きんちゃんの観劇記(ネタバレだよ)

思いつくまま、適当に。

「オネーギン」パイジャ&アレマン/シュツットガルト・バレエ団

2024年11月04日 | バレエ・ダンス


1幕。
メインキャストは知らないダンサーばかりだけど、
さすがシュツットガルト、みな素晴らしい。

パイジャは異質感がある。
どことなくカレーを思い出す顔立ち。
アレマンは控えめな少女が恋を知り喜びに満ちる。
ヴェルデリッチはスター性があり輝いている。
エリクソンの素朴さ誠実さ。

メインキャストの踊りは完璧。
なにより女性陣の浮遊感が素晴らしい。
超難しいリフトが全く危なげなく滑らかで自然。
カンパニーの底力を見た。
男性群舞に、やや危なかしい人がいるな。

2幕。
オネーギンの独りカード遊びは、
「田舎者に混じるのもな」ぐらいなかんじで、
断固拒否というほどではない。
タチアーナの手紙を破くのも、
それぐらいハッキリ断るのが彼女のためだとも思える。

しかし、オリガへのちょっかいはやり過ぎだ。
ノリで、ぐらいだったんだろうけど。
やり過ぎ、というには、
ほんのちょっと境界線を越えたぐらい。
でも、レンスキーにはそうではなかった。
彼の境界線は違った。
レンスキーの申し出を受け入れるのが彼の誇りを守ることになる。
それはわかるけど。

決闘後に泣くオネーギンは幼い表情。
タチアーナは自分の強い意志が出た大人の表情。

オネーギンのカード遊びが気になっていて
いままで把握してなかったけど、
公爵様はわりと踊るのね。
今日の公爵様も長身で足長。
タチアーナ、こちらで正解だよ!

オネーギンぐらいだと田舎者が耐えられなくて、
公爵様ぐらいだと卑下しない。
そこなんだよ!

3幕。
いままで思ったことはなかったけど、
タチアーナが公爵に感じてるのは
安心とか家族愛なのでは。
「好き」という気持ちを持ったのは
オネーギンにだけではなかったのか。
ただ1回の恋だからこそ心から消えず、
懐かしい思い出にはなっていない。
傷はまだ痛い。

だから手紙が来て苦しんだのだろう。
パイジャのオネーギンは無駄に歳を重ねていた。
ルグリのような虚無もなく、
ただただ「若者ではない」だけで、
人生の終わりに近いわけでもない中途半端さで、
だからこそ、いい。
自分がなにもせず、時間だけが過ぎたことを自覚する。

なんだか、いままで見た中で、
一番リアルさを感じられた。
日程の都合で今日にしたけど大当たりだった。

名前に覚えがないと思っていたけど、
22年のガラの「オネーギン」ペアだった。
カンパニー押しか。
納得。

今回の来日公演、私は今日しか行かない(行けない)けれど
オサチェンコの病気による開幕直前の降板と
レイリーの開幕後の急病による降板で
バデネス&フォーゲル祭になったんだね。
6公演中4公演(2演目×2公演)の主役ペアが同じ。
珍しいので、ここにメモ。


【配役】
オネーギン:マルティ・パイジャ
レンスキー(オネーギンの友人):ヘンリック・エリクソン
ラーリナ夫人(未亡人):ソニア・サンティアゴ
タチヤーナ(ラーリナ夫人の娘):ロシオ・アレマン
オリガ(ラーリナ夫人の娘):ヴェロニカ・ヴェルテリッチ
彼女たちの乳母:マグダレナ・ジンギレフスカ
グレーミン公爵(ラーリナ家の友人):クリーメンス・フルーリッヒ
近所の人々、ラーリナ夫人の親戚たち、
サンクトペテルブルクのグレーミン公爵の客人たち:シュツットガルト・バレエ団

指揮:ヴォルフガング・ハインツ
演奏:東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団

協力:東京バレエ学校

◆上演時間◆
第1幕 14:00-14:45
休憩 20分
第2幕 15:05-15:30
休憩 20分
第3幕 15:50-16:15
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「ザ・カブキ」東京バレエ団(由良之助:宮川新大)

2024年10月14日 | バレエ・ダンス




宮川さんの新由良之助が良かった。
初役のとまどいから振付に魂が入っていくのが
役とリンクしていた。
冒頭は良い意味で現代の普通の若者だった。
そこから始まる物語。

柄本さんの師直はねちっこい。とても良い。
安村さんは威厳のある直義。

塩谷判官、一昨日の樋口さんは、
顔世も含めて周りが濃いめだったので
いっそう清々しさが際立っていた。
今日の南江さんは、貴公子の雰囲気。
金子さんの顔世と並ぶとお似合い。

金子さんの顔世は、力の無い女性で。
由良之助へはひたむきなお願い、って感じかな。

池本さんの伴内がすごく良かった。
これだけ抑制した動きでも状況が伝わる。
もちろん、コミカルな部分がある役回りだから
動いても良いと思うけど。
池本さんの伴内はいままでになく
目から鱗だった。

大塚さんの勘平には、
あなたは正しいから!と
言いたくなっちゃう。

秋山さんのおかるは美しく健気。
踊りがとても流麗。

新キャストの白塗りににふむふむ。
こういう顔になるんだ、とか。

できればもう少し、小さい会場で見たいかなあ。
ゆうぽうとのイメージが残りすぎなのかな。


上手く言えないんだけど、
柄本さんは冒頭から由良之助で、
だんだん自身の経験や積み重ねが滲み出る迫力で、
宮川さんは、ダンサーの宮川さんから由良之助になっていった。
中日は中間の秋元さんだったので見比べたかったけど、
雪組千秋楽だったからねえ。


【配役】
由良之助:宮川新大
直義:安村圭太
塩冶判官:南江祐生
顔世御前:金子仁美
力弥:小泉陽大
高師直:柄本 弾
伴内:池本祥真
勘平:大塚 卓
おかる:秋山 瑛
現代の勘平:山仁 尚
現代のおかる:工 桃子
石堂:宮村啓斗
薬師寺:本岡直也
定九郎:岡﨑 司
遊女:中川美雪
与市兵衛:山田眞央
おかや:伝田陽美
お才:平木菜子
ヴァリエーション1:加古貴也
ヴァリエーション2:井福俊太郎

振付:モーリス・ベジャール
音楽:黛 敏郎


 ~上演時間~
第1幕 13:00 - 14:10
休憩    20分
第2幕 14:30 - 15:15
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「ザ・カブキ」東京バレエ団(由良之助:柄本弾)

2024年10月12日 | バレエ・ダンス









上演は6年ぶりで、初めて出演するダンサーも多いと思うけど、
気迫ある舞台だった。
踊り続けている柄本さん、水香ちゃんはベジャールの動きがとても自然。
柄本さんは以前よりリーダーシップがマシマシだった。
踊りもキレがある。

水香ちゃんの顔世が由良之助に敵討ちを迫るところ、
「まだか!」という怒りに近いかな。
ここはダンサーによって嘆きだったり、執念だったり、違うよね。
新キャストはどうなるかな。

赤フンから討ち入り、切腹までの盛り上がりは何度も見ても良い。

定九郎は鳥海さん。
飯田さんとは違うタイプで動きが軽やか。新鮮。
安村さんの師直は期待どおり濃い!
イイ!
塩治判官は樋口さんで清廉な雰囲気。
中嶋さん、やはり背が高い。
三雲さん、美しい。

取り急ぎ。


【配役】
由良之助:柄本 弾
直義:中嶋智哉
塩冶判官:樋口祐輝
顔世御前:上野水香
力弥:山下湧吾
高師直:安村圭太
伴内:岡崎隼也
勘平:池本祥真
おかる:沖香菜子
現代の勘平:後藤健太朗
現代のおかる:中沢恵理子
石堂:星野司佐
薬師寺:岡﨑 司
定九郎:鳥海 創
遊女:三雲友里加
与市兵衛:山田眞央
おかや:伝田陽美
お才:政本絵美
ヴァリエーション1:山下湧吾
ヴァリエーション2:生方隆之介

振付:モーリス・ベジャール
音楽:黛 敏郎


 ~上演時間~
第1幕 14:00 - 15:10
休憩    20分
第2幕 15:30 - 16:15
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モーリス・ベジャール・バレエ団2024年日本公演 Bプロ

