きんちゃんの観劇記(ネタバレだよ)

思いつくまま、適当に。

「ルビー・カイロ」ヴィゴ強化週間2-2

2005年07月31日 | 映画
  航空貨物輸送会社を運営し、自ら飛行機を操って荷物を運ぶジョニー・ファロ(ヴィゴ)の遺体の一部が妻ベッシー(アンディ・マクダウェル)の元に送られてきた。ジョニーはメキシコで墜落し死んだのだという。ベッシーはメキシコに赴き、焼死死体の夫の遺体を埋葬。だが、夫の会社から複数の偽名口座を発見され、その謎を追っていくうちに、夫は生きていると確信する・・・。
 ネタ的には土ワイみたいなもんです。謎解きよりは観光映画って気もします。生活に困った妻は夫の偽名口座を次々と解約して現金を得るのですが(当時のレートで総額約1億円)、本人確認無しであんなに簡単に解約できるのかな~、とか、夫の裏商売=化学兵器の密輸って実際に何処にどうやって売っているんやら雰囲気だけで全然わからん、とか、組織の金をくすねて、それが組織の人間にバレバレなんだから、ヒロインが持ち逃げできるわけないだろう~、良くて現金回収、普通ならヒロイン&子供を売りとばし、悪くすれば家族全員口封じだよなあ。それが脳天気に、大金せしめて、ヤクザな夫とおさらばできて、旅の途中で知り合った知的な男(リーアム・ニーソン。素敵なおじさま。けど、これだけかい?ってな役どころです)と良い関係になりそうで終わるのは、もう笑うしかないっす。お気楽、極楽です。自分を騙していたことを夫に怒るのなら、夫が自分を騙して犯罪に手を染めて稼いだ金を独り占めするな、ヒロインよ。とりあえず、働け!
 ただね~、ヴィゴはイイんだよ~。前半はヒロインの回想に出てきます。金髪に近い亜麻色の髪、髭無し。周囲には「ブレーキのきかない車」と例えられ、金遣いも荒く、仕事の内容は決して家族に言わない。ここだけでも、ちょっと胡散臭い。後半は「闇の世界に生きる男」として出てきます。髪の色も濃くなり、髭たくさん。ついでに胸毛もたくさん。ヒロインに対して取り繕うことなく、抱いてやれば俺様の魅力に屈服して黙るだろう~、と思っているのがミエミエ(で実行する)。そう、どこからどうみても
ロクデナシです。
それが、涙が出るほど良く似合うんだわ~。しかも、組織の人間に撃たれてアッサリ死ぬ。一言も言い訳無し。これで死ぬ間際にヒロインに「君への愛だけは云々」とか言いやがったらTVをブチ壊すところですが、なにも言わず「社会のゴミ」として死んでいくのが、たまらなく良いのです~。ああ、
リカちゃんが演ったら
似合うよな~

って役回りでした(参考→リカちゃんに演じて欲しい役)。TVの前でウハウハしちゃいまいした。私って、こういう役回りが似合う役者が好きなんだと再認識しましたわ。う~ん、大満足。
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「プリズン」ヴィゴ強化週間2-1

2005年07月30日 | 映画
 廃止されていた監獄が、自治体の予算不足のため20年の時を経て復活した。かつて、そこで看守だったシャープ(レーン・スミス)が所長として赴任。移送された囚人の中に車泥棒の常習犯バーク(ヴィゴ)がいた。彼の姿を見て、シャープは驚く。看守時代、自分が犯した罪を着せて電気椅子送りにした囚人とそっくりだったからだ。再開の夜から監獄では不審な死を遂げる者が続出する。
 当時ならいざしらず、いまから観ると、ナマヌルいホラーです。鉄条網が人間に襲いかかる場面は、恐怖なのか、お笑いなのか。それほど怖い場面は出てこないので、ホラーが苦手な人でも安心して観ることができると思います。どちらかというと「痛い」映画かなあ。自治体の役人として女性が出てくるのですが、あ~、むかし流行った髪型よねえ~、としみじみしました。
 話はどうなんでしょ。つまりは自縛霊ですよね。その場所に行っちゃったから出会っちゃった、と。それとも、自分と似たような顔をした人間に出会ったから、霊がヤル気をおこしちゃったのか?バーグと死刑囚がそっくりな理由はイマイチわからんっていうか、まあ、そんなことは、どうでもいいというか。ホラー必須の条件「閉じられた=逃げられない空間」を監獄にしたの新鮮。ナマヌルくはありますが、わりと最後まで飽きずに観ることができました。
 ヴィゴは、まだピチピチでカワイイよ~。ビデオケースのアオリも「甘いマスクの新人」だし。短く刈り込んだ亜麻色の髪。台詞はボソボソと喋るので聞き取りづらい。そんなに首は傾げない。囚人服が水色の上着に紺のジーンズなんですが、その姿でいるのが半分ぐらい、四分の一が上半身脱いでいて、もう四分の一が白のブリーフ姿です。このへんが一番の見所かも。ネタがネタなのであんまり演技は必要じゃないしね。不思議な出来事に冷静に対処していくので、叫び声をあげることはありません。ビデオケース等、日本語で書かれているものは、主演がレーン・スミスになっていますが、エンディングロールはヴィゴが一番最初です。一応、主演???
 囚人達の人間関係も、なかなか面白いです。ありがちな役割分担性ではありますが、マッチョなヒゲと同室になっちゃったカワイイ若い子が、その後ヒゲマッチョのいいなりになっていたのに、ヒゲマッチョが助けを求める場面で見殺しにして、具体的な話は全然無いのに、深~~~い事情が感じられ、その辺の作り方がウマイな、と思いました。
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ねずみ男汁とか

2005年07月30日 | その他イロイロ
 ネットで知った「ねずみ男汁」。「ねずみおとこドリンク」と読みます。なんでも、境港の水木しげる記念館近くで売られているそうです。4月末に行けず残念に思っていた場所の名産品?ってことで、とても欲しくなって、友人と共同購入しちゃいました。



