この「白鳥」のハイライト版は2004年2月に見ました(→その時の感想はこちら)。当時はファジェーチェフのリリカルさを笑ってしまいましたが、今回全編を見て、なんであんな演出になったか、わかったような気がしました。
ぶっちゃけ、
金が無いのかな、と。
パ・ド・トロワ、という、踊りの見せ場を入れつつも(ソリストのモチベーションを維持、あるいは下げないためにも。役の数をこれ以上減らせないし)、なるべく金をかけないで、と考えると、一幕のセット&衣装を削るしかなかったんだろうなあ、と、思っちゃいました。不遜な客で申し訳ない。3幕の、1人1人の衣装は良いと思うの。色分けといい質感といい。それでも豪華には見えないんだな。バレエ団にお金が入れば、ひとつひとつパーツが増えていくのかなあ。そんなことを思うと、スポンサーを見つけてきた某団長はエライ!あそこは美術に金をかけてるもんなー。
えーと、そいでもって。すでに皆さん御存知でしょうが、この「白鳥」は、「白鳥」を上演するバレエ団の王子役の「夢」です。一幕が稽古場。芸術監督に促されて、ソリストが「練習」として見せるのがパ・ド・トロワです。で、練習に疲れた王子役のダンサーが夢を見て・・・ってのが2幕・3幕。芸術監督がロットバルト。稽古場ではそんなに恐い人には見えないんだけどなー。それほど嫌いでしたか?それとも、芸術監督もロットバルト役として出演するのか。それは、おいといて。ハイライト版では笑えば良かったけど、全幕として提示されるとイマイチでした。だって、それぞれが役を掘り下げなくていいんだもん。ウヴァーロフは、ジークフリードじゃないんだもん。ジークフリード役のダンサーなんだもん。演技の演技であって、真実の愛なんか、いらないんだもんね。必要ないんだもんね。だから、話がすごく薄っぺらい。オチも夢オチなので、オデットの愛も必要ないし。作品としては、なんだかなー、です。ただ、お金が無い時に「白鳥」の全幕を作るとなると、こうするしかないのかなー、という裏事情を勘ぐっちゃったりして。ファンであるのも考えものだわ。
ニーナの白鳥は「やっぱりラインがボケ始めているな」と思うときと、「さすがニーナだぜ!」と思うときが交互にやってきます。筋力がちょっと落ちてるかもね。でも年齢的には妥当なのかな。黒鳥はさすがだったな。動きとかなんとかより、吸引力が凄い。出てくるだけで観客の魂を吸い取っている。やっぱスターなんだよなあ。32回転は昔にくらべてスピードが無いけど、この速度でも回れない人もいることだしね。20代の頃とまったく同じに!なんて、望んじゃいけないよね。
ウヴァーロフは、のびのび踊っていました。いい具合に肩の力が抜けているカンジ。う~ん、深い演技も見たいんだけどね。この版じゃ仕方がないよね。
ロットバルトを始め、グルジアの方々は美男美女揃い。体型も良い人が多いし、躍り込んでレベルをアップしてくれ!技術面を含め、悪くはないが、魅力があるかと言われれば微妙。3羽の白鳥の真ん中の姐さんはデカかった。「ドン・キ」で弾けてくれると嬉しいな!そいでもって、セットの鏡ぐらいは磨いてくれ!!
ぶっちゃけ、
金が無いのかな、と。
パ・ド・トロワ、という、踊りの見せ場を入れつつも(ソリストのモチベーションを維持、あるいは下げないためにも。役の数をこれ以上減らせないし)、なるべく金をかけないで、と考えると、一幕のセット&衣装を削るしかなかったんだろうなあ、と、思っちゃいました。不遜な客で申し訳ない。3幕の、1人1人の衣装は良いと思うの。色分けといい質感といい。それでも豪華には見えないんだな。バレエ団にお金が入れば、ひとつひとつパーツが増えていくのかなあ。そんなことを思うと、スポンサーを見つけてきた某団長はエライ!あそこは美術に金をかけてるもんなー。
えーと、そいでもって。すでに皆さん御存知でしょうが、この「白鳥」は、「白鳥」を上演するバレエ団の王子役の「夢」です。一幕が稽古場。芸術監督に促されて、ソリストが「練習」として見せるのがパ・ド・トロワです。で、練習に疲れた王子役のダンサーが夢を見て・・・ってのが2幕・3幕。芸術監督がロットバルト。稽古場ではそんなに恐い人には見えないんだけどなー。それほど嫌いでしたか?それとも、芸術監督もロットバルト役として出演するのか。それは、おいといて。ハイライト版では笑えば良かったけど、全幕として提示されるとイマイチでした。だって、それぞれが役を掘り下げなくていいんだもん。ウヴァーロフは、ジークフリードじゃないんだもん。ジークフリード役のダンサーなんだもん。演技の演技であって、真実の愛なんか、いらないんだもんね。必要ないんだもんね。だから、話がすごく薄っぺらい。オチも夢オチなので、オデットの愛も必要ないし。作品としては、なんだかなー、です。ただ、お金が無い時に「白鳥」の全幕を作るとなると、こうするしかないのかなー、という裏事情を勘ぐっちゃったりして。ファンであるのも考えものだわ。
ニーナの白鳥は「やっぱりラインがボケ始めているな」と思うときと、「さすがニーナだぜ!」と思うときが交互にやってきます。筋力がちょっと落ちてるかもね。でも年齢的には妥当なのかな。黒鳥はさすがだったな。動きとかなんとかより、吸引力が凄い。出てくるだけで観客の魂を吸い取っている。やっぱスターなんだよなあ。32回転は昔にくらべてスピードが無いけど、この速度でも回れない人もいることだしね。20代の頃とまったく同じに!なんて、望んじゃいけないよね。
ウヴァーロフは、のびのび踊っていました。いい具合に肩の力が抜けているカンジ。う~ん、深い演技も見たいんだけどね。この版じゃ仕方がないよね。
ロットバルトを始め、グルジアの方々は美男美女揃い。体型も良い人が多いし、躍り込んでレベルをアップしてくれ!技術面を含め、悪くはないが、魅力があるかと言われれば微妙。3羽の白鳥の真ん中の姐さんはデカかった。「ドン・キ」で弾けてくれると嬉しいな!そいでもって、セットの鏡ぐらいは磨いてくれ!!