2024年09月28日 | バレエ・ダンス




「だから踊ろう... !」
振付:ジル・ロマン
音楽:ジョン・ゾーン、シティパーカッション、ボブ・ディラン

ソロ:
ジャスミン・カマロタ
第1アンサンブル:
ソレーヌ・ビュレル、ジャスミン・カマロタ、イ・ミンギョン、キアラ・ポスカ、ユール・ドイチュマン、アントワーヌ・ル・モアル、ヴィト・パンシーニ、大貫真幹、岸本秀雄、クウィンテン・ギリアムズ
バ・ド・カトル:
エリザベット・ロス、ヴァレリア・フランク、ドリアン・ブラウン、イエロニマス・クリヴィツカス
パ・ド・ドゥ:
イ・ミンギョン、大貫真幹
パ・ド・カトル:
ソレーヌ・ビュレル、カテリナ・ケビキナ、ドリアン・ブラウン、オスカー・フレイム
パ・ド・ドゥ:
ジャスミン・カマロタ、アントワーヌ・ル・モアル
パ・ド・シス:
ビアンカ・ストイケチウ、クララ・ボワテ、キアラ・ポスカ、岸本秀雄、アンジェロ・ペルフィド、アレッサンドロ・カヴァッロ
ファイナル:
カンパニー全員

全員出演かな。
「踊る女Sから始まる」と、つい思ってしまう。

ジル作品は以前も思ったけど、
ショーダンス寄りのテイストがあり、
また、最初のカトルなどはベジャールっぽい!と思う部分があり、
私にはほどよいMIXでなかなか楽しかった。


「2人のためのアダージオ」
(「マルロー、あるいは神々の変貌」より抜粋)
振付:モーリス・ベジャール
音楽:ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン

エリザベット・ロス、ジュリアン・ファヴロー

銃殺される男と死の踊り。
シチュエーションは違っても同じような役割で「若者と死」があるけど、
それがベジャールが作るとこうなのか、と。
死の造形といい、やっぱり凄いし好きだわ。

踊るファヴローを見るのはこれが最後かなあ。


「コンセルト・アン・レ」
振付:モーリス・ベジャール
音楽:イーゴリ・ストラヴィンスキー

カップル:
ソレーヌ・ビュレル、オスカー・シャコン
2人の青年:
ドリアン・ブラウン、エドアルド・ボリアーニ
6人の娘:
クララ・ボワテ、イ・ミンギョン、キアラ・ポスカ、ビアンカ・ストイケチウ、フロリアーヌ・ビジョン、ゴハール・ムコルトチヤン
4人の娘:
ヴァレリア・フランク、キャサリーン・ティエルヘルム、大橋真理、ユール・ドイチュマン

私の中ではフォーメーションを見せるという点ではバランシン系の分類なんだけど、
丸みのあるポーズなどの言語と、古典の技術と合わさり、
唯一無二の世界で、決して亜流にはならないのが素晴らしい。

白い衣装ではなくレモンイエローだった。
こういう配色も独特。


「ボレロ」

振付:モーリス・ベジャール
音楽:モーリス・ラヴェル

メロディ:エリザベット・ロス
リズム:
アンジェロ・ペルフィド、オスカー・フレイム、イエロニマス・クリヴィツカス、エドアルド・ボリアーニシプリアン・ブヴィエ、ドノヴァーヌ・ヴィクトワール、クウィンテン・ギリアムズ、岸本秀雄、ダニエル・アグアド・ラムサイ、ヴィト・パンシーニ、武岡昂之介、アントワーヌ・ル・モアル、ドリアン・ブラウン、大貫真幹、アンドレア・ルツィ、ジョルト・コヴァッチ、リアム・モリス、アレッサンドロ・カヴァッロ

メロディエリザベット・ロス。
圧倒的ななにかでもなく、物語でもなく、
狂信でも呪術でもない。
でも音楽そのものでも振付をシンプルに伝えるでもない。
なのになぜだか引き込まれる。
ムーブメントは静かで柔らかい。
なんというか、動く御神体、みたいに思った。
なぜだか涙が溢れた。

神、ではなく、
神の魂が入ったなにかが動いているかんじかな。
上手く言えない。
ベジャールの「ボレロ」でイメージするもののどれにも当てはまらない。
冷めているのとは違う。
なんと言い表せばいいのか。

今回も3作品踊っていて、
体力もだけど、切り替えがすごい。


◆上演時間◆
第1部 18:00-19:00
休憩     20分
第2部 19:20-20:05
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東京バレエ団 60周年祝祭ガラ「ダイヤモンド・セレブレーション」

2024年09月01日 | バレエ・ダンス



東京バレエ団 60周年祝祭ガラ「ダイヤモンド・セレブレーション」 

「エチュード」
振付:ハラルド・ランダ―
音楽:カール・チェルニー/編曲:クヌドーゲ・リーサゲル
エトワール:秋山 瑛、宮川新大、池本祥真
白の舞踊手:中川美雪、長谷川琴音


以前見た時はお祭りモードでハイテンションだったような。
今日はそういうテンションは無い、
しかしそれゆえ、とても端正。
細かいところも緻密に詰めている。

秋山さんは美しく風格がある。
ギラギラと圧倒するのではなく、
柔らかな笑顔で場を支配。
ハイテクニックも自然な動き。
これ見よがしが似合う人もいるけれど、
秋山さんの個性で真ん中にいる、それがいい。

宮川さん池本さんが同格で並ぶのも贅沢だな。

パリオペではレパートリーから外れると発表されたときは
歓声が上がったとか。
それだけ体力的に厳しいらしく、
確かに以前東バで見たときは力の限りを尽くし、
みたいな雰囲気の場面もあった。
今日はそれもなく、
ラストに向けてジワジワと確実に盛り上がっていた。
楽しかった!!

カテコでしみじみ見たら、
ソリスト大投入だった。
これだけの駒があるから!
成り立つ!


自分の記録を見直したら、45周年のときも「エチュード」は一番最初で、
マラーホフガラのときは中盤。
最後に上演する方が少ない?
サラファーノフはもっと回っていた気がする。
なんとなく。


「ドリーム・タイム」
振付:イリ・キリアン
音楽:武満徹
沖香菜子、金子仁美、三雲友里加、宮川新大、岡崎隼也


明確にどこがとか言葉にできないんだけど、
とても好きな作品。
動きの美しさとか。
キリアンの動き、好き。

女性の衣装が微妙に色違い。
忘れがちだからメモ。
さきほど大活躍の宮川さんがIN。
雰囲気はガラッと変わっている。


「バクチIII」
振付:モーリス・ベジャール
音楽:インドの伝統音楽
シャクティ:伝田陽美
シヴァ:柄本 弾


クリーク&ルジが基本な私には、
伝田さんは官能も神々しさも全く足りないんだけど、
伝田さんの個性を活かすならこの作品だよなあ、とも思う。
「私の見たい伝田さん」を堪能する。
弾くんは仁王像みたいでインドの神ではないけど神々しかった。
いままで見た中で一番良かった。


「スプリング・アンド・フォール」よりパ・ド・ドゥ*
振付:ジョン・ノイマイヤー
音楽:アントニン・ドヴォルザーク
沖香菜子-秋元康臣


抜粋なのでダンサーは2人のみ。
甘やかなパ・ド・ドゥ。
こちらも、何度見ても面白い。


キリアン、ベジャール、ノイマイヤーを並べられる東バ。
レパートリー豊富。


「ボレロ」
振付:モーリス・ベジャール
音楽:モーリス・ラヴェル
上野水香
樋口祐輝、岡崎隼也、
生方隆之介、鳥海 創


生オケ「ボレロ」、
水香ちゃん中心の物語は特になく、
純粋に音の具現化。
音数が増えるとダンサーも増える。
水香ちゃんが音を操っているようで、
オケから音楽を引き出しているように見えた。


カテコは本日のダンサー、
およびユカリューシャはじめスタッフ。


指揮:イーゴリ・ドロノフ
演奏:東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団
協力:東京バレエ団OB


 ~上演時間~
「エチュード」
14:00-14:50
〈休憩 20分〉
ドリームタイム、バクチIII、スプリング・アンド・フォール
〈休憩 15分〉
ボレロ
16:10-16:30

会場内には海外公演ポスターがたくさん。















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子どものためのバレエ「ねむれる森の美女」金子&池本/東京バレエ団

2024年08月24日 | バレエ・ダンス


プリンシパルひとり入るだけで舞台のグレードが格段に上がる。
プリンシパルは踊りの技術が高い、で終わらず、
観客の集中力を引き出せるんだな。
金子さんは2幕より4幕が輝いていた。
池本さんがサポートすることでこうも違うとは。
踊りも、目を持っていかれる。
次元が違う。
それが、これ見よがしでは全くない。
オーロラ役より前に出ることはない。こ
れを自然にできるのがプリンシパルなんだな。

