇場作品としては主題歌が弱いかな。
でも実質「シャルウィダンス」が主題歌だしな。

えりたんはさえない中年からはほど遠いけど
「繰り返される日常から勇気を出して一歩抜け出し
 自分を変えてみようと試みる」
という主題には合っている。

ちぎちゃんは女役に違和感なし。
胸パッド尻パッド入れて広がるスカートを履くと
痩せすぎな体型をカバーできるね。
あゆっちは出番少なくて寂しい・・・と思うけど他組も同じだしなー。
まっつはスターらしい雰囲気バッチリ。
社交ダンスのためには歌うんだね。
彩彩も良かった。
ちょっとキャラがかぶっているかなあ。
大ちゃんの不器用な雰囲気の滲み具合も良かったよ。
そして、ともみん!
竹中直人ができるのはやっぱりあなたしかいないね!

B席からだと大会のカメラは殆ど見えません。

ショーは中詰が何回もあるような構成で、
見ていて疲れた。
大介にしてはキレがなく中村B的な物量作戦。
スーパースターの場面はサイトーチック。

女装のえりたんが怖くて、
「ジュテーム」と投げキッスされても
すぐに拍手を返せなかったよ!

ともみんが弾けていたなあ。

それにしても、やっぱり宝塚!と思うのは
「100周年おめでとう!」を自ら言ってしまうことだな。
しかも連呼!

ラテン衣装の娘役さん、生の腹の人もいたな。
風邪に気をつけてね!

指揮は芝居&ショーともソルティでした。

お正月なので入り口も華やか。
胡蝶蘭の門松です。


階段を上がったところはポスター画像では無く
100周年記念の大階段(ミニ)になっていました。



公演デザート
茶ルウィダン酢!?


ナタデココ入りの、マイルドでフルーティーなピーチ酢ゼリーに、
紅茶ゼリー、黄桃をトッピングしたデザートです。
甘酸っぱくほろ苦い・・・
大人の恋愛模様をデザートでお楽しみ下さい。

ピーチ酢ゼリーはほどよい甘さで紅茶ゼリーは味薄目。
果物の甘さが混じるとちょうど良い。
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「白鳥の湖」フィリピエワ&ニェダク/キエフ・バレエ

2014年01月12日 | バレエ・ダンス
フィリピエワの白鳥は前に見たときより、
たおやかで美しい。
気品も有り、悲劇のヒロイン像もクリアに造っていた。
時々ほんのわずかだけどバランスを崩す。
お疲れなのかな。
黒鳥は解き放たれた鷹のよう。
細かいミスはちょいあったけど大迫力の踊り。
32回転はぶれない高速シングル。
ヴァリはボリショイ版でした。

ニェダクは気品もありマイムもわかりやすい。
なにかっちゃ飛んでいるんだけど(トロワのコーダ後半とかも)
綺麗に身体が伸びていて着地音皆無。
素晴らしい!
憂いを帯びて迷う演技とか、表現力も、とても高い。
ジャンプ中に回るというの?
フィギュアスケートのようなジャンプは少々着地にブレ有り。

チェボタルのロットバルトは鳥っぽい。
闇に溶けて飛ぶ鳥のよう。
衣装がシンプルなのがちょっと寂しいけど
踊りやすそうではある。
2幕最後は出トチ?普通はいるよね。
幕が閉まりかけた時に見えた黒タイツは誰なのか。

大小の白鳥は役通りの体格。
群舞はバヤより揃っている。
1幕のフォーメーションが変わっているけど、単調。
それより衣装が!
男性は白基調で宮廷っぽいのに、
女性はジゼルの肩出し版で、
垢抜けない水色のスカートに大きな花の形の飾りで
ダサさ倍増!ヒドいよー。

道化は無し。
家庭教師は無駄に綺麗に踊ってた。

キエフの白鳥は初めて見たんだけど、
4人の花嫁候補がチュチュでソロ有り
(チャイパドのヴァリ曲とか)でびっくりした。
各国の踊りの衣装は重みがありそうな生地に
金色の入れ方も良く見栄えする。
1幕のワルツだけなんであんなに変なんだ?