通販は箱売りのみで30本入り。「夏みかん&はっさく果汁30%」で、適度なすっぱさがあります。



8月13日午前、東館の我々のスペースに来てくださった方には、もれなくプレゼントする予定。




この流れで書くのはアレなんですが。昨日、出待ちをして、ケントからサインを貰いました。映画「ダンサー」のプログラムに。



ジャパン・アーツの人に「こりゃ、また、懐かしいものを・・・」と言われ、ケントには「Oh My God!」と言われましたわ。「20年前なのよ~」とも言われましたわ。「ミーシャ・・・」という言葉が聞けて、ちょっと嬉しかったわ。なぜ、こんな半端なページにサインをして貰ったかというと、表紙にはすでにミーシャのサインが入っているからです。




94年の公演の時に貰ったので、もう10年以上前なのねえ。5日間(連続)の東京公演に全て行ったのよね。この年は卓治の一年半振りのライブが3本あって、どーして(日本人の)卓治より、(アメリカで活躍している)ミーシャの公演数の方が多いんだ!と思ったものだわよ。「ダンサー」は録画分のビデオの映像がかなり劣化しているので、市販ビデオを買い直しちゃいましたよ。日本語字幕版は売り切れなので、USAアマゾンから買いました。字幕無くても、踊りが堪能できればいいからね~。
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「ドン・キホーテ」アメリカン・バレエ・シアター

2005年07月29日 | バレエ・ダンス
 マッケンジーは中村Bだ。普通に先人の演出を踏襲すれば盛り上がるはずなのに、なぜか華やかさは取り払われ話は平坦に。衣装も、花組エリザのロケットの衣装みたいな改悪。「自分らしさ」を出したいのはわかるけど、こんな改訂ならやめておけ、と言いたくなるよねえ。「夢の場面」のビジュアルが最高に悪い。キホーテの頭の中だから暗いのか?そして、キトリ達が住んでいるのはバルセロナではなく、赤の広場だった。
 ケントは、キトリとしたら弾け方がイマイチ足らず、上品すぎるかも。でも、ケントのパフォーマンスの中では、今までで最高に良い。長い手足を伸び伸びと動かしていました。相手役の体格が気にならないってイイよねえ。リフトで、落とされるかも・・・と冷や冷やしなくても観られるって嬉しいよ。彼女の32回転も初めてかな。技術面には安定感があります。華やかではないけどカワイイよん。
 カレーニョはサポートがいいよね。長身で手足が長いケントをとても上手く支えていました。ソロは緩急自在。キッチリ止まるところが素晴らしい!ブラボーです。エスパーダのサヴァリエフは、踊りはいいけど、華やかさと身長がちょっと足りない。けど顔が濃いのでOKだわよ。メルセデスのパールトと森の女王のワイルズは逆の方がいいのでは?キューピッドのレーンは可愛く体も良く動く。花売り娘はあんまり印象に残らない。ジプシーのコルネホがイイね。闘牛士達がすごく弱そうだったので、余計に男らしくカッコイイっす。
 キホーテはバービー。初めて観る夫婦共演だわ。うふ。マンガチックなマイムも良く似合います。ガマーシュがグラファンよ!ギエムの「眠り」の時の王子様よ。ちょっと太っていたけど、上品な間抜けさがあって良かったです。踊るバージョンだとさらに嬉しかったんだけど。
 群舞とかはねえ。。。やっぱりねえ。。。ってカンジだけど、フェリやニーナが真ん中じゃないんで、かえってバランスはいいかも。ニーナが真ん中だと、芸術性が高すぎて浮いちゃうんだよね。今回はそういう意味で、みな同じなので、腹は立たなかったわ。芸術じゃないの、ダンスなの、娯楽なの、っていうのかね。「アメリカン」を楽しみましたわ。
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「キレイ ~神様と待ち合わせした女~」大人計画

2005年07月28日 | 宝塚・劇団四季以外の舞台(落語含む)
 大人計画の芝居は初めて見ましたが、とても面白かったです。TVを使ったセットとか字幕とか、人がたくさん舞台に乗っているのに全然邪魔にならずにうまく捌いているところとか、舞台(場面)転換のスムーズさとか、いろんな面で大満足。コロスの使い方がとてもイイ!滑らかに話を繋いでいる。コロスを含む踊り(振付)も衣装のセンスも、いいよねえ。脚本と音楽の結びつきが深いところとか、とにかく、どれもハイレベルでしたなあ。う~ん、素晴らしい!ワンダフル!!

 「ケガレてケガレて 私はキレイ」。お話は、傷ついた女の子の再生の話。なんて簡単には片づけられないけれど。どんなにケガレても、それと向き合うことができるのなら、キレイなんだ。逃げているうちはケガレ。でも、それが自分だと認識したとき、ケガレが祓われ、キレイになり、無限の可能性を手に入れられる。逃げ続けてはいけない。けど、一時的に逃げることは、生きていく上で必要なんだよなあ。なんてことを思いました。ケガレが、(大人の)ミサに、いい子いい子と、頭を撫でてあげる場面が泣けた。

 こんな話を語るために、大豆兵なんてネタになっちゃうのが尋常じゃないよなあ。でも、真っ正面から語られると、つまらないと思うけどさ。語りたい話と、それを際だたせるためのサイドの話が、かけ離れているように見えて、うまく作用している。

 蘭蘭のボサボサした姿はカワイイ。高岡早紀が予想以上に良かった。舞台映えがするし、声も綺麗だ。阿部サダヲは素晴らしい。拝む。その彼と岡本健一が同じ人物だとは(笑)秋山菜津子さんがキュートというかチャーミングというかなんと言うべきか。伊藤ヨタロウさんが白塗りの小澤征爾だった。HONJIさんがいてビックリだった(知らなかったので)。片桐はいりはヘンなんだけど予想外にスタイルが良くいろんな衣装が似合っていた。松尾さんはなんとも言えないオーラを放っていた。

 4時間弱の芝居で尻と腰は痛くなりましたが、時間はあっという間に過ぎました。全然別の世界にいた気分。
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「新・乾いて候」