もちろん、子ねむりは若手の場数踏みの実践だから、
プリンシパル以外が出るのも正しい。
まして最近本公演が作られたのだから、
こういうときこそ若手を使って欲しい。
そしてプリンシパルとは、を間近で学ぶのも正しい。

そんなわけで、金子さんも
池本さんと君で踊るところは晴らしかった。

カタラビュットは岡崎さん。
手慣れた語りと動き。

舞台転換がスムーズ。
昔はパノラマの幕が引っかかったりしてたよね。
衣装もだいぶコンセプトがはっきりしたよね。
王子の国カラーを出すとか、
妖精ちゃんは単純に色違いとか。

そうそう、カラボスが来たときに
オーロラを守る妖精ちゃん達がけなげ。
リラが来たらホッとした笑顔で。


久しぶりのマチソワで疲れたけど、
いろいろ見れて面白かった。


【配役】
オーロラ姫:金子仁美
デジレ王子:池本祥真

リラの精:榊優美枝
カラボス:政本絵美
カタラビュット(式典長):岡崎隼也
王さま:中嶋智哉
王妃さま:大坪優花

【 プロローグ・第1幕】
優しさの精:瓜生遥花
やんちゃの精:池戸詩織
気前よさの精:本村明日香
のんきの精:前川琴音
度胸の精:長岡佑奈

4人の王子:岡﨑 司、後藤健太朗、本岡直也、陶山 湘
オーロラの友人:富田紗永、鈴木香厘、米澤一葉、居川愛梨

【 第2幕】
フロリナ王女と青い鳥:長岡佑奈-加古貴也
白い猫と長靴をはいた猫:本岡明日香-海田一成
赤ずきんとおおかみ:前川琴音-山田眞央
シンデレラとフォーチュン王子:富田紗永-本岡直也
白雪姫:米澤一葉

協力:東京バレエ学校

原振付:マリウス・プティパ
改訂振付:飯田宗孝 他
演出:立川好治
音楽:ピョートル・チャイコフスキー
装置・衣裳:永井郁子

 ~上演時間~
第1幕 15:00 - 15:50
休憩    15分
第2幕 16:05 - 16:50
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子どものためのバレエ「ねむれる森の美女」足立&南江/東京バレエ団

2024年08月24日 | バレエ・ダンス


足立さんは可愛らしくピンクのチュチュが良く似合う。
ただ華や求心力に欠ける。
「かぐや姫」で全幕主演の経験があっても、
オーロラは別なんだな。
ローズアダージオも揺るぎないんだけど、
それによって表すものはない、みたいな。

大塚さんの代役の南江さんは落ち着いた踊り。
腕が少し長めなのかな。それもあり立ち姿は優美。
手足も綺麗に伸び、育ちの良さそうな雰囲気で、
御伽噺の王子様らしい。
ペース配分もバッチリだった。
気負いすぎるとこの尺でも
終盤明らかに体力消耗過ぎな時があるよね。
ファーストアーティストなんだね。
私の観劇録の発出は2018年白鳥のスペインだ。

榊さんのリラはキラキラ!
白鳥主演を経て、物語を引っ張る力がついた。

加藤さんカラボスは背を向けているだけで怖い。
もう少しインパクトがあっていいかな。

カタラビュットの山田さんは、
うーん、台詞まわし自体は良いけど、
もうちょい客席を巻き込めれれば。

妖精ちゃん達をはじめ、ソリストがフレッシュ。
本公演がきちんとあるからこその子ねむりよね。

リラも午前は代役だったのね。
ボールが客席に入るアクシデントあり。

【主な配役】
オーロラ姫:足立真里亜
デジレ王子:南江祐生

リラの精:榊優美枝
カラボス:加藤くるみ
カタラビュット(式典長):山田眞央
王さま:山下諒太朗
王妃さま:居川愛梨

【 プロローグ・第1幕】
優しさの精:相澤 圭
やんちゃの精:鈴木香厘
気前よさの精:栗芝みなみ
のんきの精:岸本 花
度胸の精:佐藤瑞来

4人の王子:鳥海 創、後藤健太朗、中嶋智哉、星野司佐
オーロラの友人:長岡佑奈、瓜生遥花、米澤一葉、五十嵐玲奈

【 第2幕】
フロリナ王女と青い鳥:池戸詩織-山下湧吾
白い猫と長靴をはいた猫:瓜生遥花-後藤健太朗
赤ずきんとおおかみ:相澤 圭-芹澤 創
シンデレラとフォーチュン王子:富田翔子-中嶋智哉
白雪姫:大坪優花

協力:東京バレエ学校

原振付:マリウス・プティパ
改訂振付:飯田宗孝 他
演出:立川好治
音楽:ピョートル・チャイコフスキー
装置・衣裳:永井郁子

 ~上演時間~
第1幕 11:30 - 12:20
休憩    15分
第2幕 12:35 - 13:20
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第17回 〈世界バレエフェスティバル〉ガラ

2024年08月12日 | バレエ・ダンス


― 第1部 ―
「眠れる森の美女」より第3幕のグラン・パ・ド・ドゥ
振付:マリウス・プティパ
音楽:ピョートル・チャイコフスキー
マリアネラ・ヌニュス(英国ロイヤル・バレエ団)
ワディム・ムンタギロフ(英国ロイヤル・バレエ団)

美!
キラキラ!
端正で王道古典。
ヌニェスがすごいことをしているんだけど、
ふわっと音楽に綺麗に乗っていて、
逸脱を全く感じない。
すごい。


「コンセルト・アン・レ」
振付:モーリス・ベジャール
音楽:イーゴリ・ストラヴィンスキー
大橋真理(モーリス・ベジャール・バレエ団)
アレッサンドロ・カヴァッロ(モーリス・ベジャール・バレエ団)

ベジャールらしい動きがたくさん。
好き。


「ロミオとジュリエット」より第1幕のパ・ド・ドゥ
振付:ケネス・マクミラン
音楽:セルゲイ・プロコフィエフ
ヤスミン・ナグディ(英国ロイヤル・バレエ団)
リース・クラーク(英国ロイヤル・バレエ団)

Bプロ組が初恋の初々しさなら、
こちらは恋の情熱。
同じ振付でも違うのが面白い。


「アダージェット」
振付:ジョン・ノイマイヤー
音楽:グスタフ・マーラー
シルヴィア・アッツォーニ(ハンブルク・バレエ団)
アレクサンドル・リアブコ(ハンブルク・バレエ団)

ノイマイヤーだけど、ABプロと似たようなテイスト。
他になにか。
でも3作品の中では一番ドラマがありエモーショナル。


「シルヴィア」
振付:リセット・ダルソンヴァル
音楽:レオ・ドリーブ
オニール八菜(パリ・オペラ座バレエ団)
ジェルマン・ルーヴェ(パリ・オペラ座バレエ団)

神話版の方。
オニールがバランスを崩しかけ会場中が動揺。
しかしオニールは落ち着いて続ける。
さすが。
派手な作品ではないけど、香気が漂う。
パリオペらしい。


― 第2部 ―
「スプリング・アンド・フォール」より
振付:ジョン・ノイマイヤー
音楽:アントニン・ドヴォルザーク
菅井円加(ハンブルク・バレエ団)
アサクサンドル・トルーシュ(ハンブルク・バレエ団)

本場のスプリングフォール!
トルーシュの粘りのある動きが良い。
菅井さんはキリッとした大人の女性。
東バだと少女なことが多いよね。


「ブレルとバルバラ」
振付:モーリス・ベジャール
音楽:ジャック・ブレル、バルバラ
ジル・ロマン
小林十市(モーリス・ベジャール・バレエ団)

正統なベジャール。
ベジャールの息遣いを感じる。


「ジゼル」
振付:ジャン・コラーリ、ジュール・ペロー
音楽:アドルフ・アダン
ドロテ・ジルベール(パリ・オペラ座バレエ団)
ユーゴ・マルシャン(パリ・オペラ座バレエ団)

こういうジゼルが見たかったの!
理想にドンピシャ!
ガラなのに、とても幽幻。
人外。
ひゃー!


