きんちゃんの観劇記(ネタバレだよ)

思いつくまま、適当に。

「偽りの人生」

2013年07月13日 | 映画
ブエノスアイレスで暮らす医師アグスティン。
社会的地位と美しい妻と豊かな暮らしを手にし
一見幸福そうに見える彼だが、
養子を迎えようとする妻に逆らえず
鬱屈する日々を送っていた。
ある日、双子の兄ペドロが訪ねてくる。
故郷で細々と養蜂で生計を立てているペドロは
肺癌で死が間近に迫っているので
アグスティンの手で殺して欲しいと頼む。
今の生活から逃げ出したかったアグスティンは
ペドロを手にかけ、故郷に戻り、
ペドロになりすまして暮らそうとする。

しかし、ペドロは犯罪に手を染めていた・・・。


スペイン語の台詞を喋り
二役を演じるヴィゴ目当てで行きました。

話は淡々と進みます。
故郷での人間関係、
特に兄関係がいまいち飲み込めなかったな。
ボスとは少年時代から関わりがあるみたいだけど
その頃から精神的な支配下にあったのか
あるいは憧れの存在だったのか。

おそらく、弟は夢を持ち故郷を脱出したけど
思うような人生じゃなかったんだろうな。
「こうじゃない、こんなはずではない」
という気持ちが、養子問題で爆発して、逃げた、と。
もうちょっと妻と話し合って、と思うけど
もしかしたら妻が(自分より)上流の出で
反論しにくいコンプレックスとかがあったのかもね。

兄との身代わりがいつバレるのか
ドキドキする話だと思ったけど
みんな意外にあっさり見抜いちゃうし。

「偽りの人生」の邦題は、
誰のどの部分を表しているのか。
もしかしたら弟の医師の人生の部分なのかもな。

そり込みが深くなった頭をなでつけて
若いねーちゃんとデートするウキウキなヴィゴは貴重だけど、
それぐらいかな。
人が持つ闇は立ち入れないね。

ラストの船の場面、
私が彼女と替わりたい、
お持ち帰りしたい!
と思いました。


公開から2日目でしたが
TOHOシャンテでクリアファイルをもらいました。

会社では使えない。せくすぃすぎて・・・。
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「レ・ミゼラブル 2013年版」(2回目)

2013年07月09日 | 宝塚・劇団四季以外の舞台(落語含む)
今季のプクバルを見たくて
有給休暇を取っちゃいましたよ!
本当は前回がミツバル&プクジャベだったんだけどね。

プクバルは出てきたときから、
純粋で素直で真っ直ぐな好青年だった。
燭台を貰った瞬間に司祭目指しちゃいそう。
少々単純な気もするけど、
根っからの善人が状況によって道を踏み外し迷う、
というのも主題でがあるのかな。
髪は最初からカツラ。
歌は聞き取りやすい。やっぱ良い声だ!
ぶっちゃっけ、声(歌声)だけならマリウスもいけると思う。
リトルコゼットに対しては、
会った瞬間から父親になってた。
もうちょいコゼットには、「娘への愛」以外があるといいなあ。
正直で真っ直ぐなバルジャンなので
ジャベールを逃がす時に、心に邪念皆無なのが納得。
だからこそジャベールが絶望するのか。

ミツジャベは、この体格でなぜバルジャンに負けるか?
という疑問はともかく。
体格から来る威圧感も含め、バルジャンの障壁となるのに納得。
闇から現れる底知れぬ恐怖の具現化に見えて、
神に誓う姿は崇高。(特に、「Stars」)
作中一番気高い人なのかも。
神から与えられた正義の遂行という使命と、
バルジャンから突き付けられた、
人としての、なに?情愛みたいなもの?
それが心の中でせめぎ合い、自分を見失っていくような。
彼が持つ脆さも、普遍的なものだよな。

バルジャンとジャベールは、いろいろ近いんだな。
裏表とは違う。
バルジャンはジャベールにもなったかもしれないし、
そのまた逆もある。

ミツバル&プクジャベの方が合いそう、
と、出だしでは思ったけど、
今日の組合せも味わい深い。
それぞれの造型も、それが戦う姿も面白い。

しかしバルジャンの「あと3日」とか「1時間」とか、
どんだけ言い訳か。
テッドの持ち主ジョン並だ。


育三郎は王子の王道。
知念ちゃんは可愛いけど喉を使いすぎでは。
バルジャンお迎えの場面は
聖女のようになるたっちんの方が私は好みだな。
綿引エポは笹本さん系。
蓮っ葉さがない普通の女の子で、
両親がああでも心は曲がらなかったんだな、と思った。
それだけにマリウスへの気持ちがいじらしかった。
今まで見た中で一番泣けたエポだった。


ミツオさんはどこからどう見てもおっさんなのに、
プクは若いお兄さんの雰囲気がある。
プクの方が10歳ぐらい?年上のはずなのになあ。
ミツオさんの膨張はまだ止まってない?