3幕は
花嫁のソロ×4の後、
ブルメイステル版黒鳥パドのコーダ曲で4人まとめて踊り
王子が迷って全員拒否し、
オディール登場、
悪魔の手下のスペインが踊り、
普通に招待客の三カ国が続き、
パ・ド・ドゥ、の流れ。
白鳥の幻影が出るのは3幕最後だけ。
紗幕が無いのかな。

最終幕は黒鳥が出てきて
2羽の白鳥のソロがあって
ロットバルトの羽が毟られる、
ハッピーエンド版でした。
眠いけどオーソドックスなコレが私は一番好き。
変則的な白鳥が続いたので普通の白鳥が見たい!
という昨年からの思いがやっと叶いました。

鉄板演目を座付きのオケが演奏すると
チームワークの良さが発揮され
作品全体のレベルが高くなるように思います。
時々音が足りない時があったように思うけど
作品の出来映えに無問題というのはいいことです。
カーテンコールの時、まだオケピ内にいる指揮者が
オケの各パートごとに拍手を送っていて
とても素晴らしいと思いました。


【主な配役】
オデット/オディール:エレーナ・フィリピエワ
ジークフリート王子:デニス・ニェダク
ロットバルト:ドミトロ・チェボタル
王妃:オクサーナ・グリャーエワ
家庭教師:セルギイ・リトヴィネンコ
パ・ド・トロワ:
 オリガ・キフィアク、ユリヤ・モスカレンコ、ヘンナージィ・ペトロフスキー
花嫁候補:
 カテリーナ・カザチェンコ、ユリヤ・モスカレンコ、
 アンナ・ムロムツェワ、アナスタシア・シェフチェンコ
大きな白鳥:
 カテリーナ・カザチェンコ、ユリヤ・モスカレンコ、
 アンナ・ムロムツェワ、アナスタシア・シェフチェンコ
小さな白鳥:
 オクサーナ・シーラ、テチヤナ・ソコロワ
 エリザヴェータ・ゴギードゼ、カテリーナ・カルチェンコ
ヴェニスの踊り:コスチャンチン・ポジャルニツキー

指揮:オレクシィ・バクラン
管弦楽:ウクライナ国立歌劇場管弦楽団
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「危険な関係」

2014年01月11日 | 映画
1930年代の上海。
戦争前の華やかな世界。
女性実業家として名を売るモー・ジユは
自分を捨てた愛人が女学生ベイベイと婚約したことを知り
昔の愛人であり、現在も友人であるプレイボーイ、
シエ・イーファンに
ベイベイを落とすように依頼する。
「簡単すぎてゲームにならない」と断ると
ジユは別のゲームを提案する。
貞淑な未亡人ドゥ・フェンユーを落とす。
褒美は自分自身、というジユに了承するイーファン。
手練手管を用いフェンユーに迫るイーファン。
ベイベイの母は「イーファンに気をつけろ」と警告する。
それを知ったイーファンは、
ベイベイが恋する絵画教師ダイ・ウェンジョウを使い
彼女を落とす。


9割良かったのにオチがちょっと弱い。
ジユ→イーファンの伏線が弱いので
「これで終わりかい!」感満載!
もっと破滅的なラストを見たかったなあ。
残念。

セシリア・チャンはすごく良かった!
メルトゥイユ(=ジユ)が美人なのは良いことだ。
「怒りの未亡人軍団」の黒歴史が払拭できそう。
なにもかも手に入れてきたジユが
イーファンから送られたドレスに包まれて一人で泣く。
誰にも見せない、これからも見せない、
彼女の本当の気持ちなんだなあ。