「悪夢」
振付:マルコ・ゲッケ
音楽:キース・ジャレット、レディー・ガガ
マッケンジー・ブラウン(シュツットガルト・バレエ団)
ガブリエル・フィゲレド(シュツットガルト・バレエ団)

ゲッゲの振付はいつも震えて、
もう新しさはあまり感じられないけど、
ダンサーの身体を使うのは上手いなあ、
と、やっぱり思う。


「ル・パルク」
振付:アンジュラン・プレルジョカージュ
音楽:ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト
ディアナ・ヴィシニョーワ(マリインスキー・バレエ)
マルセロ・ゴメス(ドレスデン・バレエ)

ヴィシの脚の入れ墨はなかったかな。

全幕だとAプロ組が正解なんだけど、
ヴィシだと肉欲から逃れられない「業」のようなものを感じる。
先入観なんだろうけど。
男を決して離さない女。


「海賊
振付:マリウス・プティパ
音楽:リッカルド・ドリゴ
永久メイ(マリインスキー・バレエ)
キム・キミン(マリインスキー・バレエ)

キムの技術と華とスター性に、
永久さんが少し足りてない印象。
キムは、さすが!の一言。
細かいデザインは違うと思うけど、
永久さんのチュチュはアルティナイと同じ。
キーロフだ。


― 第3部 ―
「カジミールの色」
振付:マウロ・ビゴンゼッティ
音楽:ドミトリー・ショスタコーヴィチ
エリサ・バデネス(シュツットガルト・バレエ団)
フリーデマン・フォーゲル(シュツットガルト・バレエ団)

こういう衣装でこういう身体能力を見せる作品は
私の中でまとめて一つのカテゴリー。
僅差がわかればもっと楽しめるんだろうな。
ヴィシ&ヴァロージャなど何組かで見てるけど、
へぇー、以外の感想が湧きにくい作品。
2人の踊りは良かった。


「レ・ブルジョワ」
振付:ベン・ファン・コーウェンベルグ
音楽:ジャック・ブレル
ダニール・シムキン

シムキンのソロで彼の良さを活かすなら、
それこそ「ゴパック」とかもあるだろうけど、
シムキン父の得意演目らしいので、
ここで踊るのは仕方がないか。
踊り自体は素晴らしいんだけど、
ビジュアルが高校生なんだよなあ。


「シンデレラ」
振付:フレデリック・アシュトン
音楽:セルゲイ・プロコフィエフ
サラ・ラム(英国ロイヤル・バレエ団)
ウィリアム・ブレイスウェル(英国ロイヤル・バレエ団)

英国ロイヤル組でアシュトン!
正解!
足捌きを含めた独特の動きが流麗。
ハッピーエンドのキラキラ感。
うっとり。


「作品100~モーリスのために」
振付:ジョン・ノイマイヤー
音楽:サイモン&ガーファンクル
ロベルト・ボッレ(ミラノ・スカラ座バレエ団)
アレクサンドル・リアブコ(ハンブルク・バレエ団)

「先輩と僕」的な作品。
慕う後輩、可愛い。


「ドン・キホーテ」
振付:マリウス・プティパ
音楽:レオン・ミンクス
マリーヤ・アレクサンドロワ(ボリショイ・バレエ)
ヴラディスラフ・ラントラートフ(ボリショイ・バレエ)

いまの年齢のマーシャに32回転?
やはり無いよね。
しかし!
32回転の音楽開始からずっとピケターンで、
ラントラートフのコーダの回転中も含め
舞台を1周半ぐらい回ってた。
さすがガラのトリなのだ。
ラントラートフもくっきりしたジャンプなど、
やり過ぎず盛り上げる。

カテコで2人がオケを讃える。
なぜならオケがこのあと中途半端に去るから。

指揮: ワレリー・オブジャニコフ、ロベルタス・セルヴェニカス
演奏: 東京フィルハーモニー交響楽団
ピアノ:菊池洋子(「ル・パルク」、「カジミールの色」)


◆上演時間◆
第1部 14:00~15:10
休憩     20分
第2部 15:30~16:40
休憩     20分
第3部 17:00~17:45



いつものようにフィナーレの演奏が途中で止まり、
オケ退場。
NBSの方が準備ができるまで場つなぎ。
ファニーガラは第2回に男性ダンサーが「パ・ド・カトル」を
踊ったのが始まり。
そのときは「バレエに対する冒涜」との声もあったとか。
それがいまでも続いている。
バレフェスの伝統。
のような話から。開幕。



― 第4部 ―
「ラ・バヤデール」特別版
総演出:マルセロ・ゴメス
監修:オルガ・エヴレイノフ

ニキヤ(神殿の舞姫):マルセロ・ゴメス、キム・キミン
ソロル(戦士):ロベルト・ボッレ
ガムザッティ(ラジャの娘):ダニール・シムキン
マグダヴェーヤ(苦行僧の長):シルヴィア・アッツォーニ
ハイ・ブラーミン(大僧正):マリーヤ・アレクサンドロワ
ラジャ(国王):ヤスミン・ナグディ
アヤ(ガムザッティの召使):ドロテ・ジルベール

「影の王国」
ヴァリエーション:ガブリエル・フィゲレド
ブロンズ像:マッケンジー・ブラウン、エリサ・バデネス

(ここまで公式発表)

(以下は推測、間違っていたらごめんなさい)
虎担ぎ:ワレリー・オブジャニコフ、ロベルタス・セルヴェニカス
虎娘(ほぼラムちゃん):永久メイ、オニール八菜
ジャンペ:
 ユーゴ・マルシャン
 フリーデマン・フォーゲル(バクチメイク)
 アレクサンドル・リアブコ
 ジェルマン・ルーヴェ(オレンジのカツラ??)
 ウィリアム・ブレイスウェル
影の王国 群舞:
 マリアネラ・ヌニュス、ワディム・ムンタギロフ
 アレッサンドロ・カヴァッロ、リース・クラーク、
 サラ・ラム、ヴラディスラフ・ラントラートフ
交通整理:アサクサンドル・トルーシュ
司会:小林十市

「ボレロ」
メロディ(分担):
 ロベルト・ボッレ
 フリーデマン・フォーゲル
 ディアナ・ヴィシニョーワ
 ドロテ・ジルベール
 ユーゴ・マルシャン
 ジェルマン・ルーヴェ
 大橋真里
リズム:アレッサンドロ・カヴァッロ、小林十市
タイムキーパー:ジル・ロマン


お待ちかねのファニーガラ。
主筋はバヤデール。
総演出ゴメス、監修オルガ先生。
なんと!
衣装の一部はスカラ座レンタル版。
許可したスカラ座、太っ腹!
ありがとうございます!

虎を持つのはマエストロ2人。
苦行僧、虎娘(ほぼラムちゃん)、大僧正などが出て、
ゴメスとボッレの踊り。

ジャンペは男性陣。

ガムザvsのニキヤはキム。
肖像画のソロルはボッレ。
スマホを持つ侍女のドロテが写メしたり。

幻影の坂。
なんと、オルガ先生の指導!
交通整理はをしていた男性はトルーシュらしい。
シャンペ組や、役付きでは無いダンサー達によるパンシェ。
バリエーションは2番目のだっけか。
フィゲレドの素晴らしいポアント。

幕が一度閉まる。
次の場面はボレロ!
ジルを含めベジャールのボレロを数人が交代で踊る。
みんな「ボレロ」を踊るのを許可されているダンサー。
ジルが権利も持っているらしいので(不確かですみません)
正式認可のコーナーです。
赤い台は1人乗るのが限界の、ほぼちゃぶ台。
こんなにいろんな人のボレロが見られるとは!
特にドロテとヴィシ!
ありがとうBBL!

そしてまた場面は変わり。
ブロンズアイドル選手権。
アメリカ代表マッケンジー(タップダンス)、
スペイン代表バデネス(闘牛)、
日本代表菅井さん(男性並みのジャンプ)。
司会は十市くん。
流石の口跡。台詞が明瞭。
金メダルは菅井さんでした。

で、終わりだったかな?

