きんちゃんの観劇記(ネタバレだよ)

思いつくまま、適当に。

「エトワール・ガラ(Aプロ)」

2005年07月23日 | バレエ・ダンス
基本的に大好き!ってほどのメンバーでもないし、好きなジャンルでもないんだけど、ジロの昇進祝いということで。ABTは、好きな人が真ん中にいないと辛いからね、最近は。全般的に、20世紀末のエトワールを基準に現在のエトワールを見るのは気の毒なのだろうな、と思いました。彼女ら&彼らが悪いのではなく前人が偉大すぎるのね。

「ルビー」アバニャート、ペッシュ
あんまり音楽的じゃないなあ。バランシンぽっくもない。体を動かすだけで精一杯のような。二人に華がなさすぎる。

「リーベン・ラインズ」ベランガール
さっぱりわからん。私にフランス人の考えがわからないだけかもしれないけれど。そう思うと、昨日の服部君はすごかったんだなあ、彼の伝えたいことを、客がちゃんと受け取れる作品にしているんだから、なんてことをしみじみ思う。

「インザ・ミドル・サム・ホワット・エレヴェイテッド」ジロ、ランビオット
期待していたほど、鋭角的でも破壊的でもない。むしろ流麗な古典でした。到達していないのではなく別物。ま~、どーしましょー、と焦っていたら、いわゆるアダージオで終わっちゃって、さらに疎外感。ひゃーーーー。

「シルヴィア」アッツォーニ、モロー
ノイマイヤー版。アッツォーニはチャーミングだった。モローはちょっと物語性にかける気がする。けど、ルグリと比べちゃイカンよね。

「ブラックバード」プジョル、ペッシュ
ごめん。寝た。

「椿姫」ラカッラ、ブベニチェク
う~ん、う~ん、悪くはないんだけど・・・・・・・。モニク&ルグリが脳内に残っているので・・・。ただの踊り、かな。物語の一部ではない。友佳里さんぐらい別物だと面白く見られるんだけど。


「身近な距離」ジロ、ブベニチェク
男女の痴話喧嘩をオシャレにダンス化したような作品。なかなか良い。ジロが黒地に細い白い線が入ったパンツスーツでカッコイイ。

「白鳥の湖 2幕より」ラカッラ、モロー
ラカッラの古典は初めて見ました。なかなか白くて良いじゃないですか。いつもワケのわからん作品を踊っているからねえ。こういう方が私は好きだな。モローの王子もイイよん。サポートもいいし、演技も細かく入れている。来春の白鳥の入ってくれないかな。

「パレンテーズ1」プジョル
マルティネス振付大反則な作品。上半身はちょっと中華風のチュチュに、頭の両脇に角っぽいお団子を作って、クルクルと軽やかに回る。合間に、舞台上手半分に映像が出る。プジョルのレッスン風景とか。後半はマイクを持って台詞あり。なんというか、プジョルのプロモーションか?と思う作品。乗せられてウッカリかわいいと思っちゃったよ!

「カジミールの色」アバニャート、ベランガール
よくある男女のデュエット作品。

「マーラー交響曲第3番」アッツォーニ、ブベニチェク
これもありがちなデュエットだと思いました。マーラーが嫌いなので、途中で意識を失う。

ラストは、上半分は黒い幕で、そこに出演者などの名前を映写。下半分は紗幕で、そのうしろで皆が騒いでいる雰囲気で。影絵みたいなカンジで面白い。映画のエンディングロールみたいでした。その後も皆がちょこっと踊ったり。ランビオットがジャンプで舞台一周をすると、「身近な距離」の衣装のジロが上着を脱ぎ、「ちょっとお退き」と顔をしたあと、これまたジャンプで舞台一周。姐さん、カッコイイ!拍手喝采でした。

全体的に、盛り上がる古典がないと辛いな~、と。それよりも芯になる人がいないんで、まとまりに欠けてたなあ。現エトワールも、次期エトワールもいるけれど、スターはいない。難しいねえ。
コメント
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