2005年07月24日 | 宝塚・劇団四季以外の舞台(落語含む)
 ナマの正和を見ておかねば!と思い立ち、行ってきました。3階左なので舞台下手側三分の一と花道が見えませんでしたが、割引で1900円だったからOKOK。
 腕下(かいなで)主丞は、吉宗が紀州の不遇時代に愛人との間に儲けた子。お毒見唇役として父に仕えつつ、父を暗殺しようとする勢力に立ち向かう。今回の敵は尾張徳川家の宗春。彼は呪術が仕える妹に、吉宗に近しい者を呪い殺させ、吉宗を苦しめる。その女性こそ、瀑布から落ち死にかけていた主丞を助けた右近だった。身内を主と仰ぎ、その主のために手を血に染める者同士、心を通じ合わせつつも戦うしかなかった・・・。
 正和は、もうちょっと早く見ておくべきだったな。美しくはあるけど・・・。一昨年なら「・・・」は無かったかもなあ。でも、いいか。白塗りの顔は唇まで白かったです。TVでおなじみの口調なので、台詞が聞き取りづらいけど、それも正和。三幕での大立ち回り、ちょっと斬ってはポーズ×5ぐらいだったのですが、そのたびに拍手と「田村!」の掛け声。会場、大盛り上がり&感動の溜息。う~ん、いいねえ。この時の正和は、現実の世界を見ていない、異次元を見据えているようで、どこかこの世離れした表情でした。さすが正和!でした。
 ヒロイン右近が平淑恵。役柄としては「少女」だったで、たいへんビックリ。演技もそんなカンジで、それが似合っているので、そこにもたいへんビックリ。まあ、正和の年齢には合うしな。主丞の妹のような存在で、彼を慕う女性さわは片岡京子。サチコさんのお姉さんは後半で若衆姿となり、凛々しかったです。主丞に助成する大岡忠相は川野太郎。声の通りが良く貫禄充分。宗春は千葉哲也。不遇である自分と妹のため将軍の座を狙う姿にはどこか哀れみがあり、単純な「敵」でないのが話に深みを持たせていました。赤いマントも変な髷も似合っていました。二ノ宮さよ子はなにしに出てきたんだろう・・・。あと、久々に真田健一郎さんを見ました。ラッキーです。
 55分、55分、45分の3幕構成で、話のテンポが少々緩いのですが、セットの転換は早く、舞台から客席へのライトも多用し、なかなか目に楽しい舞台でした。
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「エトワール・ガラ(Aプロ)」

2005年07月23日 | バレエ・ダンス
基本的に大好き!ってほどのメンバーでもないし、好きなジャンルでもないんだけど、ジロの昇進祝いということで。ABTは、好きな人が真ん中にいないと辛いからね、最近は。全般的に、20世紀末のエトワールを基準に現在のエトワールを見るのは気の毒なのだろうな、と思いました。彼女ら&彼らが悪いのではなく前人が偉大すぎるのね。

「ルビー」アバニャート、ペッシュ
あんまり音楽的じゃないなあ。バランシンぽっくもない。体を動かすだけで精一杯のような。二人に華がなさすぎる。

「リーベン・ラインズ」ベランガール
さっぱりわからん。私にフランス人の考えがわからないだけかもしれないけれど。そう思うと、昨日の服部君はすごかったんだなあ、彼の伝えたいことを、客がちゃんと受け取れる作品にしているんだから、なんてことをしみじみ思う。

「インザ・ミドル・サム・ホワット・エレヴェイテッド」ジロ、ランビオット
期待していたほど、鋭角的でも破壊的でもない。むしろ流麗な古典でした。到達していないのではなく別物。ま~、どーしましょー、と焦っていたら、いわゆるアダージオで終わっちゃって、さらに疎外感。ひゃーーーー。

「シルヴィア」アッツォーニ、モロー
ノイマイヤー版。アッツォーニはチャーミングだった。モローはちょっと物語性にかける気がする。けど、ルグリと比べちゃイカンよね。

「ブラックバード」プジョル、ペッシュ
ごめん。寝た。

「椿姫」ラカッラ、ブベニチェク
う~ん、う~ん、悪くはないんだけど・・・・・・・。モニク&ルグリが脳内に残っているので・・・。ただの踊り、かな。物語の一部ではない。友佳里さんぐらい別物だと面白く見られるんだけど。


「身近な距離」ジロ、ブベニチェク
男女の痴話喧嘩をオシャレにダンス化したような作品。なかなか良い。ジロが黒地に細い白い線が入ったパンツスーツでカッコイイ。

「白鳥の湖 2幕より」ラカッラ、モロー
ラカッラの古典は初めて見ました。なかなか白くて良いじゃないですか。いつもワケのわからん作品を踊っているからねえ。こういう方が私は好きだな。モローの王子もイイよん。サポートもいいし、演技も細かく入れている。来春の白鳥の入ってくれないかな。

「パレンテーズ1」プジョル
マルティネス振付大反則な作品。上半身はちょっと中華風のチュチュに、頭の両脇に角っぽいお団子を作って、クルクルと軽やかに回る。合間に、舞台上手半分に映像が出る。プジョルのレッスン風景とか。後半はマイクを持って台詞あり。なんというか、プジョルのプロモーションか?と思う作品。乗せられてウッカリかわいいと思っちゃったよ!

「カジミールの色」アバニャート、ベランガール
よくある男女のデュエット作品。

「マーラー交響曲第3番」アッツォーニ、ブベニチェク
これもありがちなデュエットだと思いました。マーラーが嫌いなので、途中で意識を失う。

ラストは、上半分は黒い幕で、そこに出演者などの名前を映写。下半分は紗幕で、そのうしろで皆が騒いでいる雰囲気で。影絵みたいなカンジで面白い。映画のエンディングロールみたいでした。その後も皆がちょこっと踊ったり。ランビオットがジャンプで舞台一周をすると、「身近な距離」の衣装のジロが上着を脱ぎ、「ちょっとお退き」と顔をしたあと、これまたジャンプで舞台一周。姐さん、カッコイイ!拍手喝采でした。

全体的に、盛り上がる古典がないと辛いな~、と。それよりも芯になる人がいないんで、まとまりに欠けてたなあ。現エトワールも、次期エトワールもいるけれど、スターはいない。難しいねえ。
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「R-Hatter  アール・ハッター」

2005年07月22日 | 宝塚(専科、スケジュール、雑談等)
 ハンブルク・バレエ団で活躍中の服部有吉さん製作・主演の舞台。第一部はコンテポラリーで「藪の中」。音楽は従兄弟の服部隆之氏。第二部は祖父・服部良一氏の曲を使ったショー。宝塚歌劇団生徒出演。