凱旋公演はミツバル&プクジャベが見たいけど
行ける日時に行きたい組合わせとは限らないんだよなー。
うーん。


【配役】
ジャン・バルジャン :福井晶一
ジャベール:吉原光夫
エポニーヌ:綿引さやか
ファンテーヌ:知念里奈
コゼット:青山郁代
マリウス:山崎育三郎
テナルディエ:KENTARO
マダム・テナルディエ:谷口ゆうな
アンジョルラス:上原理生
ガブローシュ:鈴木知憲
リトル・コゼット:近貞月乃
リトル・エポニーヌ :北川真衣
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「ワイルド・スピード EURO MISSION」

2013年07月09日 | 映画
カーチェイスにはあんまり魅力は感じないので
長らくスルーしていたんですが、
昨年の無料パス期間の「普段は見ないジャンル」に挑戦している時に前作を見て
私レベルでも楽しく見られるし、
予想外のセクシーハゲマッチョの肉弾戦が盛りだくさんで
これは次回からも行くしかない!と思ったので
本日ワクワクで行ってきました。

なんかいろいろ過去話があるようですが
知らなくてもそんなに気にならない。
とにかく痛快、爽快なアクション盛りだくさん。
お目当てのセクシーハゲマッチョ以外にも
ミシェル・ロドリゲスvsジーナ・カラーノという
格闘美女の対決もウハウハ。
(どうでもいいけど、「女の子」じゃなくなったロドリゲスは
 ときどき坂口良子を思い出すときがあった)
そして悪役がルーク・エヴァンスとくれば
一粒で3度美味しいとは、このことですわな!
ポール・ウォーカーも可愛いしー!

ドミニクとルークの、敵と友情の狭間の関係が
とーーーってもイイよね。
むふむふ。

次回は敵側でステイサムが出るのね。
楽しみだわ~。


ストリートレース会場に行くと
あんなにたくさんのセクシーなお姉さんがいるのかな。
それだけでも見に行きたいわあ。
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「New Days"046"」@入間市文化創造アトリエ AMIGO!

2013年07月07日 | 小山卓治
小山さんのポエトリーリーディングがありそうな予感。
詩集がピアノの上に置いてある。
あれだけファンの否定を受けてもやる心意気と度胸は買おう。

入間ライブ。
生声は聴くのに普段とは違う集中力が必要だけど、
音の響き方や、詩が直球で来る感覚が面白い。
北海道ツアー直後なので声はややお疲れ気味かな。

「はるかな故郷」が良かった。
「こわれた自転車」の「帰れない」から続いているのかな。

朗読は「汚れたバッシュ」。前半噛み噛み。
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零戦とハーブ園

2013年07月07日 | 旅行(お散歩・遠征含む)
恒例の入間ライブの日です。
我が家から直接行くには心理的な距離がありすぎるので
今回も寄り道することにします。

気候が良ければサイクリングとかも考えるんだけどね。

寄り道その1。
まずは、こういうときでもないと行かない「航空公園」。
ちょうど零戦も特別展示されています。

零戦。












素人の感想を言わせていただくと。
ペラい
機体の素材がペラペラ。
そりゃ、軽いだろう。
でも、ここまでくると兵器とは言えないんじゃないか。
零戦で勝てたのは戦略とかそういう部分であって
物量作戦、消耗戦で用いれば負けるだろう。
すごく極論して申し訳ないけど
「技術者のエゴ」を感じた。
製造上、製品としては完璧だけど、
これを商品として出すべきじゃない。
と、思いました。
以前見た映画の「レッド・バロン」に出てきた飛行機も
外装は木?と思うところもあったけど
第一次世界大戦の頃は「制空権」という概念が出てきたばかりの時だから
あれでも充分「兵器」だったのでしょう。
でも、零戦は、対空母には向かないと思いました。
あくまでも素人の感想です。
今まで見た写真や映像からは
この薄さは感じられなかった。
実物を見て良かった。

