久々の四季版「オペラ座の怪人」です。前に見たのはこの日記を始める前だから、もう5年は見てないんだよね。前3回は日生劇場天井近くの席だったのでシャンデリアを見下ろしていました。今回は1階R席。舞台上場の一部が見えづらかったりしますが、シャンデリアが「上がっていく」のを「見上げる」ことができて大感動でした。
ファントムは高井さん。4回目にして、初めて村さんじゃない人を見ることができましたよ。村さんはビジュアルが・・・、と常々言われていたので、高井さんはどうだろう~、と期待していったら、その辺りはあまり村さんと変わりませんでした。タキシードが似合う体型じゃないね。まあ、仕方がないか。日本人男性だもん。歌声、芝居は素晴らしかったです!村さんは、体型のせいもあるのか、どうしても、「怪人」とういうよりは、一般常識人の雰囲気が出てしまいますが、高井さんファントムは、適度に壊れているのがイイと思います。「狂気」では無いんですよね。「狂気」だと、全然別な世界を作り上げている人、ってイメージ。そうではなくて、「同じ人間」でありながら、どこか違う部分があるっていうのが、私のファントムのイメージなんで、高井さんファントムはそれに合っているな、と。ラブ・ストーリーの部分も違和感なく。クリスティーヌへの想い、自分の醜さへの呪い、他者への攻撃性、すべてが違和感なく融合しています。最後「2人とも出て行け」は泣けたなあ。イイ人になったとか改心したとかじゃないのよね。本来持っていた「人間の心」を取り戻したんだよねえ。
高木さんは、声は出ていたと思う。ただ、ビジュアルが少々キツイ。田舎の女子高生みたい。真っ赤なほっぺにセーラー服とかが似合いそう系。「発声練習」もそれなりに。前半NHKの「歌のお姉さん」風でした。「PONR」で自分の身体の線をなぞるところは、あまりにもビジュアルと仕草があっていなくて、ちょっと笑ってしまった。が、その後の地下は良かった。「あなたが醜いのは、姿ではなく心」という場面。例えば映画では(あんな若い女優と比べてはイカンとは思うけど)、醜いからイヤ、という単純な感情だったけど、高木さんは、ちゃんと、それまでどんな怪しく外見が醜い男であっても音楽の師として尊敬していたけれども・・・という下地がちゃんとあった上での拒絶でした。良かったです。
佐野さんのラウル。外見は絶対貴族じゃないっす。でも、いいや。濃いし。熱いし。思っていたより歌も悪くなかったし(失礼)。地下での三重唱は圧巻でした。これをナマで聴けただけでも8400円の価値はあったな。
その他は・・・、カルロッタの存在感が薄すぎるな。本来タキちゃんのような存在感が必要なところなのに、あーちゃんレベルっていうのかな。誰が見てもプリマドンナ、ってカンジはなく、ただのイジワルな上級生レベル。すぐコーラス隊に紛れちゃいます。あとは特に・・・。こんなもんかな、と。
1階後方席で、上部は2階席で隠されているため、ちょっと舞台が狭く感じられました。バウ並み。マスカレードの場面が豪華で綺麗でした。映画は単調なビジュアル&振付だったので。それにしても、ダンサーが声楽をやるってアリなんか、っていつも思うよねえ。クリスティーヌにしてもメグにしても。バレエの場面って、普通は劇場所属のバレエ団が出るんだよね。パリ・オペでもボリショイでもキーロフでも。ニーナが突然ソプラノ歌手になるようなもんなんだよねえ。あ、あと、墓場の場面。ファントムから放たれる火玉が線香花火みたいでショボいよ。アレは止めた方がいいんじゃないかなあ。
追記
「ドン・ファン」での入れ替え、すっぽり黒マントになったんですね。
ドン・ファンの衣装だと、一発でバレバレなので良い変更ですね。
オペラ座の怪人:高井 治
クリスティーヌ:高木美果
ラウル:佐野正幸
カルロッタ:諸 英希
メグ・ジリー:松元美樹
マダム・ジリー:戸田愛子
ムッシュー・アンドレ:林 和男