チャン・ツィイーは予想通りの演技だけど、
やっぱりこういう役が合うわー。
頑なで、餃子を作る地に足が付いた生活をおくる未亡人の
心の揺れを上手く表現してました。
イーファンの奥底の優しさに気がついたんだよね。

チャン・ドンゴンは角度によってはオダジョー。
プレイボーイ振りに嫌みがなくすごく自然。
激情を抑えているとき、
でっかい白目部分が赤くなるのがたまらんです。
監督がインタビューでも言っているけど
泣き落としの後に笑うのが、すごくいい。
台詞の中国語は吹き替え無し。
すごいなー。

それぞれが自分を偽り、
自分自身の本当の気持ちを知ったとき
大事な物を失うのが、
見ていてとても辛いけど
実に見応えのある作品でした。
アジアの3人のスターによる演技バトルも見事でした。

1931年の上海はとてもゴージャスでした。
いい翻案だね。


「危険な関係」の映画版を見るのはこれで5本目。
今まで見たのは
 ・59年版(主演 ジェラール・フィリップ)
 ・88年版(主演 ジョン・マルコビッチ)
 ・「クルーエル・インテンションズ」(現代アメリカの若者に翻案)
 ・「スキャンダル」(主演:ペ・ヨンジュン)
起点になったのは宝塚の「仮面のロマネスク」。
柴田先生の上手いところは、
娘1にメルトゥイユを宛てたことですね。
私が見たのは上記の映画は、
概ねヴァルモンとトーゥルベル夫人の純愛がメインでした。
メルトゥイユを描き込んでいるから物語に深みが出たんだなあ。
今回の映画版もメルトゥイユを
「本当は良い人なんですよ」
なんて安っぽい言い訳なんかせずに
深く描き込んでいるので、
見応えがあったんだと思います。
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「滝廉太郎の友人と知人とその他諸々」

2014年01月10日 | 宝塚・劇団四季以外の舞台(落語含む)
作者不詳とされるいくつかの唱歌は
岡野貞一の作曲と推測されているが、その真実は?を探る内容。

若くして日本の音楽界の先陣として新しい時代を作ろうとしながらも
留学後すぐに結核となり夢を断念せざるを得なかった滝と、
一度は音楽を諦めた岡野。

二人の対立と友情。
国費留学の身でありながら
本国に無断で退学したことにより
曲の発表を禁じられた滝にした岡野の提案とは?

滝の件が史実通りか私にはわからないけど
21歳で帰国し23歳で亡くなるとは、
無念はいかばかりか。

最後に「ふるさと」が歌われたんだけど、
「志を果たしていつの日にか帰らん」は
立身出世を志すだけの詞ではなく、
遠い異郷で、血を吐く思いで踏みとどまったり、
(廉太郎は比喩的な意味では無く実際に喀血したし)
夢半ばで倒れそうになっている人の詞でもあり、
その壮絶な状況を思うと涙が出てきた。
こういう先達が今の時代の礎なんだなあ。
暑苦しい友情もコメディタッチで綴られ、
重たい雰囲気はなかったです。

たっちんの歌声は、それはそれは美しかったです。
兼オタとしてはミカサ役の石川さんとたっちんが並んでいるのが
アメージングで背筋がゾワゾワ。
原田さんも美声でした。

唱歌はとても美しいね。歌い継がれて欲しいね。
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「永遠の0」

2014年01月05日 | 映画
いろいろ微妙。
ひとりの人の過去を調べていく過程は上手く作っているし
(ひとつ判明して次へ、のバランスが良く反復のストレスがない)、
なぜ当時の若者は「特攻」という行為を受け入れたのか?
の、ひとつの答えも出ている。
人は生き続けなければならない、という理念も賛同できる。

自分の身内なら「卑怯な手段を使っても生き延びて」欲しいと思う。
ただ、同じ隊の凄腕パイロットが戦闘と同時に逃げたら腹は立つわ。
「特攻で若い命が・・・」と言うけれど、
彼が空戦から逃げたことで死んだ人もいるんじゃないかな。
「他人を死なせてでも自分は生き残る」ってほどは
ガツガツしているようには見えないんだよね。