カテコはファニーのままの人と演目衣装の人と。
恒例の手ぬぐい撒き。
ドロテとヴィシのお子様も登場。

カテコは短め。
終演アナウンスはだいたい18時半。


眠れる森の美女、中国語は「睡美人」なのね。
まあ「Sleeping Beauty」だからほぼ直訳か。
日本語の方が凝っているのか。

韓国からも来ている人が多いのかな、よくぞ外国まで、
と思ったけど、サンクトペテルブルクよりは近いよね。
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第17回 〈世界バレエフェスティバル〉Bプログラム

2024年08月09日 | バレエ・ダンス


― 第1部 ―
「ライモンダ」
振付:マリウス・プティパ
音楽:アレクサンドル・グラズノフ
マリーヤ・アレクサンドロワ(ボリショイ・バレエ)
ヴラディスラフ・ラントラートフ(ボリショイ・バレエ)

さすが!の一言。
お家芸をきっちり決める。
通常なら第4部でカテコ2回のこれを
最初にとは、なんたる贅沢。
これぞバレフェス。


「アミ」
振付:マルセロ・ゴメス
音楽:フレデリック・ショパン
マルセロ・ゴメス(ドレスデン・バレエ)
アレクサンドル・リアブコ(ハンブルク・バレエ団)

バレフェスならではのコンビだけど、
振付自体はなんというか、
ゴメスの得意な動きを組み合わせなだけなような。


「ア・ダイアローグ」
振付:ロマン・ノヴィツキー
音楽:ニーナ・シモン
マッケンジー・ブラウン(シュツットガルト・バレエ団)
ガブリエル・フィゲレド(シュツットガルト・バレエ団)

シナーマンの曲だ!
轟さんの歌声が脳裏に!
動きも面白かった。


「ジュエルズ」より"ダイヤモンド"
振付:ジョージ・バランシン
音楽:ピョートル・チャイコフスキー
永久メイ(マリインスキー・バレエ)
キム・キミン(マリインスキー・バレエ)

これには若いんじゃ、という思い込みを
払拭する永久さんの風格。
素晴らしい。
キムのサポートも優雅。
ダイヤモンドの煌めきペアでした。


「バクチⅢ」
振付:モーリス・ベジャール
音楽:インドの伝統音楽
大橋真理(モーリス・ベジャール・バレエ団)
アレッサンドロ・カヴァッロ(モーリス・ベジャール・バレエ団)
東京バレエ団

寺院のレリーフから抜け出てきたよう。
東バも含め神々しかった。


「海賊」
振付:マリウス・プティパ
音楽:リッカルド・ドリゴ
マリアネラ・ヌニュス(英国ロイヤル・バレエ団)
ワディム・ムンタギロフ(英国ロイヤル・バレエ団)

ドンキより動きが良く息も合っている。
ヌニェスのヴァリはあんまり聞かない曲。


― 第2部 ―
「ソナチネ」
振付:ジョージ・バランシン
音楽:モーリス・ラヴェル
オニール八菜(パリ・オペラ座バレエ団)
ジェルマン・ルーヴェ(パリ・オペラ座バレエ団)

音に合わせて踊る、のではなく、
音そのものを視覚化するような踊り。
これぞバランシン。
眠くならないのはピアニストの演奏が良いから?


「ロミオとジュリエット」より第1幕のパ・ド・ドゥ
振付:ケネス・マクミラン
音楽:セルゲイ・プロコフィエフ
サラ・ラム(英国ロイヤル・バレエ団)
ウィリアム・ブレイスウェル(英国ロイヤル・バレエ団)

英国ロイヤル組のマクミラン。
拝む。
恋に落ちたばかりの初々しさ。
簡易なバルコニーは上手側。
そうでなくては。


「マーラー交響曲第3番」
振付:ジョン・ノイマイヤー
音楽:グスタフ・マーラー
菅井円加(ハンブルク・バレエ団)
アサクサンドル・トルーシュ(ハンブルク・バレエ団)

菅井さん、Aプロとほぼ同じ衣装。
Aプロより短いけど、
もっと違うテイストの方が。


「マノン」より第1幕の寝室のパ・ド・ドゥ
振付:ケネス・マクミラン
音楽:ジュール・マスネ
ヤスミン・ナグディ(英国ロイヤル・バレエ団)
リース・クラーク(英国ロイヤル・バレエ団)

ナグディがコケティッシュ。
ふたりともほどほど官能的で良い。


「ニーベルングの指環」
振付:モーリス・ベジャール
音楽:リヒャルト・ワーグナー
ディアナ・ヴィシニョーワ(マリインスキー・バレエ)
ジル・ロマン

まさかまた見られるとは。
神話だ。


― 第3部 ―
「ル・パルク」
振付:アンジュラン・プレルジョカージュ
音楽:ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト
アレッサンドラ・フェリ
ロベルト・ボッレ

本人達はそういう意図ではないかもだけど、
還暦越えの女性が肉欲に忠実になってもいいし、
若くない男性が彼女を求めても良い。
正統ではないが不正解ではない。
納得。

フェリの表現力は衰えず。
リフトも綺麗に反っている。


「うたかたの恋」より第2幕のパ・ド・ドゥ
振付:ケネス・マクミラン
音楽:フランツ・リスト
編曲:ジョン・ランチベリー
エリサ・バデネス(シュツットガルト・バレエ団)
フリーデマン・フォーゲル(シュツットガルト・バレエ団)

ルドルフの部屋を訪ねるマリー。
狂騒的な2人に宿る死の影。
フォーゲルくん、髭が似合う。


「欲望」
振付:ジョン・ノイマイヤー
音楽:アレクサンドル・スクリャービン
シルヴィア・アッツォーニ(ハンブルク・バレエ団)
アレクサンドル・リアブコ(ハンブルク・バレエ団)

アッツォーニもかなり衣装被りだし
演目も被り気味。
悪くはないけど、
Aプロとは違うテイストが見たかったな。


「オネーギン」より第3幕のパ・ド・ドゥ
振付:ジョン・クランコ
音楽:ピョートル・チャイコフスキー
編曲:クルト=ハインツ・シュトルツェ
ドロテ・ジルベール(パリ・オペラ座バレエ団)
ユーゴ・マルシャン(パリ・オペラ座バレエ団)

実にドラマティック。
全幕のラストに入り込む。
クランコの物語を踊りに落とし込む上手さも改めて感服。
ドロテが素晴らしい。
マルシャンはあまり髭が似合わない。


「ドン・キホーテ」
振付:マリウス・プティパ
音楽:レオン・ミンクス
菅井円加(ハンブルク・バレエ団)
ダニール・シムキン

ケレン味たっぷり!
バレフェスのドンキはこれですよ。
たくさん回ってもピタッと正面で止まるシムキン凄い。
菅井さんダブル連発。

カテコは女性ダンサー名字のアルファベット逆順。
リアブコとラントラートフが並ぶのは仕方がない状況。

Bプロの方が好みだった。
見入った分、体力大消耗。

KOSEの美容液試供品は遅めに入ると貰えないみたい。


指揮: ワレリー・オブジャニコフ、ロベルタス・セルヴェニカス
演奏: 東京フィルハーモニー交響楽団
ピアノ: 滝澤志野(「アミ」、「ソナチネ」、「ル・パルク」、「欲望」)


◆上演時間◆
第1部 14:00~15:20
休憩     20分
第2部 15:40~16:40
休憩     20分
第3部 17:00~17:55
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第17回 〈世界バレエフェスティバル〉Aプログラム

2024年08月03日 | バレエ・ダンス




― 第1部 ―
「白鳥の湖」より黒鳥のパ・ド・ドゥ
振付:ジョン・クランコ
音楽:ピョートル・チャイコフスキー
マッケンジー・ブラウン(シュツットガルト・バレエ団)
ガブリエル・フィゲレド(シュツットガルト・バレエ団)

男性ヴァリはチャイパド、女性ヴァリはチャイパドじゃない方の王子ヴァリ。
ソロで揺らぐ時が少しあったけど端正な古典で溜息。
32回転にトリプル?


「クオリア」
振付:ウェイン・マクレガー
音楽:スキャナー
ヤスミン・ナグディ(英国ロイヤル・バレエ団)
リース・クラーク(英国ロイヤル・バレエ団)

2024年でもインザミドル系か。
亜流版の中でもかなり本家に近い。
2人の身体能力は見事なんだけど。


「アウル・フォールズ」
振付:セバスチャン・クロボーグ
音楽:アンナ・メレディス
マリア・コチェトコワ
ダニール・シムキン

古典動きベースのコンテ。
縞々衣装を含めセンスが良いな、という印象。
高い技術がさりげない。
遠目だと学生コンビの体型。


「くるみ割り人形」
振付:ジャン=クリストフ・マイヨー
音楽:ピョートル・チャイコフスキー
オリガ・スミルノワ(オランダ国立バレエ)
ヴィクター・カイシェタ(オランダ国立バレエ)

くるみ前半の音楽のみを使った踊り。
長めのデュエダンってかんじ。
これだけの出番は勿体無いし、
この踊りなら羽山先生に、、、


「アン・ソル」
振付:ジェローム・ロビンズ
音楽:モーリス・ラヴェル
ドロテ・ジルベール(パリ・オペラ座バレエ団)
ユーゴ・マルシャン(パリ・オペラ座バレエ団)