「藪の中」
 コンテと聞いていたので、わからなかったらどうしよー、と思っていたけど、すごくわかりやすかったです。ストーリー重視の作品でした。3者はさらに3人ずつ。つまり合計9人で踊ります。最初は皆おなじような動きをしていたのに、段々違う動きになっていく。強盗・妻・夫、だけではなく、その中の3人(例えば強盗3人)の動きも違っていくところで「証言の食い違い」がさらに際だちました(三者(三パターン)の証言が出る前兆みたいな。徐々にユニゾンが乱れていくのがいいなあ、と)。夫が強盗に殺される場面は迫力があり、妻の混乱・絶望は切なかったな。最後、幕が締まりきらない状態で、夫の腹部に刺さった刃物を抜いていく者がいました。私は2階席だったので、それが誰かはわからず、最後まで真実は「藪の中」だと思ったのですが、もしかして1階席の人はわかったのかな?
 有吉さんは、ナマでは初めて見たのですが、本当は小柄なのに、踊り出すととても大きく見えます。「形」を踊るのではなく、内側から沸き上がる気持ちに押されて体が動いているような、そんな踊り方でした。


「R-Hatter」
 もっとキンキラキンの「昭和歌謡ショー」になると思ったら、全然違いました。「おしゃれ娘」や「買い物ブギ」など、すべてオリジナル音源(つまり歌声は淡谷のりこや笠置シズ子)で、踊るんですわ。パブのようなところでみんなで飲んでいて、代わる代わる真ん中に出て踊るようなイメージです。ハンブルクのメンバーは、基本的にはメロディ対応なのでジャズを踊っているように見えるのですが、蘭とむ以下宝塚メンバーが踊ると、とたんに「昭和歌謡」になるのが面白かったです。特に蘭とむ。
 蘭とむは思っていた以上に「踊り」を見せてくれました。決めどころとかウマイですなあ。それよりも、普通に「男性ダンサー」でした。概ね相手役はハンブルクの大石さんだったのですが、男役対応の娘役相手でなくても、ナチュラルに「男性」。それどころか、カーテンコールでハンブルクの男性ダンサーに混じっても違和感なし。う~ん、濃い。濃いぞ。ああ、蘭とむ、いいなあ。。。。さお太くんの気障加減も良かったです。マギーもスーツが似合ってきてますね。娘役陣では一花ちゃんが目立っていたかな。「ジャズ・マニア」で檀ちゃんが来ていた赤いレースのワンピを手直しした衣装かな?
 ハンブルクのメンバーも楽しそうに踊っていました。ロシア民謡がベースのような「東京カチンコ娘」をウルバン&リアブコのロシア組に踊らせてみたり。「山寺の和尚さん」はアップテンポの曲調を生かしたコミカルな踊り。子供の頃聞いた曲をこんなに楽しく見せてくれるなんて!
 カーテンコールの後は有吉さんのソロで「蘇州夜曲」。演奏は隆之氏。水の流れが感じられる、ゆったりとした踊りでした。以前「誰ピカ」で熊川哲也氏が振付た作品を見ましたが、それは音符の数に動きを当て嵌めていったカンジで、「蘇州夜曲」のイメージでは全然無かったのですが、有吉さんの方は、美しいメロディーの中を漂っているようでした。お祖父さんの曲を愛しているんだなあ、と思いました。

 とても楽しいコラボでした。ハンブルクのファンの方からすれば、なんでヅカが!と思われるかもしれませんが、まあ、「大人の事情」ということで。次の花組のショーで服部良一氏の曲が使われるようですし。やりたいことと、それが売れることがイコールじゃなければ仕方がないということで。
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「長崎しぐれ坂/ソウル・オブ・シバ」宝塚星組

2005年07月21日 | 宝塚(星組)
だ~か~ら~~
むやみに女を
殴らせるなよ!
と、ちょっと腹が立ちます。DVが深刻化している現代、男に逆らえば殴って黙らせる、ってのは、どうなんでしょう?いくら時代劇だからといって。それを見て喜ぶ客がどこにいる。と、演出家に言いたくなりますわ。
 話は、江戸・神田明神の氏子3人が、流れ流れて長崎へ。一人は凶状持ちの伊佐次、一人は伊左次を追う岡っ引きの卯之助、一人は泉の商人の囲われ者のおしま。伊佐次は唐人屋敷、いまで言う在外公館に匿われて5年。奉行所は手が出せないが隠遁生活もそろそろ限界。商用で長崎に来た旦那に付き添い長崎に来たおしまに偶然会った卯之助は、昔は相思相愛だった彼女と伊左次を引き合わせる。二人は逢瀬を重ねるうち、江戸でやり直せないだろうか、と夢を見る。だが遅すぎた。おしまは旦那の元に帰り、伊左次は唐人屋敷を出たところを長崎奉行の同心に撃たれる。
 まあ、ネタ的には好きな方なんですよ。バリバリ時代劇で。でも、イマイチ乗れないだんな~。主題歌を繰り返し繰り返し歌うところとか、母子モノになるとか、まあ、そんなところが。あとね~、檀きっきのサヨナラだってのに、メインは伊左次と卯之助の厚い(熱い)友情モノ、それも卯之助→伊左次の一方通行で、檀きっきの出番が少ないし、話にもあんまり絡まないってのがねえ。娘役別格ぐらいでもOKな役回りなんだよなあ。そりゃ、色っぽくて眼福だけどさ。ポっと出て、いつの間にか出番が無くなっているのよ。出番と言えばとうこちゃん以下男役衆。伊左次の取り巻きでウダウダしているだけ。とうこちゃんは突然死んで終わり。他は生きてんだか死んでんだか。う~ん、なんじゃい。と思ったり。そうかと思えば伊左次のイロの李花(柚長さん)がものすごくイイ役回りで見せ場があったり(柚長さんの演技は好きなので、それそれでいいんだけどさ)。ちょーっと、配役のバランスが悪いんじゃないかなあ。ショー部分をもっと削って、話を深めて欲しかったなあ。ミエコ先生をあんなに使う必要があったのかね。
 伊左次のトドさんと卯之助のワタル君は、イイカンジ。どちらも女に見えないしねえ。ただ、どーーーー見ても、卯之助の片思いなんだよなあ。しかも、あんまり伏線無く、突然告白しているみたいで、ちょっとイヤン。最後の鐘の音がギャグのオチのようでした。笑うところですか?

