きんちゃんの観劇記(ネタバレだよ)

思いつくまま、適当に。

「幻魔大戦」(角川映画祭)

2016年08月18日 | 映画


愛と
神と
超能力

それが角川映画。

記憶より前半部分が長く、
ラストはあっけなかった。
あの主題歌は最終決戦で流れるのではなく
エンディングロールだった。
人の記憶ってあてにならないね。

古谷徹、小山茉美、池田昌子、塩沢兼人、潘恵子、江守徹、美輪明宏、白石加代子等々
出演者も豪華。
原田知世のゴリ押し感が際立つ。
(実写の青春映画の知世ちゃんは好きだよ)

春樹さんは上手いこと
自分に合った作品を見つけてきたもんだ。

これを見て、なんだかすごい!
と思った子供の自分の感性を褒めてあげたい。
アナログ時代の作品だけど、
技術の限界があるからこその工夫もあるよね。
演出面も含めて。

金田さんの動きも懐かしかったな。
画面からはみ出しそうな動き。


前世、戦士、サイオニクスといった言葉や、
突然説明もなく超能力に目覚めるとか、
それら60年~70年のSF作家(小説も漫画も)が築いたのは
新しい概念、世界観、さらに言えば哲学なんだよね。
それらが産まれた時からある世代が安易に口にすると厨二になる、と。
過程としては
 ・70年代前半までにSF作家が新しい世界観、哲学を構築
 ・80年代に映像化
  (アニメに限らず。
   ノストラダムス特集がよく放映されていた。)
 ・世紀末の終焉思想と結び付く。新興宗教などへ。
 ・新世紀になり、哲学は骨抜きになり言葉だけ残る。
  目新しさが無くなった言葉を口にすると厨二化。
ってかんじ?
あれほど新鮮だった言葉が
いまは失笑をともなう。

「冷戦の果ての核戦争による世界破滅、地球滅亡」は、
80年代には「ありえる未来」だったよね。
核の冬とか。
それを踏まえての「すべての破壊」なんだけど
いまの時代には伝わりにくいかなあ。

2階建ての日本家屋、
和室、カセットテープ、レコード
それらが日常だったのは
ずいぶん昔になっちゃったな。
23時(だったと思う)の吉祥寺サンロードが無人なんて
今では考えられないよね。


それにしても。
一時期の吉田秋生の大友克洋化はすごかったよなあ、
と、今回の画面を見て、しみじみ感じました。
連載多数のプロ作家があそこまで影響を受けたのも、
誰も止めなかったのも、
いま思えばえらいこっちゃ!!
コメント
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