あー、いかにもロビンズ。
悪くはないが、良さもかんじられない。
ドロテの体力に合わせたのかなあ。
もっとパリオペらしいのが見たかった。

下の階の咳の音が響きまくり。
数名のうち繰り返しのおじさんっぽい咳に少しイライラ。


― 第2部 ―
「ハロー」
振付:ジョン・ノイマイヤー
音楽:ジョルジュ・クルポス
菅井円加(ハンブルク・バレエ団)
アレクサンドル・トルーシュ(ハンブルク・バレエ団)

男女の痴話喧嘩的で物語が見えるようで、
菅井さんの身体能力も堪能できるけど、長い。


「マノン」より第1幕の出会いのパ・ド・ドゥ
振付:ケネス・マクミラン
音楽:ジュール・マスネ
サラ・ラム(英国ロイヤル・バレエ団)
ウィリアム・ブレイスウェル(英国ロイヤル・バレエ団)

知っている世界に帰ってきた安心感が会場に漂う。
まだ清純なマノン。
マクミランらしい2人の動き。


「ル・パルク」
振付:アンジュラン・プレルジョカージュ
音楽:ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト
オニール八菜(パリ・オペラ座バレエ団)
ジェルマン・ルーヴェ(パリ・オペラ座バレエ団)

静謐で官能的。
全幕の一部のような、完璧な世界。
虚飾を削ぎ落とした2人だった。
と思いつつ、
キスしながらグルグルは頑張れ!の気持ちが。


「チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ」
振付:ジョージ・バランシン
音楽:ピョートル・チャイコフスキー
永久メイ(マリインスキー・バレエ)
キム・キミン(マリインスキー・バレエ)

キムの超絶技巧で、やっとバレフェスらしくなる。
永久さんは可愛くて腕が長いけど、
キムと並ぶとスター性が薄い印象。
2人ともバランシンさはなく普通に古典で、
キムは捩じ伏せて自分のものにして、
永久さんはワガノワらしさのまま、みたいな印象。

ハローなど楽器が少ない演目は咳が目立つ。
マスクしてる?
かなり下の階だと思うけどマスク有りでこんなに響く?

5分巻きぐらいで進行。


― 第3部 ―
「3つのグノシエンヌ」
振付:ハンス・ファン・マーネン
音楽:エリック・サティ
オリガ・スミルノワ(オランダ国立バレエ)
ユーゴ・マルシャン(パリ・オペラ座バレエ団)

作品自体はロビンズ系で目新しさはあまりないけど
2人の吸引力が強くて目が離せない。


「スペードの女王」
振付:ローラン・プティ
音楽:ピョートル・チャイコフスキー
マリーヤ・アレクサンドロワ(ボリショイ・バレエ)
ヴラディスラフ・ラントラートフ(ボリショイ・バレエ)

物語の一部を見ているよう。
スケールの大きい踊りはさすがボリショイ。
久々に生のボリショイを見られて嬉しいような、
モスクワ組と思うと複雑なような。


「マーキュリアル・マヌーヴァーズ」
振付:クリストファー・ウィールドン
音楽:ドミートリイ・ショスタコーヴィチ
シルヴィア・アッツォーニ(ハンブルク・バレエ団)
アレクサンドル・リアブコ(ハンブルク・バレエ団)

なんだろう、クランコ的なかんじ?
古典っぽいパドドゥウなので満足感はあるけど、
この2人ならノイマイヤー作品を見たいような。


「空に浮かぶクジラの影」
振付:ヨースト・フルーエンレイツ
音楽:レナード・コーエン、ルー・リード、アントニー・アンド・ザ・ジョンソンズ
ジル・ロマン
小林十市(モーリス・ベジャール・バレエ団)

いかにもジルの感性だなあ、という印象。
空に漂う雲を見ているような。
雲の中に鯨を見る。

10分の休憩ではトイレは無理。
開演前に餅を食べて正解。
タイムスケジュールは予定通りに戻りました。


― 第4部 ―
「アフター・ザ・レイン」
振付:クリストファー・ウィールドン
音楽:アルヴォ・ペルト
アレッサンドラ・フェリ
ロベルト・ボッレ(ミラノ・スカラ座バレエ団)

変わらぬ肉体美のボッレに対しフェリの体型は崩れている。
というか緩んでいる。
この体型で舞台に立つか、
いや立つ意義はあるにしても、それをバレフェスで?
と思いつつも、
やはり表現力や存在感は抜群だし
曲のテンポが緩やかなのでムーブメントは美しい。
ポアント無し。

フェリを見るのはこれで最後かなあ、と思って何年経ったのだろうか。
ちなみに引退公演は2007年。
https://blog.goo.ne.jp/ytaiyo/e/0c24ff06c7b50049c0eee5c1bd41d3b2


「シナトラ組曲」
振付:トワイラ・サープ
音楽:フランク・シナトラ
ディアナ・ヴィシニョーワ(マリインスキー・バレエ)
マルセロ・ゴメス(ドレスデン・バレエ)

フェリが出た瞬間の体型ショックより踊りが良かったので
余計にヴィシの身体が固くなったと感じた。
DVDのエレイン・クドウ比で身体が動いていない。
元々が技術系ダンサーなのでヒシヒシと。
年齢を考えれば当然だけど、やっぱりショック。
ゴメスはタキシードが似合うからOK。
ファニーガラを期待しているよ。


「椿姫」より第1幕のパ・ド・ドゥ
振付:ジョン・ノイマイヤー
音楽:フレデリック・ショパン
エリサ・バデネス(シュツットガルト・バレエ団)
フリーデマン・フォーゲル(シュツットガルト・バレエ団)

やっと!
現役のカンパニー看板スターが来た!
輝きが段違い。
バデネスの踊りがきめ細かい。
フォーゲル君はそつないけど無味無臭な子だったのに
恋に浮かれて可愛いアルマンだった。
ズサーっから、よくぞここまで。
来日公演は彼にするか。


「ドン・キホーテ」
振付:マリウス・プティパ
音楽:レオン・ミンクス
マリアネラ・ヌニェス(英国ロイヤル・バレエ団)
ワディム・ムンタギロフ(英国ロイヤル・バレエ団)

期待していたんだけど、リフト無し。
出だしの、こういうイベントだと片手リフト2回になるところも
フィッシュダイブの前も。
コーダもムンタギロフが回り終わったら
ヌニェスが袖から走り込んで決めポーズで終了。
回らない。
省エネでした。
まあ、無理せず。

ヌニェスのヴァリは扇子あり。
32回転は少し足りなかった。
ダブルあり。

プロだから踊れているけど、
先ほどのシュツットガルトペアのような
息が合っているというほどでもない印象。

カテコは女性ダンサー名字アルファベット正順。
公演終了のアナウンスは18時25分ぐらい。

体力は、大消耗は感じられず。
平均年齢が高いし、バリバリでバチバチの古典対決でもないし。
古典演目で技術系ダンサーはキムぐらいか。
まあ、面子とプログラム的にはこんなものか、ってかんじかな。
安い席で正解だね。


指揮:ワレリー・オブジャニコフ、ロベルタス・セルヴェニカス
演奏:東京フィルハーモニー交響楽団
ピアノ:菊池洋子(「アン・ソル」、「ハロー」、「ル・パルク」、「3つのグノシエンヌ」、「マーキュリアル・マヌーヴァーズ」、「椿姫」)
チェロ:長明康郎(「ハロー」)


◆上演時間◆
第1部 14:00~15:00
休憩     20分
第2部 15:20~16:15
休憩     15分
第3部 16:30~17:20
休憩     15分
第4部 17:35~18:30
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第17回世界バレエフェスティバル全幕特別プロ「ラ・バヤデール」スミルノワ&カイシェタ/東京バレエ団

2024年07月28日 | バレエ・ダンス


1幕。
スミルノワは美の化身。
どこをとっても美しい。
感情表現も実に細やか。
技術面も完璧。
さすが世界のプリマ。
上手く言えないんだけど、
どこも緻密で深い。

カイシェタはスミルノワとの息も芝居もピッタリ。
舞台の使い方が上手く、
踊りも舞台の広さに合わせて決める。

ガムザに対しては美しさに眩むより、
藩主の姫に望まれたらどうにもならない、みたいな。
ニキヤを思いつつも諦めなくてはならない、でも、、、。
誠実だからこそ揺れる。
髭あり。
スカラ座衣装のキラキラさには少し合わないけど「戦士」が納得。

ガムザ部屋のスミルノワ衣装は昨日より一回り布があり
下半身が透けない。
昨日のヌニェスは左横側がスケスケだった
スカラ座衣装は確か2パターンあるんだよね。

伝田さんは流石に踊り慣れており、
藩主の娘としての威圧感たっぷり。
なにもかも手に入れてきた彼女が、
ただひとつ手に入らないのがソロルの心。

群舞が、改めて見ると凄いメンバーだ。
主演経験者たくさん!