 一年後、精霊流しを見るために長崎に来るおしま。「♪きょ~ねんの あ~なたの お~もいでが~ 」。劇中なんとなく聞き流している「精霊流し」って、さだまさしのアノ曲と同じモノを指しているんですよね。

 で、ショーなんですが。ビミョ~にデジャヴ。藤井君と齋藤君は、インド神話について徹夜で語り合ったことでもあるのかな~、というくらい、「BMB」を思い出させる。齋藤君がオギー化したと思ったら、藤井君が齋藤君化か?と思うくらい。赤の衣装たくさんもそうだけど、後半部分、トップ&2番手と五大神が踊るとか、最後にトップが担がれるとか、なんか知っている光景だよ。それがパクリというよりは、インド神話について、似たようなイメージがあるのかな~~というカンジでした。それ以外にもワタル君の黒タキの踊りの音楽が「魅惑II」でワタル君とグンちゃんの場面の音楽だったり、ロケット前のトドさんの歌が85期ラインダンスの曲だったり。ワタ&檀に嫉妬するトウコちゃんの場面がどことなく「パッサージュ」だったり、その後のワタル君復活はサザ・クロみたいだったり、私の好きなショーのコラージュみたいでした。まあ、それなりに楽しかったです。ワタル君がたくさん踊っていたし。 途中ワタ&となの場面がありましたが、わりとビジュアル的には合うと思いました。
 トウコちゃんより下(3番手以下)がちょっと弱いかなあ。まとぶんがいなくなると、しいちゃん、すずみん、レオン君。微妙なラインだわ。たぶんレオン君が一番の路線だとは思うんだけど、まだまだ女の子っぽいんだよねえ。この先どうなるんでしょう。かしげ移動説が出るのもわかるなあ。
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マールイ、夏ガラ

2005年07月16日 | バレエ・ダンス
マールイの夏ガラ初日。正確には「レニングラード国立バレエ~華麗なるクラシックバレエ・ハイライト~」。今回はルジ抜き、シェスタコワの名を冠していない方。

「レ・ショパニアーナ」コシェレワ、エフセーエワ、ミリツェワ、プハチョフ+コールド
場所(市民会館)が場所だし、最初の演目だしで、「森の中」とか「幽玄」とか「白い」って雰囲気は作りづらいし、演奏はテープだから音楽的、ってのも無理なんだけど、やっぱ、ロシアはいいねえ、としみじみしました。動きとかスタイルとか、群舞の揃い方とかね。あんまり好きな演目じゃないけど、寝るヒマはなかったよ~。コシェレワは堂々とした踊り。求心力がありました。腕の動きが繊細で良いです~。エフセーエワは上半身がスッキリ。最初誰だかわからなかったよ。顔立ちもずいぶん大人っぽくなり、しとやかでした。ミリツェワはカワイイけど、ちょっと地味?でもこの作品だからかな。プハチョフは3人をキッチリ支えていました。あのオデコですが、「詩人」の雰囲気はありました。長い手足を生かした踊りは意外と優雅。

「海賊」シェスタコワ、シヴァコフ、シェミウノフ
シェスタコワは手堅く。シヴァコフは、アダージオではちょっと堅めだったけど、最初のバリエーションが終わったところで満面の笑み。初日の最初のソロがうまくいって「幸先がいいぞ~」と思っていそうなカンジ。シェミウノフは元気いっぱい。相変わらずちょっと粗い。キッチリ止まろうよ。アリの衣装も似合いそうなんだけどなあ。見た目はルジみたいになりそうなんだけど、決めポーズができそうにないから仕方がないかね。


「眠り」エフセーエワ、シャドルーヒン
第2部アタマだけど、「掴み」って程度。シャドルーヒンがモッサリで、あんまり王子らしくない。

「瀕死の白鳥」コシェレワ
腕の動きとかは白鳥なんだけど、いかんせん「瀕死」じゃない。配役表は「コシェレワ or ミリツェワ」。ここは何人がこれをレパートリーにしているのか?

「黒鳥」ロバノワ、ルダチェンコ
ロバノワは顔を前に突き出すクセがあるのか、そういう決めポーズが好きなのか?ちょっと違和感。腕の動きもあんまり印象がないなあ。ルダチェンコは疲れているのかな?かなり息が上がっていた。日本は暑いからね~、ごめんね~。王子らしい雰囲気はあったよ。記憶よりスタイルが良かった。

「春の水」エフセーエワ、シェミウノフ
小作品すぎてあんまり好きじゃないんだけど、気分転換としては必要なのかな。わかりやすいアクロバット系の動きに会場からは大拍手。エフセーエワが初めて全開の笑顔。あなたは笑顔が一番似合うよ~。カワイイ子だわよ。シェミウノフ君も若々しくてイイね。

「ジゼル」コチュビラ、プハチョフ
ああ、彼女よりジゼル向きの体型の人がいるだろうか?いや、ない!と言いたくなる。黒髪、小さい顔、大きな瞳、長い首、長い腕。顔→首→肩→腕のラインが、もう奇跡のように美しい。空気の中を漂う妖精でした。また全幕で見たいよ~。プハチョフも良い。サポートが安定している。もうオデコが気にならない。

「パキータ」シェスタコワ、シヴァコフ+コールド
「海賊」の時とは違ってシェスタコワはキビキビとした踊り。白い衣装で真ん中で踊るのが似合います。華やかですわ。シヴァコフは、笑顔が「ご機嫌~」ってカンジでカワイイ。動きも「海賊」よりずっとイイ。調子が良いってのかな。技術的にも安定したと思います。

コールドは16人。踊り慣れているので、安心して観ることができます。バリエーション4人。ミリツェワも入っていました。ヴィジェニナもいて大ラッキー。美人なので大好きなのよ。逆に私の気になる「不機嫌顔のお姉さんは」今回いないみたい・・・。

全体的に、初日にしては皆さん体が良く動いていました。ってすごく失礼な言い方で申し訳ないんですが。8月の東京が楽しみです。
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「マノン」英国ロイヤル・バレエ団

