きんちゃんの観劇記(ネタバレだよ)

思いつくまま、適当に。

「ドン・キホーテ」アメリカン・バレエ・シアター

2005年07月29日 | バレエ・ダンス
 マッケンジーは中村Bだ。普通に先人の演出を踏襲すれば盛り上がるはずなのに、なぜか華やかさは取り払われ話は平坦に。衣装も、花組エリザのロケットの衣装みたいな改悪。「自分らしさ」を出したいのはわかるけど、こんな改訂ならやめておけ、と言いたくなるよねえ。「夢の場面」のビジュアルが最高に悪い。キホーテの頭の中だから暗いのか?そして、キトリ達が住んでいるのはバルセロナではなく、赤の広場だった。
 ケントは、キトリとしたら弾け方がイマイチ足らず、上品すぎるかも。でも、ケントのパフォーマンスの中では、今までで最高に良い。長い手足を伸び伸びと動かしていました。相手役の体格が気にならないってイイよねえ。リフトで、落とされるかも・・・と冷や冷やしなくても観られるって嬉しいよ。彼女の32回転も初めてかな。技術面には安定感があります。華やかではないけどカワイイよん。
 カレーニョはサポートがいいよね。長身で手足が長いケントをとても上手く支えていました。ソロは緩急自在。キッチリ止まるところが素晴らしい!ブラボーです。エスパーダのサヴァリエフは、踊りはいいけど、華やかさと身長がちょっと足りない。けど顔が濃いのでOKだわよ。メルセデスのパールトと森の女王のワイルズは逆の方がいいのでは?キューピッドのレーンは可愛く体も良く動く。花売り娘はあんまり印象に残らない。ジプシーのコルネホがイイね。闘牛士達がすごく弱そうだったので、余計に男らしくカッコイイっす。
 キホーテはバービー。初めて観る夫婦共演だわ。うふ。マンガチックなマイムも良く似合います。ガマーシュがグラファンよ!ギエムの「眠り」の時の王子様よ。ちょっと太っていたけど、上品な間抜けさがあって良かったです。踊るバージョンだとさらに嬉しかったんだけど。
 群舞とかはねえ。。。やっぱりねえ。。。ってカンジだけど、フェリやニーナが真ん中じゃないんで、かえってバランスはいいかも。ニーナが真ん中だと、芸術性が高すぎて浮いちゃうんだよね。今回はそういう意味で、みな同じなので、腹は立たなかったわ。芸術じゃないの、ダンスなの、娯楽なの、っていうのかね。「アメリカン」を楽しみましたわ。
コメント
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