きんちゃんの観劇記(ネタバレだよ)

思いつくまま、適当に。

「ヒューゴの不思議な発明」

2012年03月20日 | 映画
紙兎ロペの新作(正確にはパナソニックとのコラボCM)を見るために
六本木の映画館に行かねばならなくなり
時間的に都合の良いこちらを見てきました。

予告映像から「少年が主役のファンタジー?」と
思っていましたが、なんだか微妙に違う。
 ・少年が父の遺品の秘密を解こうとする
  (→ファンタジー)
 ・孤児が健気に生きようとする
  (→泣かせ系)
 ・駅の公安官と花売り娘の恋
  (→オサレな恋愛映画)
 ・映画創生期への愛と回顧
  (→映画マニア向け)
 ・時計の裏の歯車・ゼンマイの映像を作り込む
  (→メカ好きはウハウハ)
などが、グチャグチャに入り混じり、
けっきょくどの層に対しても
半端な作品となっている気がする。
予告を見たら子供向けだと思うけど
映画創生期の映像なんて、
子供に見せてもちんぷんかんぷんじゃないか?
ある程度の映画ファンは、
詰まるところの謎がコレでうやむやにされるけど
そんなことに興味がないと
こんなことかーーーいっ!
って怒るんじゃないかなあ。
イマドキの子供は月にロケットが突き刺さった映像で
うほーーー!とはならないんじゃ?

そして、こんだけ詰まっているのに
無駄に長い場面がたくさんある。
公安官と少年の追い駆けっこって
あんなにくどくどいるのか?
椅子がぐらぐらのくだりも
長すぎないかい?
たぶん原作に公安官関連の話が
たくさんあるんだろうけど、
1本の映画として見せるのなら
その辺をいっそばっさり切り捨てても
良かったんじゃないかなあ。

おもちゃ箱のようにいろいろ詰まっている、
のではなく、
調味料が多すぎて
本来の料理味がよくわからない、
そんな状態。

映像は綺麗だったよ。
街並みと駅舎と、時計の歯車が。

「映画」の部分はすごい好き。
それだけに、少年の話の部分がダルくて
イライラした。
父の「遺言」を追う話は
「ものすごく・・・」が
とてもよくできていただけに、
そのことをより強く感じた。


少女役はクロエ・グレース・モレッツ。
演技は上手いけど、
「キック・アス」や「モールス」の時にあった
「美少女」風味がかなり無くなっていた。
髪型のせいか、
それとも大人になっちゃったのか。
花売り娘は「レオニー」で主演したエミリー・モーティマー。
静かで愛に溢れた地味な女性を好演してた。
コメント
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