2005年07月15日 | バレエ・ダンス
 ダーシーのマノンは素晴らしかったです。彼女を見に行って大正解!自分を誉めたいよ。脚さばきが、まさにマクミラン。小難しいステップも自然な動きで、音楽そのものでした。演技も良かったです。前にも彼女で「マノン」を観ましたが、その時よりずっとずっと深い演技でした。マノンって、今までは「享楽的な女性」ってイメージでしたが、彼女は違いました。人間は、精神的な愛も、物質的な欲も持っているもの。片方を捨て、片方を得るのも、人間として当然のことなんだ、と。彼女はデ・グリューがいない間にムッシューを選んでしまいますが、彼女が冷たいのではなく、また短絡的な思考からではなく、すごく自然な流れで納得できました。マノンの心の動きもハッキリわかります。デ・グリューと過ごす寝室では甘やかな幸福感で満たされ、ムッシューから想像もできないほどの富を与えられ彼を選ぶ。2幕では、最初は真剣なデ・グリューが鬱陶しいが、彼の愛にほだされ、愛を受け入れる。ここの葛藤が泣けたなあ。そして3幕の絶望感。どれをとっても素晴らしい。
 ボッレのデ・グリューは、ソロの踊りでは「あ~、それがマクミランかい~~」と思う時がありましたが、演技がいいのでそれほど気になりませんでした。マノンしか見ていない眼差しとか、2幕で、マノンに近づきたい、でも近づけない葛藤が良かったです。大泣きも似合うのもいいですよね。ダーシーと並ぶと体格的にもバランスが良かったです。3幕の大技も、「ぶん投げる」ではなく、ちゃんと「感情の高まり」になっていました。
 レスコーはセルヴェラ。小柄で若くて、登場時は「あ~」と思いましたが、踊りも良いし、なによりも「悪党」オーラを放っています。なので、これは「レスコー兄」ではなく「レスコー弟」と脳内変換。そうする全然違和感がありませんでした。ムッシューはそれなりにエロいけど、あんまり印象は残りませんでした。看守のタケットが素晴らしかったよ!流刑地の看守って、彼自身も流刑も同様。「本国から見捨てられて、やさぐれている」雰囲気が、ほんのわずかな出番でも漂っています。『だから』、売春婦の囚人を好きなようにするのは当然の権利、と思っているんだろうなあ。ただエロいだけじゃないんです。僻地の投げやりな権力者なんですわ。
 舞台全体に、退廃的な、淫靡な、それでいて、どこか格調高い雰囲気が漂っていました。これぞ英国ロイヤルバレエ団。「十八番」ってアオリも大納得でした。
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「スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐」

2005年07月13日 | 映画
 映画としてはね。イイと思うの。冒頭の戦闘シーン、スター・ツアーズのようだったよ。椅子は動いていないのに酔いそうになるくらいだった。特撮もイイし、人間ドラマもある。アナキンが暗黒面に引かれる過程も良くわかったし、ダース・ベイダーが何故あんな服を着ているのかも説明できている(人間達磨一歩手前はちょっとビックリした)。だから作品としては文句のつけようはありません。
 
 
 ただね。ベイダー卿のファンとしてはね。あんな考え無しのアホボンが中に入っているのが悲しいの。まあ、「ふぁーざー、ぷりーずっ」の一言で、いままでのすべてを変えちゃうような単純な人ではあるんだけどさ。でも、中身は「ガキ」じゃなく、大人が入っていて欲しかったよ。我が儘で強欲、ってのはかまわないけどさ。ガキはいやだよな。ベイダー卿と言えば、冷酷無比・悪の化身なんだしさ。んでさ、家族を救うために暗黒面に行ったのに、それが己の弱さであり、そう仕向けたのが皇帝だってわかっているのに、皇帝の手助けを続けるってのも、よくわかりませんなあ。いや、もう、いいんだけどさ。ワタシのベイダー卿は、初期3部作のみというか、1・2と3の前半までと思っておきます。アナキンとベイダー卿は別物ってコトで

 でさ。ベイダー卿は、私の思い込みだからともかくね。腹が立つのがオビ=ワンの描き方です。役者のユアンではなく、役の方ね。主役を目立たせるため、他を無能に描くのはよくあることです。しかし、それでもやりすぎじゃないかと思うのですが。冒頭でもアナキンに「構うな!」と言っておきながらピンチになればすぐ弟子に頼る。いろんな場面では真っ先にやられ倒れ気絶する。これじゃアナキンに侮られても仕方がないでしょう。そのヘタレ師匠ぶりは、場合によっては萌え萌え萌えです。しかし、彼が弟子を制御できなかったから、戦争は続き、多くの犠牲が出るのですよ。ルークの叔父・叔母の死も、オルデランの破壊も、オビ=ワンがちゃんと弟子を導いていれば無かったのです。オビ=ワンが制御できないほどアナキンに圧倒的な力が・・・、とするには、あまりにもオビ=ワンは若く、そして無能すぎる。それが、なんだかな~、です。自分の能力以上のことをしようとして失敗した男の悲劇を描きたかったワケじゃないだろうし。この人の、どこをどうすれば、十数年後にアレック・ギネスになるのでしょうか?納得できんですね。

 まあ、すべてが「後付け」なんだけどさ。最初から練りに練った話なら、ルークがレイアの映像を見たときに、血の繋がりを感じる場面があっただろうからね。エピソード1では、ルークはレイアを女性として見ていたよね。

 できれば最後に、エピソード4に繋がるネタを入れて欲しかったなあ。「助けて下さい、オビ=ワン・ケノービ」とか。エンドロールの後に何かあるかと期待したけど、何もなかったよ。んで、皇帝陛下。「ベイダー」という名前はどこで思いついたのでしょうか?
*本当は「ヴェイダー」と表記する方が正しいと思うけど、慣れている「ベイダー」で書きました。


 いつものネタなんですが。エピソード1~3に出演している評議会のジェダイ達。よく見かけるけど、台詞は殆ど無く、最後は味方と思っていた者に背後から撃たれてあっけなく死ぬ。月組ならマチオの役だよなあ、と思いながら見てました。

