芝居は、柴田先生の名作を
大野君の演出で再演。
フランス領アルジェリア。
そこで暮らすジュリアンやジャックは
まー、なんちゅーか、チンピラで。
いつかビッグになってやるー、と吼えはするけど
実際には犯罪すれすれの小さいことしかできなくて。
ジュリアンはダンサーのサビーヌを
感じいいじゃん!と思ってちょっかいを出すけど
サビーネは、その辺の女と一緒くたにされたくないので
(自分をちゃんと見て愛して欲しいと思っている)
ジュリアンのちょっかいをさりげなくかわす。
あるとき、アルジェリア総督の財布をすってみろー!
とジャックに嗾けられるジュリアン。
しかし、この総督はそうとうなクセ者で。
ジュリアンの行動を見抜いたばかりか
ジュリアンの野心的な眼に惹かれ
彼を引き取って教育を始めちゃうわけだ。
たぶん自分もそうだったのでしょうなあ。
真人間になるようにみえたもんで、
昔の仲間はジュリアンをいじめるけど
ジュリアンは耐え、サビーヌも止める。
んで、総督はフランスに帰ることになり、
ジュリアンも昔の仲間を捨ててついていく。
それから5年だっけかな。
(元)総督は本国でも重要な地位についていて
次期外務大臣候補だったりする。
いまや立派な秘書官の一人となったジュリアンに
(元)総督は自分の娘・エリザベートと結婚して欲しいなあ、
と思っている。
エリザベートはツンデレだけど、
最後はジュリアンになびきそうになる。
それとは別に。
パリのサロンの中心人物の一人に
伯爵夫人ポーラという素晴らしい女性がおりまして。
自分の人脈を使って、いろいろできちゃうんですー。
彼女の心配の種は姪のアナ・ベル。
アナ・ベルは両親を亡くしただけでなく、
自身も盲目。
彼女を幸せにしてくれる人、絶賛募集中で、
ジュリアンに白羽の矢を立てる。
いやいや、私のような者など・・・
と、遠慮するジュリアンに、
野心でのし上がろう!ってぐらいの人の方がいいのよ!
と答えるポーラ。
野心が有る方が、アナ・ベルに冷たくすることなんかできないでしょ。
なかなかの策士だなー。
そう言われちゃーねー、と思いつつ、
まあ、アナ・ベルも健気で美人だから口説いちゃおうーかー、
と思うわけだわな。
そんなとき、他の秘書官仲間に誘われて
パリの下町に行ったならば、
ヘソ出しドレスで美しく踊るサビーヌ発見!
一人でアルジェに残るのは寂しいので
彼女もフランスに来ちゃったのだ。
でも一人は寂しいんでー、
口説いてきたジャックと一緒に暮らしていたりする。
まー、悪いのは俺だしさー。
最近の二人の女より、やっぱ君が好きかもよー、となる。
んでー。恋多きジュリアン以外のお話も展開していまして。
(元)総督の失脚を狙う政治家さんがいるんですよー。
その人が、なんかスキャンダルを起こしてくんないかなー、と
ジャックに依頼して。
ジャックは、サビーヌに、(元)総督を誘惑して!
それをネタに強請るから、と頼むけど
(元)総督がジュリアンの後ろ盾だと知っているサビーヌには
そんなことができなくて、
ジャックを撃ち殺しちゃうんだわ。
それを見たジュリアンは、逃げるだけ逃げてみようと
サビーヌに提案。
飛行場までたどり着いた彼らを待ち受けていたのは・・・
って、お話。
思っていたほどこんがらがってはいないし
思っていたほどジュリアンの野心はそれほどでもないし、
女を踏み台にしているといより、
たんに誘われたら断れないだけの男のようにも見える。
しかし、最後はびっくりだ。
「霧のミラノ」を思い出したけど、
たぶん、こちらを最初に見た人は
「霧のミラノ」を見てこれを思い出したんだろうなあ。
いやはや、唐突すぎてビックリだ。
出演者にたくさんの役が振られているのは嬉しいけど
それだけにひとつひとつのエピソードに深みがない。
それぞれの役者には合っている。
あちょうは、アルジェ時代の仲間と
パリのクラブの客。
オープニングでかっちょいいダンスを披露しています。
前半ではジュリアンにひどいことをします。
クラブでは超エロイです。
指揮は岡田先生。
ショーは中村A。
なんとなく中村Bの総踊り系に似ている。
つーか、「ラプソディック・ムーン」を思い出す。
砂漠=かもめ、とか。
勢いがあるので「ONE」よりはずっといい。
まりもちゃんは部分休演だけど
ガシガシ踊っていました。
け。ちゃんとも言ってたんだけど、
背中を反らせる振りが無かったので
痛めたのは背中なのかしら。
脚を上げるのは全然大丈夫そう。
あちょうは、けっこういいポジション貰っている。
端だけど最前列だとか。
やっぱ、身長とかかなあ。
すごく嬉しい。
ショーのところで
組長・あちょう・まんちゃんが
ワンフレームに入るとウハウハ。
指揮は佐々田先生。
終演後はマギーちゃんのお茶会。
初日開けたばかりなので歌はなかったけど
そのぶん、公演に関していろいろお話してくれました。
芝居の疑問点は、大野君だけじゃなく
柴田先生にもたくさん聞いたみたい。
前回女役だったマギーちゃんから見て
3人の女性のうち、誰を演じたいですか?の質問に、
「アナ・ベル。霧矢さんとラブシーンがあるから」
と答えていました。
まりもちゃんは、あれでもかなり振りを変えているそうです。
本来の振りを皆さんにお見せしたい、と言ってました。