きんちゃんの観劇記(ネタバレだよ)

思いつくまま、適当に。

「永遠の0」

2014年01月05日 | 映画
いろいろ微妙。
ひとりの人の過去を調べていく過程は上手く作っているし
(ひとつ判明して次へ、のバランスが良く反復のストレスがない)、
なぜ当時の若者は「特攻」という行為を受け入れたのか?
の、ひとつの答えも出ている。
人は生き続けなければならない、という理念も賛同できる。

自分の身内なら「卑怯な手段を使っても生き延びて」欲しいと思う。
ただ、同じ隊の凄腕パイロットが戦闘と同時に逃げたら腹は立つわ。
「特攻で若い命が・・・」と言うけれど、
彼が空戦から逃げたことで死んだ人もいるんじゃないかな。
「他人を死なせてでも自分は生き残る」ってほどは
ガツガツしているようには見えないんだよね。

まあ、人の気持ちは単純には割り切れないのはわかるけど、
現代の尺度で良い人・爽やかな人を作ったかんじはした。

あと上官の美人な未亡人に手を出す部下ってのがどうも・・・。
あの時代の女性が生きていくのには結婚するしかないにしてもさ。
奥さんも綺麗事な妄想で自分をごまかしたとしか思えない。
そうしないと生きていけない現実はわかるけど
美化しすぎな気がした。
もし未亡人がアラフォーの女朝青龍なら
見なかったことにするんだろうなあ。
井上真央ちゃんは敗戦直後のバラック住まいでもほっぺたまんまるでした。
仕方がないけどさ

爺ちゃんも最初から孫に言えば、ってそれじゃ映画にならないか。
隠さなくても堂々と誇りを持って語ればいいのに。

奥さんを守った人はあのドスを持った人だよね。

空戦の場面がすごく良かった。
日本の特撮やCGって、職人らしさを出すためか
わざわざ作り物っぽくすることが多いけど、
この作品はすごくリアルで、
本当に零戦を飛ばして撮影しているようだった。
アメリカの戦闘機が前半は零戦同様ペラペラだったのに
後半は鉄の塊になったのも良くわかった。

長いけど、ちょっと現代チックだけど、
若い人が見て、いろいろ考えるきっかけになるのは良いと思うよ。

現代の若者は戦争のことを知らない、
というのを描きたいのはわかるけど
TPOってものもあるよな。
初対面の人との会話は天気と健康からだよね。
合コンの場面は孫が悪いと思うよ。
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