ゴビ砂漠の石油採掘所が閉鎖された。撤収するスタッフと機材を乗せた運搬機が砂嵐のため砂漠の真ん中に不時着。機体は破損がひどく、無線機も壊れている。捜索隊が来る見込みはない。撤収資材の中に水と食料はあったため、2ヶ月なら、余計な運動をしなければ保つ。しかし、彼らは破損した機体を利用して新しい飛行機を作ることを考える。
1965年製作の「飛べ!フェニックス」のリメイクだそうです(←私は見ていません。個人的にはキャプテン・フューチャーの「宇宙囚人船の反乱」
を思い出しました。あっちは鉄の精製から始めたんだよねえ)。確かに、いかにもなキャラ分担。自信たっぷりな機長、冗談好きな副長、太った料理人(メキシコ人)、哲学的なことを言うユダヤ人、杓子定規な会社人間などなどなどで、掘り下げはされていない。その上に決まり切った話「何人か死んで、でも最終的には飛行機が完成して助かる」になるのですが、割と最後までドキドキしながら見ちゃいました。プロペラがなかなか回らないところ、最後にはちゃんと回るとわかりつつも、「カモン、カモン」と一緒になって祈っちゃいましたよ。丁寧に伏線は張ってあるので、なかなか面白かったです。砂漠も綺麗に撮れていました。綺麗で厳しい砂漠なの。360度に広がる砂漠の中での「密室劇」。に見えたけど、実は落ちこぼれの負け犬(石油を掘り当てられなかったんで)達が栄光を掴む、という例のパターンでもあるのかな?遊牧民がいきなり攻撃するのはないだろう、と思うし、オタクな技師がためらいもせず現地人を殺すってアリか?とは思いましたが。カメラ割りが良いときと悪いときがあった。「砂漠にうかつに出てみろ」の想定の「絵」はわかりづらい。逆に、砂に埋もれた飛行機→ショボーン、の後の、飛行機を引っ張る「絵」に変わるところは良かったなあ。砂嵐はCGバリバリで嘘くさいけど迫力はあった。最後の「その後」はちょっと笑った。
「デイ・アフター・トゥモロー」で氷河期の雪まみれだったデニス・クエイドは、今度は炎天下の砂漠(←日本での公開は。実際の製作は逆)。したたる汗がいいですなあああ。指輪のエオウィン役のミランダ・オットーも出ていたんですが、実際には紅一点なのに、ストーリー上「女」として描かれることがなかったのが大変良かったです。「一介の技術者」でしかない。いいねえ。こういう扱いって好きだわ。間違っても機長と恋に落ちちゃイケナイよね。ただの仲間、それでいいよね。んで、やっぱり、
エンジンかけるときに
カルシウムが要らなくて
良かったね
なんて思ったりして。うへへ。