まあ、人の気持ちは単純には割り切れないのはわかるけど、
現代の尺度で良い人・爽やかな人を作ったかんじはした。

あと上官の美人な未亡人に手を出す部下ってのがどうも・・・。
あの時代の女性が生きていくのには結婚するしかないにしてもさ。
奥さんも綺麗事な妄想で自分をごまかしたとしか思えない。
そうしないと生きていけない現実はわかるけど
美化しすぎな気がした。
もし未亡人がアラフォーの女朝青龍なら
見なかったことにするんだろうなあ。
井上真央ちゃんは敗戦直後のバラック住まいでもほっぺたまんまるでした。
仕方がないけどさ

爺ちゃんも最初から孫に言えば、ってそれじゃ映画にならないか。
隠さなくても堂々と誇りを持って語ればいいのに。

奥さんを守った人はあのドスを持った人だよね。

空戦の場面がすごく良かった。
日本の特撮やCGって、職人らしさを出すためか
わざわざ作り物っぽくすることが多いけど、
この作品はすごくリアルで、
本当に零戦を飛ばして撮影しているようだった。
アメリカの戦闘機が前半は零戦同様ペラペラだったのに
後半は鉄の塊になったのも良くわかった。

長いけど、ちょっと現代チックだけど、
若い人が見て、いろいろ考えるきっかけになるのは良いと思うよ。

現代の若者は戦争のことを知らない、
というのを描きたいのはわかるけど
TPOってものもあるよな。
初対面の人との会話は天気と健康からだよね。
合コンの場面は孫が悪いと思うよ。
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「武士の献立」

2014年01月05日 | 映画
おおむね予告で予想した通りの話。
テンポが緩く2倍速にしたくなった。

料理、食材、加賀の風景は美しかった。

ラストも「これしかないだろう」っオチだけど、良かったよ。
ちょっとウルっと来た。

もっと「剣の道から料理の道へ」の葛藤が多くて良いし、
過去の恋バナはいらんと思うけど、
万人向け映画として作るのなら、仕方がないか。

上戸彩の現代的すぎる演技は商家の出ということで納得するけど、
成海璃子の芝居が下手でびっくりした。
私は見てないんだけど、むかしのTVドラマでは天才子役と言われていたような。
少なくとも時代劇芝居は全然ダメだ。

あと「愛し合う」とか、
あまりにも世界観に合わない言葉使いが気になった。

それと、肝心の料理の膳だけど、
一膳ずつ出すものじゃないのかな?
一から七だったかな、たくさんの膳を次から次へ、
前の膳を下げずにずらーっと並べるのっておかしくない?
絵としてはその方が簡単に作れるのはわかるんだけど。
それともあの会は特殊で、
いわゆる「先付けからご飯まで」ずらーっと並べるものなのかしら?
それが加賀の伝統とか?

伊勢エビと治部煮が食べたくなりました。
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「麦子さんと」

2014年01月05日 | 映画
時間が合ったので見ることにしましたが、
なんかわからんが涙腺直撃で、まいった。

思いを素直に伝えられないのもわかるし、
伝えてもらいたいのもよくわかる。
器用な人なんてそうそういないよね。

ジャンル違いのオタクの深い溝がリアルだった。
あのポスターは・・・。

アニメイトで働く堀北真希が
意外にもしっくりきていた。
彼女は芝居が上手い方ではないと思うけど
自分に合う役を知っているんだな。
真のアニオタではなく、
青い鳥症候群の途中なのも
なんだか納得。

いや、しかし、サイン本を捨てられたら、
あんな怒りじゃおさまらないよなー。

兄役の松田龍平も良かった。
口ではババアとか言ってるけど
結局は「母」として見ちゃうんだよね。
強気のノータリンに見えたけど
きっと妻の尻に敷かれる夫になっちゃうんだろうな。
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