きんちゃんの観劇記(ネタバレだよ)

思いつくまま、適当に。

「トラッシュ!-この街が輝く日まで-」

2015年02月11日 | 映画
ある男が財布を捨てた。
その財布はゴミ収集車に運ばれゴミ処理場へ。
そこで暮らす子供が手にする。
その中に入っていたのは・・・。

逞しく生きる子供たちと
ブラジルの政界の汚職と貧困層の問題を絡めながらも、
上質なミステリーでもあった。

ネタ(道具だて)は割れているんだけど、
解明への組立かたが上手かった。

いかん、もうダメ!とハラハラする部分と
コミカルな部分が上手く融合して
ぐいぐい話に引き込まれる。

神父様の造型が上手い。
あそこで貧困者のために、と言いつつ
酒が手放せない。
酒に頼るしかない場所であるけど
それでも踏みとどまっている。

子供たちも、最初はどうであれ
行動原理は「正しいこと」をすること。
そのために、時には危ない橋も渡る。

悪人がたくさん出てくるけど
いろんな登場人物に善意が感じられ
希望に繋がるラストに上手く話が落ちた。

あの子たちがいた世界の方がこの世では多数なんだろうな。
今いる環境に感謝。

あきらかに無賃乗車で入ってきても
気にすることのない乗客が
ブラジルの現状を表しているんだろうなあ。
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「KANO」

2015年02月11日 | 映画
1930年代の甲子園大会に出場した台湾の野球チームの話。
当時は台湾、韓国、満州も日本の一部だったので
それぞれからも全国中等学校優勝野球大会(今の甲子園大会)に出場。
台湾は1枠しか無いところ
それまで無名で連敗チームだった嘉義農林高校を
元松山商業の監督が甲子園大会まで導いていく話を
当時の台湾の様子を絡めながら描いていました。

タイトルをずっと「カノ」と読んでいたけど
嘉義農林の略の「カノウ」なのね。

話のテンポは緩い時もあるけど
台湾の風景と合っていた。
史実とはやや異なるにしても
日本の様々な技術が台湾の発展に寄与したこともよくわかった。

当時の台湾には、日本人、大陸から来た中国人、先住民族がおり
他のチームは日本人選手だけだったけど
嘉義農林だけは混成チームだったそうです。
それぞれの民族の特徴を活かし
「理想的なチームです」と、
普段は物静かな監督が力強く言ったときには
日本人の上から目線と非難されるかもしれないけれど、感動した。

寡黙な監督の厳し教えの裏の愛情など、
人間ドラマの描き込みも上手い。
話の前後に挿入される、かつて嘉農と戦った投手の
挫折感などにも涙。

しかし、なんといっても野球場面が良かった。
主人公の呉明捷役の人は
台湾の大学チームに所属している投手でもあり優勝もしたとか。
(知念里奈ちゃんに似ている?)
本物の動きは迫力がありました。

そして甲子園大会。
試合結果を知らないので手に汗を握りました。


松山商業は昔から強かったんだなあ。
コメント (2)
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