きんちゃんの観劇記(ネタバレだよ)

思いつくまま、適当に。

「ゴッド・アーミー/悪の天使」ヴィゴ強化週間2-4

2005年08月02日 | 映画
 神父任命直前に信仰への疑問を覚え、数年後刑事となったトーマスは不思議な殺人事件を担当することになる。眼球が無く両性具有の死体が持っていた聖書には「天国の2番目の戦い」という存在しないはずの最終章が記されていた。同じ頃、天使シモンは、極悪人ホーソン大佐の魂を手に入れるが、大天使ガブリエルに追われ、ナバホ族の少女マリアに託す。殺人事件の捜査でマリアに辿り着いたトーマスは、ガブリエルがマリアの身体を引き裂きホーソン大佐の魂を取り出そうとしていることに気づき、阻止しようとする。なぜ大天使ガブリエルはそのようなことをするのか?それは神の寵愛が人間に移ったことにより、彼の天国での権力が失せようとしていたからだ。邪悪な人間の魂は彼の元で兵となる。兵力を拡大し、ガブリエルは天界の制圧を目指す。
 と、ネタは壮大ですが、話自体はそれほどでもありません。軍団とかなんとか言ってたけど、結局はホーソン大佐の魂を巡っての攻防戦だけです。でも、雰囲気(クールでちょっと官能的)や映像も良いですし、欲望バリバリの天使の設定もユニーク。天使も悪魔も人間も、みな同じような感情を持っているさ。そして、ガブリエル役の
クリストファー・ウォーケン
良いのですわ。大天使でありながら、邪悪である。動き、表情、すべてが普通ではない」ことを表している。それでいながら、どこか貧乏臭く間抜けっぽい。浮世離れした雰囲気に俗っぽい行動ってのがイイのですわ~。彼無しでこの作品は成立しませんわ。
 嫉妬により、かつてはルシファーを天界から追い落とし、今度は人間を殺し自分の兵力を増やそうとする。このテの話における「神」って、ナニを考えているんだろうな~、とよく思います。ガブリエルがすり寄ってこうようとするのを、どんな思いで見ているんだろう。関心が無くなった者に対して冷たすぎるよねえ。
 マリアに宿ったホーソン大佐の魂は、結局はナバホ族の呪医によって祓われるのですが(→非キリスト教の手によるってのが面白い)、その後はどこに行っちゃったの?
 ヴィゴはルシファーです。ガブリエルの企みが上手くいくと第2の地獄が誕生し、苦労して作った自分の世界が脅かされちゃうので、ガブリエルを殺そうとするのです。亜麻色の髪を後ろに撫でつけ髭あり。薔薇の花やガブリエルの心臓をボリボリ食べてます。ガブリエルが悪魔的な天使なら、ルシファーは天使的な悪魔で、その対比が楽しいです。短い出番でもインパクト大。獣じみた雰囲気がたまりませんわ!
コメント
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