ムッシュー・フィルマン:小林克人
ウバルド・ピアンジ:半場俊一郎
ムッシュー・レイエ:田代隆秀
ムッシュー・ルフエーブル:鈴木 周
ジョセフ・ブケー:岡 智
ファントムは高井さん。4回目にして、初めて村さんじゃない人を見ることができましたよ。村さんはビジュアルが・・・、と常々言われていたので、高井さんはどうだろう~、と期待していったら、その辺りはあまり村さんと変わりませんでした。タキシードが似合う体型じゃないね。まあ、仕方がないか。日本人男性だもん。歌声、芝居は素晴らしかったです!村さんは、体型のせいもあるのか、どうしても、「怪人」とういうよりは、一般常識人の雰囲気が出てしまいますが、高井さんファントムは、適度に壊れているのがイイと思います。「狂気」では無いんですよね。「狂気」だと、全然別な世界を作り上げている人、ってイメージ。そうではなくて、「同じ人間」でありながら、どこか違う部分があるっていうのが、私のファントムのイメージなんで、高井さんファントムはそれに合っているな、と。ラブ・ストーリーの部分も違和感なく。クリスティーヌへの想い、自分の醜さへの呪い、他者への攻撃性、すべてが違和感なく融合しています。最後「2人とも出て行け」は泣けたなあ。イイ人になったとか改心したとかじゃないのよね。本来持っていた「人間の心」を取り戻したんだよねえ。
高木さんは、声は出ていたと思う。ただ、ビジュアルが少々キツイ。田舎の女子高生みたい。真っ赤なほっぺにセーラー服とかが似合いそう系。「発声練習」もそれなりに。前半NHKの「歌のお姉さん」風でした。「PONR」で自分の身体の線をなぞるところは、あまりにもビジュアルと仕草があっていなくて、ちょっと笑ってしまった。が、その後の地下は良かった。「あなたが醜いのは、姿ではなく心」という場面。例えば映画では(あんな若い女優と比べてはイカンとは思うけど)、醜いからイヤ、という単純な感情だったけど、高木さんは、ちゃんと、それまでどんな怪しく外見が醜い男であっても音楽の師として尊敬していたけれども・・・という下地がちゃんとあった上での拒絶でした。良かったです。
佐野さんのラウル。外見は絶対貴族じゃないっす。でも、いいや。濃いし。熱いし。思っていたより歌も悪くなかったし(失礼)。地下での三重唱は圧巻でした。これをナマで聴けただけでも8400円の価値はあったな。
その他は・・・、カルロッタの存在感が薄すぎるな。本来タキちゃんのような存在感が必要なところなのに、あーちゃんレベルっていうのかな。誰が見てもプリマドンナ、ってカンジはなく、ただのイジワルな上級生レベル。すぐコーラス隊に紛れちゃいます。あとは特に・・・。こんなもんかな、と。
1階後方席で、上部は2階席で隠されているため、ちょっと舞台が狭く感じられました。バウ並み。マスカレードの場面が豪華で綺麗でした。映画は単調なビジュアル&振付だったので。それにしても、ダンサーが声楽をやるってアリなんか、っていつも思うよねえ。クリスティーヌにしてもメグにしても。バレエの場面って、普通は劇場所属のバレエ団が出るんだよね。パリ・オペでもボリショイでもキーロフでも。ニーナが突然ソプラノ歌手になるようなもんなんだよねえ。あ、あと、墓場の場面。ファントムから放たれる火玉が線香花火みたいでショボいよ。アレは止めた方がいいんじゃないかなあ。
追記
「ドン・ファン」での入れ替え、すっぽり黒マントになったんですね。
ドン・ファンの衣装だと、一発でバレバレなので良い変更ですね。
オペラ座の怪人:高井 治
クリスティーヌ:高木美果
ラウル:佐野正幸
カルロッタ:諸 英希
メグ・ジリー:松元美樹
マダム・ジリー:戸田愛子
ムッシュー・アンドレ:林 和男
ムッシュー・フィルマン:小林克人
ウバルド・ピアンジ:半場俊一郎
ムッシュー・レイエ:田代隆秀
ムッシュー・ルフエーブル:鈴木 周
ジョセフ・ブケー:岡 智