2幕。
若干ひやっとするところはあったけど、
幻影の場面の2人は幽幻で彼岸だった。
スミルノワを全幕で見られる至福。
ロシアスタイル、やっぱり好きだ。
こちらも2幕以降の髪は地毛だと思うけど
かなり黒色だったのであまり違和感は無かった。

2人はバヤを踊り慣れているのかな。
カイシェタも神経が行き届いた踊り。
最後の一呼吸まで丁寧。
バレフェスクラス、納得。

今日も幻影の群舞が美しい。
東バならもう一つ折り返しがあっても、と思うけど、
折り返しが1回だから美しいのかな。
群舞からソロへも綺麗に繋がる。
上演が2回だけなのが勿体無い。

パダクシオン、前半は上手から
足立、工、金子、涌田(小柄チーム)
後半は
加藤、政本、榊、平木(長身チーム)だと思うんですが、
配役表は何を基準で掲載するんだろう。
入団順?

弾くんの大僧正は、後藤くん系で、
もともと聖職者ではなく、御家騒動で負けた陣営の子で
死罪の手前の出家みたいなかんじ。
王子テイストが濃い。

ブロンズ。
昨日の宮川さんは霊的で神に近い存在、
今日の池本さんさ無機物に祈りが込められて動いているような。
どちらも素晴らしい。

3幕の伝田ガムザは、
ソロルの愛は自分には向いていないのを悟りつつ、
最後はそれでも自分に従わせようとする。
ソロルは幻影で魂がここにない状態だけど、
神への誓いはできないので抗う。

英国ロイヤル系、ロシアバレエ系、
両方見られるとは、なんという幸運!


【配役等】
ニキヤ(神殿の舞姫):オリガ・スミルノワ
ソロル(戦士):ヴィクター・カイシェタ
ガムザッティ(ラジャの娘):伝田陽美
ハイ・ブラーミン(大僧正):柄本 弾
ラジャ(国王):中嶋智哉
マグダヴェーヤ(苦行僧の長):井福俊太郎
アヤ(ガムザッティの召使):居川愛梨
ソロルの友人:生方隆之介
ブロンズ像:池本祥真

【第1幕】
侍女たちの踊り: 三雲友里加、加藤くるみ
パ・ダクシオン:
 金子仁美、涌田美紀、足立真里亜、工 桃子
 政本絵美、加藤くるみ、榊優美枝、平木菜子
 生方隆之介、後藤健太朗

【第2幕】
影の王国
第1ヴァリエーション:中沢恵理子
第2ヴァリエーション:三雲友里加
第3ヴァリエーション:長谷川琴音

指揮:ワレリー・オブジャニコフ
演奏:東京フィルハーモニー交響楽団
協力:東京バレエ団OB、東京バレエ学校

振付・演出:ナタリア・マカロワ(マリウス・プティパの原振付による)
音楽:ルトヴィク・ミンクス
編曲:ジョン・ランチベリー(マリオ・ボワ出版)
舞台美術:ピエール・ルイジ・サマリターニ
衣裳:ヨランダ・ソナベント

~上演時間~
第1幕 15:00~16:00
休憩 20分
第2幕 16:20~17:00
休憩 20分
第3幕 17:20~17:40
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第17回世界バレエフェスティバル全幕特別プロ「ラ・バヤデール」ヌニェス&クラーク/東京バレエ団

2024年07月27日 | バレエ・ダンス


1幕。
水香ちゃんのガムザ、序盤はお姫様。
父の「そんな女、殺す」を見てびっくり。
ニキヤを呼んだのも彼女が身を引けば殺されないと思ったのでは。
そういう優しい姫がニキヤにナイフを向けられ矜持を傷つけられる。
許せなかったのだろうな。

婚約式でも諸々知っていそう。
父が実行した、そうよね、というかんじかなあ。
踊りは姫系で期待したほどのアクは無かったけど
最後の回転は求心力があり迫力があった。
ニキヤの踊りの時は見せつけるようでもあり、
ソロルを牽制しているようでもあり。
ソロルより明らかに立場が上。

クラークはスタイルは良いが、
いまひとつ長身が伸び切らない時があるような?
初日だからかな?
ニキヤに対しては美しさに眩み系。
婚約式のパ・ド・ドゥでは壺持ちポーズが何回か入り、
ニキヤを思い出しているよう。
衣装、上着は見たことがないけど
ズボンはスカラ座レンタルテイストなので
上着もそうかな。東バで見てないだけで。

ヌニェスのニキヤは、もう、素晴らしい!の一言。
美しい、神秘的、ひたむき、心の底は強い、
など役としても完璧な上、
なんか、人間ではとても無理な動きをなんなくしているよ。
身体がブレないのに足をああして、こうして、が
全く危なげない自然な流れ。
すごい。

ガムザの部屋に呼ばれた時の衣装がちょいと違和感。
ズボンを履いていない?
これを含め衣装はスカラ座レンタル版かな。

大僧正は安村さん。
濃い。
芝居も存在感も。
濃いけど邪でも肉欲でもなく、
なんだか、純。
ラジャは中嶋さん。もうちょい貫禄が欲しい。

パダクシオンは、足立さん&工さんのキューピットが並んだり、
榊さん政本さんが並んだり、俺得。


2幕。
クラークが実にイキイキと踊っている。
手足も綺麗に伸びている。
やはりゲスト部分は緊張があったか。
実寸でどれくらいなんだろう。
5階席から見るとボリショイぐらいの体格だ。

ヌニェスは、踊りは素晴らしいんだけど、
1幕は黒髪だったのに、2幕は亜麻色っぽくて。
1幕はカツラで2幕は地毛とは。
3幕はどちらで現れるんだろう。

群舞が美しい。
ダンサーも凄いけど、
プティパの脳味噌ってどうなってたんだ、と改めて思う。

2つめのヴァリ、いつもは退屈だけど今日は魅入った。
三雲さん、ブラボー!

3幕。
ヌニェスは地毛だった。
最初から地毛か黒髪かの方が、とも思ったけど、
地毛の方が踊りやすいだろうし、
リアルな生者は黒髪で、
亜麻色は幻影あるいは霊と思えばそれもありかな。
なんとなく納得。
身分のしがらみがないニキヤは真っ直ぐに言いたいことを言うね。

ガムザは、ここまで来たら引き返せない、かな。
覚悟というほどじゃないけど、降りられない。
ソロルを見るのは「振り向いて」の愛ではなく、
彼の心が自分にないのを確認かな。
「そうよね。」みたいな。
踊りは2幕よりずっと気持ちが入っていて良い。

クラークのソロルははっきりしない男で、優柔不断なまま。
それはそれで一貫していて、私は納得しました。

安村大僧正はは吹っ切れていた。
誓わないソロルの腕を強引に取る。
このためにニキヤが死んだのに、お前は!

宮川くんのブロンズ像は最の高!

※ヌニェスの髪色が1幕は黒、2幕3幕は亜麻色に見えたのですが、
 席位置の照明の錯覚で全部黒色だったらすみません。


今年のバレフェスのオケは期待できそう。
音が良かった。
いつぞやNBSが「奮発して高い方に来てもらいました」と言った回の音がメタメタだったよね。
ダンサーに合わせて指揮者が出す指示に従う、は普段の演奏とは違うにしても。


【配役等】
ニキヤ(神殿の舞姫):マリアネラ・ヌニェス
ソロル(戦士):リース・クラーク
ガムザッティ(ラジャの娘):上野水香
ハイ・ブラーミン(大僧正):安村圭太
ラジャ(国王):中嶋智哉
マグダヴェーヤ(苦行僧の長):岡崎隼也
アヤ(ガムザッティの召使):居川愛梨
ソロルの友人:生方隆之介
ブロンズ像:宮川新大

【第1幕】
侍女たちの踊り:三雲友里加、加藤くるみ
パ・ダクシオン:
 金子仁美、涌田美紀、足立真里亜、工 桃子、
 政本絵美、加藤くるみ、榊優美枝、平木菜子
 生方隆之介、後藤健太朗

【第2幕】
影の王国
第1ヴァリエーション:中沢恵理子
第2ヴァリエーション:三雲友里加
第3ヴァリエーション:長谷川琴音

指揮:ワレリー・オブジャニコフ
演奏:東京フィルハーモニー交響楽団
協力:東京バレエ団OB、東京バレエ学校

振付・演出:ナタリア・マカロワ(マリウス・プティパの原振付による)
音楽:ルトヴィク・ミンクス
編曲:ジョン・ランチベリー(マリオ・ボワ出版)
舞台美術:ピエール・ルイジ・サマリターニ
衣裳:ヨランダ・ソナベント

