きんちゃんの観劇記(ネタバレだよ)

思いつくまま、適当に。

「ドン・キホーテ」アナニアシヴィリ&ウヴァーロフ/グルジア国立バレエ

2007年07月31日 | バレエ・ダンス
おそらく、日本でのニーナの全幕キトリはこれが最後になるかと思い、
岡谷へ行ってきました。
会場には、東京でお見かけする方々も・・・。
ウヴァーロフファンの師匠もいらっしゃいました。

「白鳥」に比べると、「ドン・キ」は普通かな。
若干、場面が少なかったり、キトリの友人の衣装が替わらないとか
少々端折った部分もありますが、違和感を感じるほどではなかったです。

ニーナは、感動9割、ガッカリ0.5割、こんなものよねの納得が0.5割。
普通の人の運動能力が1として。
プロのダンサーでキトリを踊れる人が100だとしたら、
30歳前後のニーナは1200ぐらいだった。
それが、40歳を過ぎて、800ぐらいになった。
普通のダンサーに比べたら、もの凄く踊れているけど
最盛期を知っていると、ほんのちょっぴり寂しい。
仕方がないけどね。

なーーーんて、思いつつも。
長野の友人が頑張ってチケットを取ってくれたのでF列だったんです。
オケを入れたら2列目。
オペラグラスなどなくても、すべてがバッチリ見えます。
気を抜くと、ニーナの顔しか見られなくなります。
だって、
チャーミング
なんだもん!

これじゃいかん、踊りを見なきゃ、と
時々気を引き締めては見るけれど
やっぱりニーナの笑顔に気持ちは集中しちゃいますよねー。
いやー、可愛い。
1幕のリフトでのバランスは完璧。
(2回目はウヴァーロフが数歩、あるきましたよ!)
2幕の酒場のジャンプも、思いっきり飛び込んでいました。
32回転は、前半はシングル・シングル・ダブルで
ダブルのところで片手を上に上げていたかな。

すごいなー、と思うのは
高度な技も、すべて自然な動きになっていること。
なんでもないのよー、ってカンジで踊ってますけど
普通のダンサーにはムリムリよね。

ウヴァーロフは、始終楽しそう。
彼の全幕は何回か見ているけど、
一番楽しそうだった。

エスパーダが、ちょっと濃いめのムーディ勝山。
基本は渋めの表情だけど、
時々目を見開いたり歯を見せて笑ったりして
顔の中に白い部分が増えると意外にチャーミング。
その崩れ方に、ほんのちょびっとリカちゃんを思い出す。
身体のラインは綺麗だったけど
マント捌きがちょっとヤバめ。

メルセデスはそれほど若くないけれど
エスパーダとのバランスは良かったです。
カルメンシータの仰け反りはすごかった。
会場からも大拍手。

緑のドレスの女性は「ルチア」でいいのかしら?
色気タップリの熟女。
カトリーヌ・ドヌーブと松尾嘉代を足して2で割ったみたいだった。
妙に存在感があった。
「キトリの母」は、役割は殆ど無し。
ロレンゾの宿の女中頭でもいいくらい。
キホーテは若手が渋々やっているんじゃないかと思うぐらい
演技はダメダメだった。
逆にサンチョは芸達者。
カーテンコールもキホーテの後に出てた。

マタドールの中にもムーディ系がちらほら。
それが3幕のボレロで白い衣装を着ちゃったので
ちょっと笑っちゃいました。ごめんなさい。


衣装は、色鮮やか、というより、既視感。
任田幾英先生が
デザインしたみたい

オレンジと緑の合わせ方とか。
1幕の風景のあたりなどが、新国立からの借り物なのかな?

オープニングは、すでに旅に出ているキホーテとサンチョを影絵、
というのか、シルエットのアニメーションというのか。
これが、とっても可愛らしくて!
経費節減でも、これなら楽しいよ!

とにかく、若いバレエ団には
「ドン・キ」を踊らせとけっっ!ってことですね。

楽しかったよー。


出待ちもしました。
ニーナは舞台で見るよりも、ずっとずっと小さい。
こんな身体に、あんなパワーがあるなんて。

女性ダンサーの中には
ステッチの大きなぬいぐるみや
ポップコーンホルダーを持ってる人が。
ディズニーランドに行ってきたんだねえ。
日本を楽しんでくれたら、なによりよ。
コメント
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