博物館内の飛行機など。







日本における飛行機(and空軍)の歴史資料も興味深かった。
空軍の基礎作りにはフランスから将校を招いたんだね。
ドイツは当時敵国で、英国が海軍を主力にしていたからなのかな。
日本の飛行士第一号の一人が水戸徳川の血筋なのも初めて知った。

屋外展示の飛行機。




横須賀の三笠はすごく盛り上がったけど
飛行機は意外にそれほどでもない自分を発見。

それはともかく!
猛暑なのでこれ以上ここで過ごすのは無理!
園内レストランはマラソンイベント開催のため激混み。
ちゃっちゃと次の目的地に行っちゃいましょう。

寄り道その2
飯能の「薬香草園」。
まずは昼ご飯。

鶏肉のハーブ煮込み。
肉の下にはパスタ、肉の上には豆入りポテトサラダ。
「優雅な奥様」が対象だと思うんだけど
それにしてはボリューミー。

プラス、アイスクリームを皆でシェア。

カモミールのアイスが美味しかった!

暑いからハーブ園は巻いて散策。








売店を堪能し、撤収!
暑すぎる!!

仏子にはほどよい時間に到着。


終演後は池袋に出て西武でベトナム料理。


とにかく暑かったー!
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「TED(テッド) アンレイテッド・バージョン」

2013年07月06日 | 映画
前に見たときとは若干字幕が違うかな?

未公開映像の中には「テディベアの奇跡」を伝える世界各国のニュース映像があったけど、
日本のニュースキャスターの顔立ちは中国人っぽかった。
(発音ももちろんネイティブではなかった)

あとは、テッド誘拐犯の過去がチラッと追加された?
もとからあったっけ?

テッドのモコモコぶりはやっぱり発狂しそうになるくらい愛しい!
微妙にお肌がすり切れているのが
「27年」の時間をあらわしているんだよね。

テッド可愛いよ、テッド。

そそのかしているけど
けっきょく、行動するのは、選択するのは
自分自身なんだよね。

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「レジェンド・オブ・トレジャー  大武当(だいぶとう)  失われた七つの秘宝」

2013年07月06日 | 映画
中華民国初期。
米国在住の考古学者、
唐雲龍は、娘と共に武当山へ向かう。
目的は2つ。
1つは500年に一度行われる武術大会に
娘を出場させること。
もうひとつは武当山に眠る神剣と7つの秘宝を手に入れること。

娘は順調に勝ち進み、
神剣を狙う女武術家・天心と手を組みながら
秘宝捜しも進んでいく。

唐雲龍が秘宝を狙うのには、理由があった・・・。


考古学教授のお宝探しとアクションなら
インディ・ジョーンズ系?
いやいやそんなレベルは求めないよ。
アクション満載の痛快馬鹿映画系なら充分よ、
思っっていたけど、実際見たら往年の角川映画ぽかった。
7つの秘宝はなにがどれがどこがが良くわからないし、
娘が武術をやっている理由なんかも触れない。
とにかく、いくつかの見せたい・やりたい「点」があって、
それを繋げて話を作るのではなく、
やりっぱなしを無理矢理繋げて
最後は超能力的ななにかがガーーーッとなんかする、みたいなかんじ。
シュー・チャオをもうちょっとヒロイン寄りにすると
薬師丸ひろ子映画になりそう。
唐雲龍役のチウ・マンチェクが
衣装と髪型のせいもあり70年代チックな雰囲気なこともあり
よけいにそう思った。

「イップマン 誕生」で端正な若者だと思ったデニス・トーが
今回は悪役。
微妙におっさんになっちゃったな。
やっぱり整った顔だけど。
女武術家役のヤン・ミーは美人だった。

もうちょっとどこかが深ければなあ。
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「生誕250周年 谷文晁」展@サントリー美術館(六本木)

2013年07月06日 | 美術館・博物館(各種原画展含む)


「なんでも鑑定団」ではよく偽物が登場する谷文晁。
これは本物を見ておかないと!
というわけで行ってきました。

実物を間近で見ると、線に強い生命力を感じます。
なんてことはない一本の線にも命が籠もっています。
緻密にして豪快。
素人の私にも絵から出るエネルギーを感じる。

意外だったのは、いろんな画風があったこと。
単純な線と色の濃淡で極力余計なものを削ぎ落とした山水画、
細部までみっちり描き込んだカラフルな人物画、
洋画の模写では立体感が素晴らしく、
スケッチ類は簡素で的確。
こういう展覧会でひとつに集めてなければ
別な作家だと勘違いしそうなくらい。