~上演時間~
第1幕 15:00~16:00
休憩 20分
第2幕 16:20~17:00
休憩 20分
第3幕 17:20~17:40

協賛のKOSE絡みで羽生君や大谷さんなどの広告写真や

スケート靴、ユニフォームなどの展示がありました。
(こちらは撮影不可)

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「Choreographic Project 2024」東京バレエ団

2024年07月06日 | バレエ・ダンス


「チャイコフスキーピアノコンチェルト第一番より第三楽章」
振付:木村 和夫
出演:足立 真里亜、富田 紗永、福田 天音、生方 隆之介、陶山 湘、
   樋口 祐輝、海田 一成、加古 貴也、山仁 尚、本岡 直也、
   南江 祐生、宮村 啓斗、ハギンズミカエル 聖也、津守 貴嵩

「ふたつのかげ」
振付:岡崎 隼也
出演:秋山 瑛

「Komorebi」
振付:ブラウリオ・アルバレス
出演:瓜生 遥花、前川 琴音、栗芝 みなみ、池戸 詩織、重松 宙、
   田島 幸来、山下 寿理、海田 一成、 宮村 啓斗、小泉 陽大

「la Mano」
振付:井福 俊太郎
出演:伝田 陽美、平木 菜子、橋谷 美香、富田 翔子、
   井福 俊太郎、山下 湧吾、本岡 直也

「ma vie」
振付:富田 翔子
出演:生方 隆之介、長谷川 琴音

「Siamese」
振付:ブラウリオ・アルバレス
出演:金子 仁美、本村 明日香、大久保 心愛、池本 祥真、山下 湧吾、山仁 尚

「チェロからはじまる私とあなたの関係」
振付:岡崎 隼也
出演:秋山 瑛、伝田 陽美、政本 絵美、平木 菜子、工 桃子、
   安西 くるみ、池本 祥真、樋口 祐輝、鳥海 創


プログラムがすぐ出てこないので
上演順が正しいか不明ですが
忘れないうちにメモを。

いままで見た中でハイレベル。
「音楽に合わせて踊ります」的な作品はなく
振付家の頭の中に明確に
作りたいモチーフやエピソードがあり
それを表現するために振付を考え、
ダンサーに伝え、
ダンサーも汲み取ることができていた、
ように見えました。
特にダンサー側が振付の意図の咀嚼ができていて、
このプログラムはダンサーの表現力の
レベルアップに繋がっているんだなあ、と思いました。
古典では表現しない部分の面も出ていて
見ていてとても面白かったです。

木村さんの作品は動きやフォーメーションが古典ベースなので
見ていて安心感があります。
最初の頃は「振付は苦手」とおっしゃっていて
パの組み合わせ、みたいな作品もありましたが
最近はコールドも上手く動かしつつ、
真ん中に求心力がある、メリハリのある作品に仕上がっていて
楽しく見ています。

今回、面白いな、と思ったのは
井福さんの作品。
動きに粘りがあり、すごく個性的でした。

富田さんの作品も、ラブストーリーではない
登場人物の絆が見えるようでした。

岡﨑さん、アルバレスさんは
すでにそれぞれの言語が明確になっています。
作品として仕上がっているので
気軽に好き嫌いが言えるかんじです。

アルバレスさんの「Siamese」は
タイかバリか、それっぽい衣装や仕草が入り
エキゾチックでした。

このあたりから雷の音が入り
効果音?外の音?と
少し意識が持って行かれてしまいました。

岡﨑さんのチェロのときは
救急車?サイレンの音が響いていました。
このあたりで、効果音ではないのか、とわかり
それはそれで集中力が・・・。

見る側は少し残念なところもありましたが
これからも続けて欲しいです。


と、思っていたら、大雨と落雷の影響で空調が故障し
翌日の公演は中止になりました。
8月に振替らしいです。
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「Backstage of the Royal Danish Ballet」

2024年07月04日 | バレエ・ダンス


デンマーク王立バレエ団 ダンサーの
マチュー•ルオー(Mathieu Rouaux)さんの写真展に行ってきました。
中の人、ダンサーならではの作品がたくさん。
こういう視点の作品は珍しいのでは。
新宿御苑駅からすぐ。しかも無料!
場内撮影可。


デンマークロイヤルといえばブルノンヴィル総本山なので
来日公演はシルフィードやナポリになりがちですが、
こちらの写真展ではジュエルズやセレナーデの場面の作品があり、
バレエ団の知らぬ顔を見ることができるのも嬉しいです。


シルフィードやジゼルの写真も、
「いまはこんな衣装なんだ」としみじみ見たり。
シルフィードのティアラや羽もありました!




大判ポスカは1枚500円。

記念に2枚購入。
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「ロミオとジュリエット」沖&柄本/東京バレエ団

2024年06月09日 | バレエ・ダンス
東バのクランコ版ロミジュリ最終回。
今回の私は沖&柄本組の方が波長が合うな。
「こういう芝居をする」が明確で、
その意図した芝居が踊りに乗って噛み合うかんじ。
秋本さんの方が技術が高いな、と思うところもあるけど、
今回は自然体の動きより、
芝居をしています、のパターンの方が私の身体に入ってくる。

舞踏会からバルコニー、
そこで関係がちょっと変わる、
それが今回のペアは良く見える。

ディボのあとだと、弾くんの真ん中オーラはさすがだわ、と思う。
沖さんも主役としての存在感が濃い。

木村さんキャピュレット公は威厳があり、
ディボルトが従うのが納得。

安村さんのディボは今日も良い。
妹のようなジュリエットが可愛くて、
客にも自慢してたり。
そりゃ、敵の一族の御曹司が俺の妹にちょっかいを、と思えば怒るよね。

今日は橋の上のロザリンドが良く見えます。
美しい政本ロザリンド、まんざらでもないのに、つれないね。

三馬鹿は今回の方が仲が良さげで、みんな馬鹿。
樋口さんはたくさん踊ったからか、
初日より踊りが安定し、芝居も明確になったような。

ジプシーは
橙 加藤さん
赤 三雲さん
朱 伝田さん
かな。


2幕。
今日の弾くんは神がかっている。
踊りの見せ場が綺麗に決まる。

宮川マキュの道化のような踊りが流麗。
殺されるまでの芝居が鮮やか。
安村ディボの、取り返しのつかないことをしてしまった感がたまらない。
愛ちゃんの「死」が背後に見えるようだ。

時代はルネッサンス、
新しい文化が生まれる先端にいるのがモンタギューで、
古い格式を守っているのがキャピュレット、
新旧の時代の対決でもある、と言ったのは
バレエ関係だったか、イケコだったか。


3幕。
粗忽な神父が自分の実験材料をジュリエットに渡さなければ、
ジュリエットは身分も性格も良いパリスと幸せになれたのでは?と思ったり。
もともとは両親の言うことを聞きなさいって話だよねえ。

ジュリエットの遺骸、台ごと下へと思ったら、
誰かがお姫様抱っこでセットに寝かせているのが見えた。

などを見つつも。
ラストまで疾走感そのまま。
短い時間を駆け抜けた2人でした。
2人には死の影は皆無なのに、死が終着。
なのに矛盾が無い。
納得。

やはり本番を重ねると変わるね。
3回しか行けなくて申し訳ない。

【配役】
キャピュレット家
キャピュレット公:木村和夫
キャピュレット夫人:奈良春夏
ジュリエット:沖香菜子
ティボルト:安村圭太
パリス:生方隆之介
乳母:坂井直子

モンタギュー家
モンタギュー公:鳥海 創
モンタギュー夫人:平木菜子
ロミオ:柄本 弾
マキューシオ:宮川新大
ベンヴォーリオ:樋口祐輝

ヴェローナの大公:中嶋智哉

僧ローレンス:岡﨑 司

ロザリンド:政本絵美

ジプシー:伝田陽美、三雲友里加、加藤くるみ

カーニバルのダンサー:
中嶋智哉
涌田美紀、安西くるみ
岡崎隼也、山下湧吾

指揮:ベンジャミン・ポープ
演奏:東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団

振付:ジョン・クランコ
音楽:セルゲイ・プロコフィエフ
装置・衣裳:ユルゲン・ローゼ

~上演時間~

第1幕 14:00 - 15:00
休憩    20分
第2幕 15:20 - 15:50
休憩    20分
第3幕 16:10 - 16:50
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