 そんな私は、TDLのスター・ツアーズで、いつの間にかベイダー卿を攻撃する側になるのが納得できん!6つの乗り場(8つだっけ?)のうち、1つぐらいは「帝国の逆襲編」にして、ベイダー卿の指揮の下、同盟軍を攻撃できればいいのになあ、と思っています。パンギャラの隣の土産物屋では昔、ベイダー卿のマスクが売られていたんだよなあ。買おうかどうか、すごく悩んだ時期がありました。2~3万円だったので結局は買わなかったけど。

 さらに余談ですが。「ていこくのぎゃくしゅう」と打ったら「定刻の逆襲」って出ましたよ。みゆきさんのラジオ番組のコーナーにありましたよね~。懐かしいわ。

 ドゥークー伯爵が公爵だったら、デュークオブドゥークーで、駄洒落みたいな韻で面白いのになあ、なんてことも思ったり。。。クリストファー・リーって、よく身体が動くよなあ。

 これを見て家に帰ったらエピソード6を放映していました。最後のアナキンがヘイデン・クリステンセンに変わっていた。公開中の映画と繋がって、それはそれでいいと思う。けど、「若き日のアナキン」だと「暗黒面に落ちる前のアナキン」とも取れる。ルーク(達)を見守るのは「暗黒面より『帰還』したアナキン」の方が私は好きだなあ。エピソード4~6って、それぞれ違うTV局が放映権を持っているんですよね。それなのに吹き替えの役者さんが同じってのが不思議だ。当たり前の話かもしれないけれど。今回のルークは島田敏さんなのね。いろんな経歴があるけど、私には「ケイ・マローン」だな(笑)水島裕の方が「ヒーロー」っぽい声だと思いました。


友人からこんな写真をもらったぞ!

私はバレエを見に行くので、行けないけど。
ヒマだったらウッカリ行っちゃったかも・・・。
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「シンデレラ」英国ロイヤル・バレエ団

2005年07月12日 | バレエ・ダンス
アシュトン生誕100周年記念演目。序曲時の舞台幕にはプロコフィエフとアシュトンの顔が描いてありました。

 むかし見た「シンデレラ」全幕は、ダンチェンコの来日公演で、その時は本拠地劇場の火災のため背景(舞台美術)は殆ど無しでした。本日初めて背景付きの舞台。おとぎ話のバレエ化だから、どんなに豪華な舞台になるんだろうと、思っていましたが・・・・・・・・。地味でしたね。色合いが。まあ、英国はこんなもんかしら。でも、お城の舞踏会は、もっと華やかでも良いんじゃないかなあ。シンデレラが心ときめかすほどじゃないような・・・。ネットで噂になっていた舞台転換はそれほど悪くはありませんでした。なにか一つ二つ装置を抜いたからスムーズにいったみたい。
 都ちゃんのシンデレラは、とても健気で可愛かったです。父へ甘える仕草とか、「こんな時、お母様がいてくれたら・・・」とか、舞踏会への憧れとか、王子様とあって幸せな時間を過ごすとか、帰ってから思い出に浸るとか、邪険にされているのにコケそうな姉を心配で支えるとかとか、もう、すべて童話の通り。こんな良い子なら、仙女も助けるよねえ。アシュトンの小刻みなステップも余裕でこなし、音楽的で、いつでも内側から輝いている。安定感があるけど、それは決して惰性ではないので、心地よい緊張感もちゃんとある。踊り面で文句をつけるとこなどなし。彼女の、手首-甲-人差し指のラインが好きです。実に優雅で上品ですよね。おそらく今回で、英国のバレエ団との引っ越し公演は最後になるでしょう。客もわかっているので、何回も何回もアンコールがありました。都ちゃんもちょっと涙ぐんでいたみたい。
 ボネッリの王子は、2幕ではイマイチ?と思ったけど、3幕でお義姉さま方に挟まれると、やっぱどう見ても王子様でした。2幕のノホホン振りと、3幕でのシンデレラを探す必死さはイイかんじかも。ジョナサン・コープ系の、ロイヤルらしい王子様ですね。都ちゃんがすっぽり胸の中に入る体格は良いですわ~。最後二人が寄り添う後ろ姿がすごく幸せそう。
 お義姉さまはね。いいのかね。元芸術監督がここまでしてね。っていうくらい弾けまくっていました。凄すぎます。素晴らしいです。シンデレラがいない場面の主役は彼ら、いや彼女らですね。長女の舞踏会でのドレスの模様がお魚なのが大ウケ。下のペチコート(?)もお魚系ですが鮫もいたかしら?陽平くんは、お久しぶり~。頑張っているね~、とすでに親戚のオバチャンモード。仙女を含め、チュチュ系のダンサーは地味かな~。冬の精がちょっと好み。道化は、イイと思うんだけどねえ。それ以上に弾けている人が舞台にいたから目立ちにくかったね。

 都ちゃんは、自分が所属しているバレエ団での来日引っ越し公演は、これが多分、最後。最初に見たのは光藍社のガラだったなあ。熊川君と「ドン・キ」を踊っていました。全幕で見たのは日本バレエ協会の「ドン・キ」かな?これも相手は熊川君。来日引っ越し公演では、バーミンガムでは「コッペリア」、ロイヤルの方では「白鳥」と「リーズ」、そして今回の「シンデレラ」。それ以外にも新国立のこけら落としの「眠り」とか、スタダンの「ジゼル」とか。ガラでも何回か見ているので、結構頑張ったじゃん、自分、と思ったりして。でも、まだ現役引退ってわけじゃないんだから、まだ踊りを見る機会自体はあるはず。もっともっと見たいな~。悔やまれるのが、ムフハメドフと踊った「ドン・キ」を見なかったこと。あの時は相模原だか横須賀は、すごく遠いと思っていたのよ。19時開演じゃ帰宅できないと思ったし。いまならな~、行くんだけどな~~。


 余談ですが、むかし見たダンチェンコ版は、1幕がシンデレラ宅、2幕が舞踏会、3幕が王宮で、各地から「ガラスの靴の持ち主」候補を集めて、靴が足に入るかどうか王様が検分する、という筋でした。各地の候補はスペインなどを含むディベルティスマンあり。キリーロフが眼鏡をかけて、ふむ~、って仕草をするのが可笑しかったなあ。そのため、主役の一人であるはずの王子が誰だったか思い出せないのだ。シンデレラはレドフスカヤ。だから今回、王様はいつ出てくるのかな~、と思っていたのに、出てこなくてガッカリ。私の基準って、かなりの改訂版だったのね~。