細部を見るためにオペラグラスを持っていけば良かったとプチ後悔。

始まったばかりですが、11時ぐらいには
かなり入場者が多かったように思います。
私は10時過ぎに行ったので比較的楽に見ることができました。
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「サラ・ブライトマン コンサート『「ドリームチェイサー・ワールド・ツアー」』」@国際フォーラムA

2013年07月05日 | ライブ・コンサート・音楽・トークショー


今回は「宇宙行き」を意識した公演。
舞台後方には大きなスクリーンがドドーーーン!とあり
そこに主に宇宙空間っぽい映像が流れます。
黒地に白い星点々が基本なんですが
実に立体的で美しく迫力があります。
(すげー金がかかっているなー、って印象)

その映像を前に歌うサラは、
宇宙を漂う女神のようでした。
美しいソプラノが響き渡りました。

毎回思うけど、衣装チェンジも含め、
ステージングはいつもエキサイティングで
「見せ方」が上手いなよね。
カーテンコールの衣装は
LEDを仕込んだボディスーツの上に黒いドレス?
シンプルなのに手が込んでいる。

第2部後半は「お約束」の曲も披露。
やっぱり「オペラ座の怪人」が聞けると嬉しい!

日本語の歌もあった。
日本人が外国公演で現地の歌を歌うのって
こんなかんじなのかなあ。
発音は怪しくても嬉しいよね。

正直、いちまんごせんえんはキツイけど
この一部が宇宙行きの資金になるのなら納得しちゃうかな。


ちょいと思うのはパンフ写真。
街中に貼られるポスターは仕方がないけど
会場に来るのはそれなりにファンの人も多いと思うの。
あんなに補正修正入りまくりの写真を使うって
どうなのかなー。
みんなサラの体型がポスター写真より
一回り大きいのは知っていると思うんだなー。
ビジュアル売りしなくても美声があるからいいじゃんかー。

ダンサーは上手側がすごく上手かった。
2人だけしかいないので
技術の差がかなり目立った。


コメント (2)
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「ドレッサー」

2013年07月02日 | 宝塚・劇団四季以外の舞台(落語含む)
第二次世界大戦下のロンドン。
リア王を演じる「座長」は舞台に出たくないと言い、
座長夫人の女優と劇場支配人は上演中止を考え、
付き人兼衣装係のノーマンはなんとか座長を舞台に上げようとする。


もっとドタバタの喜劇かと思ったけど
ちょっと中途半端かなあ。
いろいろ緻密に積み重ねているのはわかるけど
私には合わないわ。

芝居や役者(出演者ではなく、職業人としての)への
大いなる愛情は感じたけど。

もう芝居はしたくはない、と言う座長は
舞台に上がり、自分ではない人間を表現する。
楽屋での彼が本当の姿。
それをせき立てるノーマンは
自分ではない誰かになりたかったのに
なることができないために
座長に自分の「夢」を託している。
座長=自分であるために、
座長と自分の中に不純物を入れたくない、
そんな話なのかな。
ウダウダ言いつつ責務を果たす座長、
献身をアピールしつつ、
一歩を踏み出せないノーマン。
どちらに勇気があるかと言えば前者だな。

役者は、役と自分自身との間を自在に動き、
自分がなにものかが定まらない人間は
自分自身を誰かに投影しないと生きていけないのかなあ。
役者はそれを意識してやって、
自分自身にも戻れるけど
ノーマンは何者でもない。


「大泉洋+喜劇作家の三谷幸喜」ということで
笑うのが目的で「水どうの洋ちゃん」を
見に来た人が多かったように思います。
それ自体はいいんですが、
笑わしてくれるはず、という心構えで
隙あらば笑おう、と思っているためか
笑いの沸点が低い人が近場にいて
ちょっとまいった。
無理して笑わなくてもいいのにな。


[作]ロナルド・ハーウッド
[翻訳]徐賀世子
[演出]三谷幸喜
[出演]橋爪功/大泉洋/秋山菜津子/平岩紙/梶原善/銀粉蝶/浅野和之/本多遼/長友郁真
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