と思っていたら。
こっちが普通で、今回のロイヤル版が短縮版だそうで。
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「ERNEST in Love」宝塚月組

2005年07月10日 | 宝塚(月組)
 ロンドンに住むアーネストは、友人アルジャノンの従姉妹グウェンドレンを愛し、結婚しようと思っていた。しかし彼は捨て子で両親が誰ともわからないため、グウェンドレンの母・ブラックネル夫人に結婚を反対される。しかも彼には秘密があった。彼の本当の名はジャックで田舎に住んでいる。養父のカデューは死ぬときに孫娘セシリイの後見をジャックに頼んだ。後見人は道徳的な品格が必要とされるため、息抜きにロンドンへ来て遊び、その時の名がアーネストなのだ。セシリーには、「不肖の弟アーネストがロンドンに住んでおり、時おり弟の様子を見に行く」と説明している。この話に興味を持ったアルジャノンは、田舎に赴き、自分がアーネストだと偽りセシリーに近づく・・・。
 原作はオスカー・ワイルドで、オフオフのブロードウェイあたりでミュージカル化された作品。ご都合主義!と言われるかもしれないけれど、話運びはしっかりしており、曲も良く、アンサンブルの使い方もうまい。少々古めかしいけれど、上質な作品です。キムシン、よくぞ発掘した!オーケストラは舞台上手にセット。それをゲージで囲って鳥がさえずっているようなイメージ。セットも吊り物多数で大工夫。
 あさこは、最近まで皇后陛下だったのが信じられない男っぷり。あ~、やっぱコッチだよねえ。歌も前より良くなったと思います。シリアスな演技も良いし、コメディ部分は笑わしてくれるけど決してヘンなテンションでも力業でもありません。そこがうまいかなあ、と。自分は何者なのか?と自分に問う場面の歌は聴かせてくれました。キリヤンはちょっとすっきりした体型。思っていた以上にコメディがうまく、あさことの息もピッタリ。かなみんは、夢見る女性の部分と怖いところのメリハリが良いです。歌がいいよねえ~~。あいあいはちょっとおませでやんちゃな女の子振りが可愛かったです。タキさんの助演はありがたい。難しい曲をハッキリ歌ってくれて、芝居全体をレベルアップ。うーさんのレインはイイ味出してますな~。越リュウの役はそれほど出番は無く。末子さんは、これだけかい!と思ったらキーパーソンでしたな。みゆちゃんはいろんな場面で出ていて台詞もありましたわ。
 芝居の後は、ショーがちょびっと。群舞の後は、あさこ&かなみん、キリヤン&あいあいのWデュエットダンス。かなみんは「アジアンサンライズ」でみどりが着ていた水色のドレス。両組ともしっとりして良い雰囲気でした。
 
 あさかなは「マノン」以来だけど、イイ並びだと思います。2番手キリヤンを加えてもバランスがよいと思います。ジャジーがハズれくさいけど、これを観ておけば耐えられそうです。


 これを樹里&蘭とむで日生か。蘭とむのアルジャノンが楽しみ。樹里ちゃんも良い作品・良い役で卒業できそうで、ちょっと安心。サヨナラが駄作だと辛いもんね~。劇中に出てくるアフタヌーン・ティーセット、阪急インターナショナルで食べられるって聞いたので行ってみたら、お店が貸切で入れなかった。 東京でも、どこかのホテルでやってくれないかなあ・・・。
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「BourbonStreet Blues」宝塚月組

2005年07月09日 | 宝塚(月組)
 久々に正塚先生の小劇場芝居を見ました。やっぱりコチラ向きですね。少ない人数で地味に自分探し。これぞ正塚。

 いやー、本当にネタは「いつもの正塚」なんですよ。人質ネタもあるし。でも、「自分探し」をするのが、若い子なんで。まだ社会人ともいえない子なんで。現在に自信が持てなくても、将来はどうなるかわからない。そのために、いろいろやってみて、悩んで、ようやく方向を決めていき、自分の居場所を見つける。具体的にどうすればいいのかは全然わからないのに、身体の中にはモヤモヤっとしたパワーが溜まっていって、それの放出(発散)の仕方がわからずイライラする。「ここじゃない、どこか」。それがどこかもわからないのに、歩き出しちゃうんだよね。
若いねーー
と、思いつつも、そんな時代が自分にあったことを懐かしんだりして。こういう「イライラ」ってあったよね~、なんて。
 そんな若い子、ジェフをさららんが好演。彼女の立場とジェフが、すごくリンクしている。さららんへの宛て書きかな、と思うくらい。もうジェフの気持ちがわかりまくり。どこまで演技でどこまで地なのか。でも、そんなことはどうでもいい。舞台にいるのはまぎれもなく「ジェフ」。ちょっと声が枯れ気味なのが気になったなあ。あと皿洗いのパントマイムは要練習だ。意外に求心力があるかな。彼女を中心に舞台がまとまっている。。。ように思うのは欲目だろうなあ。
 ヒロインの白華れみちゃんは、たぶん役らしい役ははじめだと思うけど、声もスタイルもいいし、台詞の間合いもいいよ。さららんとの息もピッタリだ。芝居も良いと思うよ。説明台詞の少ない正塚芝居でも、シンシアがどういう子かちゃんとわかる。なにより、久々に見る「ヒロイン」系の子だ。先が楽しみ。
 ベテランのエリちゃんが舞台を締めていました。刑事、マフィア、建築家の3役。大人の役で、「若造」さららんとの対比がくっきり。いいバランスです。めお、みっぽー、ふじこ、ゆりの、みちるちゃんあたりは、すでに中堅の雰囲気。しっかりそれぞれの役を演じていました。エリちゃんじゃないほうのマフィアのボスは龍くんなのか?えらくカッコイイぞ。みりおくんは演技がうまいぞ。
 自分の出番以外は、舞台両脇にの椅子に出演者が座っているとか、舞台装置が簡素とか、なかなか良い「仕掛け」。曲も、曲の入り方もセンスが良いと思いました。正塚好きならたまらない。けど、正塚嫌いなら拷問かも。ほっくん版も観たいなあ・・・。
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